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バトンを渡す

2022.07.11 / 西野亮廣エンタメ研究所


 
 

おはようございます。
『炙りサーモン』に勝てる寿司ネタがあるとは思えないキングコング西野です。
#あるなら言ってみろよオラ
 
さて。
今日は『バトンを渡す』というテーマでお話ししたいと思います。
仕事の話というよりも、僕の想いを語る回になりそうです。
 
 

ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』大阪公演決定!
 

今朝、情報リリースされましたが、ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』の大阪公演が決定しました。
#チケット発売は7月17日
 
今回はCHIMNEYTOWN主催ではなく、大阪のIMPSESSさんが主催する(※公式の上演権をお渡しした)形になります。

主催者の来條さんも、演出の高橋さんも、僕よりも10個ほど年下で、とても若いチームです。
 
日本の政治家や大きな企業に目を向けてみると、「高齢者が重役として居座り続ける」が当たり前になっていますが、舞台業界もご多分に漏れず、60歳のプロデューサーなんてザラに存在します。
 
「プロデューサーを任せられるだけの信用を積み重ねるには、それぐらいの歳までかかってしまう」という理由も少しはあるのかもしれませんが、一方で、「メディアの年齢」のようなものもあると見ています。
 
つまり、「60歳のプロデューサーは、20年前も実はプロデューサーをやっていた」というパターン。
エンタメの選択肢が今のようにたくさん無かった時代は、舞台にお客さんが集まっていて、それに伴って舞台業界にも若い才能がたくさん集まっていた…という。
 
そして、そのまま20年~30年と歳を重ねてしまった。
なので、当時のプロデューサーがまだプロデューサーをしていて、実績もあるもんだから、若手に席を譲る理由が無い。
 
メディアの成長期と自分の成長期がバッチリ合った人達(時代と噛み合った人達)のアドバンテージというのは、当然、どの業界でもあるので、若手は言い訳・御託を並べたい放題だと思うのですが、そんなことを言ったところで世界は変わらないので、若手は若手で頑張らなくちゃいけない。
 
そんなことを言い出したら、僕が、この世界に入った時は、『演芸場』の特等席は埋まっていたし、『テレビ』の特等席は埋まっていました。
「席を明け渡すつもりがないのなら(一騎討ちをするつもりがないのなら)、だったら、自分で席を作ります」と言って、実行したのが西野です。
 
(オンラインの)ダイレクト課金ベースでエンタメをゼロから作るヤツなんて、これまで日本に一人もいなかったんです。
 
なので、若手は若手で、「席を勝ち取ることが不可能ならば、席を作る」という切り替えをしなくちゃいけない。
 
ただ、一方で、高齢者と若手の小競り合いのセコさに辟易している西野がいます。
 
若手に対しては「自分で座る席ぐらい、自分で席を作れよ!」と思っている一方で、
高齢者に対しては「お前が死にものぐるいで築いた財産をお前だけのものにするなよ!」とも思っています。
 
「お前が築いた財産を若手に差し出したら、そのアドバンテージを活かして、若手がお前以上のものを作ってくれるかもしれないだろ。お前はエンタメ人として、それを確認したくないのか?」と。
 
席を譲らない高齢者の気持ちは分かるんです。
 
①畑を耕して、種を植える
②水をやって、育てる
③育った野菜を、収穫する
 
…という行程があった時、本来は、種を植えるのも、水をやるのも、収穫する為にやっていることなので、「畑を耕して種を植えて、畑をプレゼントする」は変態の仕事です。
 
ただ、世界に目を向けると、たとえばサグラ・ダ・ファミリアは、そういった変態達のバトンタッチで、あれだけのものができているわけで…エンタメに携わる人間としては、その景色に用がないわけがない。
 
収穫までを自分で一人でやる理由は、「手柄」と、あとは「生活の不安」ぐらい。
 
こんなことを表で言うと怒られちゃいますが、世のクリエイターに対しては、「手柄なんてとっととくれてやればいいし、生活に関しては『なんとかしろ!』」と思ってます。
「バカみたいに生活を上げなければ、なんとかなるだろう!」と。
#ハイボールは奢ってもらえ
 
託した時点で、いくつかの面倒を引き受けなきゃいけないのは承知の上で、やっぱり僕は、まだ見たことがない景色を、自分一人では見ることができない景色を見てみたいです。
 
今回の大阪公演には、そんな想いがあります。
 
主催の来條さんは、まだまだお若くて、もしかしたら途中途中でズッコケることもあるかもしれませんが、それもこれも、挑戦するからズッコケるわけで、そういう若手をオジサン達が裏から支えないでどうする?…と思っています。
 
彼のFacebookのアカウントを貼っておきます。
大阪公演の進捗状況は、こちらのアカウントで随時発信されると思います。
 
応援していただけると嬉しいです。
 
現場からは以上です。
 
【追伸】
 
https://salon.jp/nishino」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。
宜しくお願いいたします。
 
https://www.facebook.com/joe2451

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