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教育できることと、教育できないこと

2024.04.19 / 西野亮廣エンタメ研究所



こんばんは!
酔い潰れた翌日にLINEを開いたら、映画にチョイ役で出ることになっていたキングコング西野です。
#うそん

サロン記事の更新が遅れてすみません。
今日は『教育できることと、教育できないこと』というテーマでお話ししたいと思います。

少し耳の痛い話ですが、たぶんこれが現実なので怒らずに聞いてください。

さっそく本題です。

 

地方はいつも同じ過ちを繰り返す
 

昨日、『スナック夢幻鉄道』(※川西を走る能勢電鉄を貸し切った酔っ払い鉄道)ぶりに、モリ糞と会いました。

「西野亮廣講演会の付き添い」ということでCHIMNEY TOWNから派遣されたそう。
しっかりと小銭を稼いでおられます。

その楽屋では、モリ糞と「地元・川西市」についてアレやコレやと話していたのですが、聞けばモリ糞は川西市から川西の成人式のイベントのプロデュース(?)を依頼されたそうで、「どんなイベントを打てばいいっすかね?」と相談されました。

一応先輩なのでアレやコレやと提案&アドバイスをしようと思ったのですが、そこでふと立ち止まる西野先生。

「なんだ、こ伝言ゲームは?」という疑問を抱きます。

関係者の数も、予算を作る力も、経験値も、何より才能が、僕とモリ糞では恐ろしく違うので、僕が提案した演出を、モリ糞が100%再現するのはやっぱり難しくて…ここで僕が一度アドバイスをしてしまうと、

「予算はどう集めればいいですか?」

「クリエイターはどう集めればいいですか?」

という質問が続き、川西市から依頼を受けたモリ糞の介護を僕がしなきゃいけない展開が待っていることは火を見るより明らかです。

それより何より、川西市よ。

地元出身者に西野亮廣がいるんだったら、西野亮廣に頼んだ方が絶対にいいだろ。
西野は「やる!」となったら、どうせ、自分で予算を集めるんだからっ!
#市が用意する予算の50倍ぐらいの予算を個人で用意する西野先生

「なんで、こんな黄金カードを使えへんねん」というのが僕の本音。

そんなことを叫んだところ、モリ糞が「実は…」と話を切り出します。

「『スナック夢幻鉄道』の時も、『地元の人を使ってください』とお願いされたんです。『地元にお金を落とす』『地元の人に活躍の場を与える』という狙いはすごく分かるんです。なので、『地元のお店』にお声がけさせていただいて、ご協力いただきました。ただ、『地元のクリエイターを使う』というのは、少しだけ疑問がありまして…」とモリ糞。

モリ糞はCHIMNEY TOWNまわりのクリエイターを見た後に、地元・川西に帰った人間なので特に強く感じているのかもしれませんが、現実問題(ここからが耳の痛い話!)、優秀なクリエイターのほとんどは地元(田舎)を出て、都会で働いています。

イベントで圧倒的な結果を出せる(圧倒的な空間を作ることができる)クリエイターなんて、年収ウン千万円(ヘタすりゃウン億円)で、そんな人は地元(田舎)には、なかなかいません。
#超例外もあるけれど

「地元の人間だけで作る」とした時点で、そのイベントのクオリティーは怪しいものとなり、文化祭に毛が生えたようなオナニー過疎イベントに、お金と時間をかけて、すべて溶かしてサヨウナラ。
#ムカつくかもしれないけれどこれが現実

そういえば、先日、Bリーグの島田チェアマンから『Bリーグ×地方×エンタメ』についての相談をお受けした時に、「(ショーの)ディレクターだけは雇ってください」とお答えしました。
#島田さんが凄く素敵な人だった

「ディレクターの教育」はほぼ不可能で、その力は極めて先天的なもので(幼少期に決着がついていて)、あとから力をつけさせるなら、超優秀なディレクターの“弟子”として四六時中ヘバリつけるしかありません。

ディレクターは「仕組み」で育てることはできないんです。

今、第一線で活躍しているディレクターのほとんどが、「若手の頃に◯◯さんに毎日のようにしごかれて」と当時の奴隷契約を口にしています。
#国内外問わず

負けているのはいつも「教育を信じた人(なんでもかんでも教育できると思っている人)」で、地方(田舎)は特にこの傾向が強い。
いつも、「地元だけで」「アンチ都会」が先にきてしまって、「面白いイベントを作る」が後回しになっています。

そして、重要な観点がゴッソリ抜け落ちている。

それは、「ディレクターの価値は、そのディレクター個人の能力だけじゃない」という点です。

優秀なディレクターには、優秀なクリエイターが紐づいていて、そのディレクター経由で、優秀なクリエイターを引っ張ってこれるどころか、「友達価格」で定価よりも安く買うことができます。

一方、地元の(売れっ子じゃない)ディレクターのまわりには、優秀なクリエイターはおりません。
「だけど値段は安くつくから」と思ったら大間違いで、結局、『安物買いの銭失い』で、たいしたものが作れないので、集客に苦戦し、広告コストがバカみたいにかかり、売上を作れずに、赤字を作ります。

当然、そんなイベントですから、1~2回やって息切れして終わり。

いろんな地方を見てきましたが、田舎の負けパターンはいつもコレです。

「地方には可能性が無い」と言っているわけでも、「地方には才能がある人間がいない」と言っているわけでもありません。
(※厳密に言うと、『地方にも才能がある人はいるけれど、集まっていない』です)

他の業界のことは知りませんが、ことエンタメに関しては「教育で解決できる問題」と「教育で解決できない問題」があって、「地元の人間だけでやる!」は「教育」を過信しすぎで、「頑張ればなんとかなる!」と思い過ぎ。

「地元の人間だけでやる!」と田舎根性ムキ出しで廃れていく田舎町がある一方で、福岡市などは、優秀なクリエイターを全国から引っ張ってきて、「優秀なクリエイターの仕事を地元の若者にゼロ距離で見せる」ということに力を入れていて、地元を生かすも殺すも市長次第だなぁと思った次第です。

皆さんの町はどうですか?

現場からは以上です。

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