おはようございます。
「テスト画面なので買わないでください」と案内を出しているのに、「逆に買ったら面白いやん」「これは『買え』ってことですかぁ~?」と考える超弩級のド素人のせいで余計な仕事が増えて、朝から超機嫌が悪いキングコング西野です。
#言いすぎた
#ごめんなさい
さて。
今日は「来ない日を待つな」という少しボンヤリとした、しかし大切な話をします。
さっそく本題です。
その安全策は幻想だ
昨日、悩める友人と飲みに行ってまいりました。
彼の言い分は「現在はAという仕事をしながら、Bという仕事も少しだけやっていて、Bが軌道に乗ったら、Aを辞めて、Bに切り替える」というもの。
まぁ、他でも、よく聞く話です。
なんなら、僕も過去に同じことをしました。
ですが、実際問題、「Bが当たったら、Bに切り替える」という安全策がズバン!と決まったところを、ほとんど見たことがありません。
Bにフルコミットしている人がいる中、片手間でやるBで結果を出すのは相当難しく、「捕らぬ狸の皮算用」とはこのこと。
理屈は正しいけれど、幻想です。
現在、映画の制作を進めながら、NYのミュージカルの制作を進めながら、変な家の運用をしながら、キングコングをしているパラレルキャリア日本代表の西野ですが、新しい分野にチャレンジする度に毎回思い知らされるのは「両足突っ込んでみないと分からない」です。
たとえば、思い描いていたNYと、実際に足を運んだNYは全然違いました。
当時は「作品力だけで勝負できる世界」だと思っていたのですが、中に入ってみると、バキバキに村社会だったし、人種の問題やら何やらが山ほどありました。
ブロードウェイには「フラッと来た日本人」に勝たせる義理もメリットも無いので、基本的には勝たせない。
そこで勝ち上がるには、それなりの儀式(手順)を踏む必要がある。
友人の言い分を自分に置き換えると、「NYで作品がヒットしたら、NYに引っ越す」というところだと思うのですが、実際は「NYに引っ越さないと、始まらない」です。
「実現しない安全策」「実現しない正論」を僕らは意外と選びがちですが、「いつまで待っていても、そんな日は来ない」ということを知った方が良さそうです。
円満退社ってナニ?
もう一つ、「実際はこうだよね」という話をしたいと思います。
吉本興業を辞めた時に、やたらと「円満退社ですか? どうなんですか?」という質問をされました。
これに関しては当時からキッパリお伝えしていますが、「ビジネスパートナーとして、折り合いがつかなかったから辞めた」で、それ以上でもそれ以下でもありません。
カジサックが吉本興業所属なので、今でも、吉本の方とはお仕事でご一緒させていただいていますし、元マネージャーとも仲良しだし、個人的には相変わらず大崎さんのファンなのですが、今の自分の活動を加速させるには、独立以外の選択肢はありませんでした。
目指す場所や、走るスピードで「折り合いがつかなくなる」は、とても自然なことで、「喧嘩したの? してないの? どっちなの?」というのは非常に稚拙な質問だなぁと思っています。
#昔は毎日会っていたカジサックと今は週一しか会いませんが今もメチャクチャ仲良しです
そして、辞めたからには(株を持ち合っているわけでもないので)「競合」になります。
これは、そういうもの。
「辞めます。でも、応援は続けてください」は虫が良すぎる。
時々、芸能事務所を辞めようか辞めないか悩んでいるタレントさんから「穏便に辞めたい」という相談を受けるのですが、どれだけ筋を通そうが、そのタレントさんが想像しているような「穏便に辞める」はありません。
そのタレントさんに商品価値があればあるほど何かしらの摩擦は生じるし(喧嘩とかじゃなくて!)、まったく摩擦が生まれずに辞められたとしたら、それは、そのタレントさんに商品価値が無くなった時。
これもまた「いつまで待っていても、そんな日は来ない」の一つで、今日の前半の話も含めて、意外と僕らは「いつまで待っていても来ない日」を待ってしまいがち。
きっと、他にも同じようなことがありそう。
ここは気をつけていきたいところです。
現場からは以上です。
【追伸】
「https://salon.jp/nishino」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。
宜しくお願いいたします。