「町づくり」を進めている『兵庫県川西市』

投稿日:2021.08.31 / 西野亮廣エンタメ研究所

※この記事の内容は外部に発信していただいて大丈夫です。


おはようございます。
「ホリエモンって、サーカス(11月におこなう学校イベント)で本当に歌うの?」とスタッフに再度確認したキングコング西野です。
#だって
#もし本当だったら
#確実にメンタルがイカれてんじゃん

さて。
今日は、いつものような「今、こんなことを考えています。皆さんも参考にしてみてください」といった内容ではなく、「今、こんな感じでプロジェクトが進んでますよー」という活動報告回になります。

「町づくり」を進めている『兵庫県川西市』のお話です。

 

 ご近所マーケティング、ご近所旅行


あまり報じられないので、知られていませんが(今日はこの事実だけでも覚えて帰ってください!)、コロナ禍で観光業が壊滅的な被害を受けている最中、『伊豆大島』のホテルは夏休み中、ずっと満室でした。
#もちろん感染症対策はバッチリされています


伊豆大島といえば、これはまだナイショですが、CHIMNEYTOWNが飛行機を運びこんで、変なホテルやら、皆で楽しめる公園やらを作ろうとしている場所です。
(※すでに飛行機と土地は確保しました)


観光業界が連日悲鳴を上げているこのコロナ禍(なんなら緊急事態宣言下)で、なぜ、伊豆大島だけが通常運転できているのか?

勘の良い人ならすでにお気づきだと思いますが、伊豆大島が『東京都』だからです。

緊急事態宣言では、「都道府県境をまたぐ旅行・帰省は原則禁止」が呼び掛けられていますが、人口約1400万人の東京都民からすると『伊豆大島』は、海の向こうではありますが、「県内」です。

要するに、意外と多くの人が政府の言うことを聞いていて、「羽を伸ばしたいけど、県をまたいじゃダメだって言うし……あ!伊豆大島ならOKか!」となったわけですね。

コロナ禍(緊急事態宣言下)により、伊豆大島の観光業のターゲットは「東京都」という一都道府県に絞られたわけですが、【1400万人】をナメんでください。
ジンバブエの人口ぐらいあります。
世界の半分以上の国は、人口が1400万人もいません。
#日本って大きな国だし
#東京って世界最大規模の町なんです

沖縄に行こうとしていた東京都民も、
グアムに行こうとしていた東京都民も、
皆、「伊豆大島」をチラ見したわけで、伊豆大島の観光業は結果的にコロナが追い風になっています。
#もう一度言いますが感染症対策はバッチリされています

星野リゾートさんが、このコロナ禍で、インバウンド(および県外からの旅行者さんへの呼び掛け)から早々に軸足を抜いて、県内のお客さんを対象にした『マイクロツーリズム』に切り替えたのは本当に見事で、コロナ禍における観光業の生き残り戦略的としては、この上ない打ち手だと思っています。


3年ほど前だったか。
幼稚園や小学生の頃から一緒の(地元の)友達と呑んでいて、その席で「川西」にも過疎化の足音が忍び寄っていることを聞かされました。

テレワークによって、東京一極集中(東京に人が集まって、地方から人がいなくなる)は是正されたとはいえ、数字を見る限り、それはあまりにも僅かな(流行り的な)動きで、基本は今後も東京一極集中は続くでしょう。


「地元をどう守るか?」は今、すべての地方の課題です。

友人から相談を受けた当時の僕は、「強いコンテンツを用意して、県外からのお客さんを増やす」という、いかにもな考えのもと、あれやこれやと動きまわりましたが、「町づくり」を学ぶ中、そして、実際に地元の「人」「文化」「条件」と本気でぶつかる中で、自分の考えの浅さを知りました。

「強いコンテンツを用意して、県外からのお客さんを増やす」を多くの人(先輩方)がやった上で、今の東京一極集中があります。

やらなくちゃいけないのは、インバウンドに全体重を乗せた町づくりではなくて、インバウンドとマイクロツーリズム(県内旅行)のブレンドであり、その「比率」は町によって変える。


川西の場合だと、厚めに用意しなきゃいけないのは、『ご近所旅行』で、「行きたくなる地元」「体験したくなる地元」を、どれだけ設計するか?が重要だと考えました。

「たとえ県外からのお客さんがゼロになっても、死なない町づくり」です。


下に添付した動画を観ていただきたいのですが、トゥクトゥクを運転しているのはCHIMNEYTOWNのインターン生の『モリゴン』という生粋のアホで、彼は川西の人間です。

https://vimeo.com/595083074/5bc8f41c4a





トゥクトゥクが走っているのは、川西にある多田神社の前の橋で、これまでモリゴンが子供の頃から何百回も渡ってきた橋なのですが、このように設計すると、ご覧の通り、地元の人間が地元の景色に興奮しています。

「身の回りにあるものに、どれだけ感動を埋め込むか?」という思考が、コロナ禍や、過疎化が進む町には必要で、それを実現してくれるのは、デザインや、ファンタジーの力です。
 




今日はこれから川西の視察です。

なんでもない雨が、雨をテーマにした映画や音楽によって、特別なものに映るように…

「今、僕の目の前にある、どこにでもある田舎道をアトラクションにするにはどうすればいいのか?」

そんなことを考えながら、川西の町づくりを進めています。

現場からは以上でーす。


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