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頑張ろうニッポン!

2021.05.30 / 西野亮廣エンタメ研究所

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日曜日なので、今日は仕事の話はお休みさせていただいて、
とくに着地ポイントを決めずに、今ボンヤリと思っていることをタラタラ書いてみたいと思います。
読んでも、読まなくても、得も損もない内容です。
感動する話でもありません。

 

頑張ろうニッポン!

今夜、韓国で『映画 えんとつ町のプペル』の舞台挨拶があります。 
僕はオンラインで参加。

数年前に作った絵本は映画となり、現在、各国での上映に加え、「ロッテルダム国際映画祭」「アヌシー国際アニメーション映画祭」「上海国際映画祭」…といった調子で、いろんな国で頑張ってくれています。

そして、その裏で、ヒッソリと新作が出ます。

絵本『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』です。

発売に合わせるように、『キンコン西野のサイン本屋さん』にサイン本のご注文がたくさん入っていて(ありがとうございます!)、今朝もせっせとサイン入れ・梱包・配送の無限ループ。

【キンコン西野のサイン本屋さん】
https://nishino.thebase.in/items/28763178

 

「たくさん注文が入っている」といっても【絵本】なので、その数は知れています。

サイン本を100冊配送するまでには、それなりの労力を割くことになるわけですが、それでも100冊。
今の『映画 えんとつ町のプペル』の結果に比べれば、なんともちっぽけな数字です。
#それでも絵本では大変なことなんだよ

S N Sのスタープレイヤーがウン十万人、ウン百万人に発信して、
YouTuberさんがウン十万再生、ウン百万再生して、
テレビタレントさんがウン百万人、場合によってはウン千万人に観られているその裏で、
サインを入れて、梱包して、鞄いっぱいに配達物を入れて、
郵便ポストまで何度も往復している自分が地味で地味で仕方がない。ホント地味!
だけど、世界に繋いでくれたのはこの作業です。

ここに身を置くしかない。
ここに身を置かないと、世界戦が始まらない。

 

表現活動を生業にした時のポイントの稼ぎ方は二つ。
「生産する」か、「生産されたものに意見を言う」か。

共感が集まる意見を言えば、食っていくことができます。
だけど、きっと皆薄々気づいている。

「意見」が資産化されないことを。
「意見」を言う側にいる限り、自転車操業が続くことを。
「意見」は海の外に出ていかないことを。

だけど、今はまだ後者の方がポイントが稼ぎやすいのだと思います。

そんな中、昨夜、けんすうサンがnoteにアップされた記事は希望でした。
※こちら→https://kensuu.com/n/nfc5b7403f74e

腹を割って喋ると……僕には日本人に対して「意見ばっか言って、斬り方ばっか競って、ちっとも前に進んでないじゃないか。何も生み出してないじゃないか。それ、いつまでやるつもりだよ」という憤りめいた想いがあります。

#キツイ言葉を使っちゃってゴメンナサイ
 

ずいぶん前からウンザリしていたのですが……最近、同じように考えている人がチラホラと増えてきました。
イイ傾向なのかな。
ここらで「意見」はほどほどにして、「生産」に目を向けてもらえたら嬉しいです。
 

皆が皆、海外を狙っているわけじゃないので、海外戦を基準に考えるのは激しくお門違いです。
ですが、やっぱり僕は「日本人プレイヤーの才能が劣っている」とは思えません。

ならば結果を大きく分けている原因は何なのか?
きっとそれは「希望」の有無だと思います。
 

「どうせ無理」と思ってしまう環境にある人と、
「やればできる」と思える環境にある人とでは、エンジンのかかり方に違いが出て当然です。
 

日本の事情も分かります。 
ただ、それでも僕は日本が好きなので、あげ足を取り合っている日本人なんて見たくありません。
 

見たいのは、相手がハリウッドであろうと、ディズニーであろうと、十二分に渡り合っている姿です。
その為には「あ。頑張ればできるんだ」というところを見せて、希望を持ってもらう必要があります。
きっとそれは僕の宿題です。

昨日。東京・明治座で「海老蔵歌舞伎」が開幕しました。
本番前に楽屋にお邪魔して、久しぶりに海老蔵さんとガッツリお話しさせていただきました。

今回の公演の趣旨と、今後の展望を語る海老蔵さん。
終演後に(「面白かったです!」と)感想をお伝えすると、「よかった〜」「ああ〜よかった」と繰り返し安堵の溜息が溢れる海老蔵さん。

そこには終始「作り手」の匂いしか漂っていませんでした。


作る側に回るのは、
不安だし、恐怖だし、
報われることの方が少ないし、
予算の問題も集客の問題も一生つきまとうし、
ドヤ顔で意見ばっか言ってるヤツにはそれなりにムカムカするけれど(ナイショだよ)、
ここに生きるしかありません。
ここにしか未来がない。
 

Twitterで『みにくいマルコ』で検索すると、絵本を手にした子供達の画像がたくさん出てきます。
作り手としての苦労や恐怖や孤独は絶えませんが、こういった顔を見ると、まだまだ頑張れそうです。

韓国に先を越されちゃったけど、「キチンと学んで、キチンと努力すれば、日本からでも世界に繋がっている」というところを、日本の子供達に見せたいと思います。

 

今日は、これから本広克行監督の現場のボランティアバイトに行ってきます。

実写の現場がどう回っているのか、実写の現場がどんな可能性と問題を抱えているのか……僕はまだ何も知らないので、勉強してきます。

日本人でも「希望」が持てる環境に持っていくので、ちょっと待っててください。
鬼クソがんばります。
 

それでは、素敵な日曜日をお過ごしください。
 

西野亮廣(キングコング)
 

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