価値を生まなきゃダメだよね

投稿日:2021.07.03 / 西野亮廣エンタメ研究所

※この記事の内容は外部に発信していただいて大丈夫です。


おはようございます。
仕事で移動する際、田村Pから「次の現場まで40分ほどありますが、トイレに行っときますか?」と訊かれた時に、3回に一回は、「いや、我慢してみます」と謎の戦いに挑むキングコング西野です。
#挑戦し続ける男

さて。
今日は『価値を生まなきゃダメだよね』というお話をしたいと思います。
 

「仕事を生む」と「価値を生む」

気になったことや、気づいたことがあれば、僕一人しか入っていないLINEグループにメモしているのですが、最近は、CHIMNEY TOWNの社員やインターン生がいるグループに投げるようにしています。

それでいうと、「まだ、まとまりきっていない西野のメモ」を覗けるのは、もしかするとインターン生の特典なのかもしれません。
#そんな大したことはメモってないけど

先日、そのLINEグループに投げたネタをコネコネしているうちに、まぁまぁ考えがまとまったので、今日はその話をしたいと思います。

『価値』の話です。


たとえば、「『仕事を探しているママ』と『ママに働いてもらいたい企業』をマッチングする場所」という“価値”を作ると、その“価値”を運転していくことで、仕事になります。

「価値を生めば仕事が生まれる」ということはよくあることなのですが、ただ、「価値を生む」ということと、「仕事を生む」ということを明確に分けて考えた方がイイと思っています。

つまり……

①【価値】は生んでいるし、【仕事】も生んでいる
②【価値】は生んでいるけど、【仕事】は生んでいない
③【仕事】は生んでいるけど、【価値】は生んでいない

……という3つのケースがあるという話です。

このメモを共有するチョット前に、インターン生に向けて「現在は、解決可能な問題がすでに解決されていることを踏まえた上でサービスを創造しなきゃいけないよ」という話をした時に、インターン生のリノちゃん(アメリカの大学の賢い子)から、「問題(需要)を創造することってあるんですかね?」という凄く良い質問が飛んできました。

僕は、まさにそれが③(【仕事】は生んでいるけど、【価値】は生んでいない)だと思っていて、「問題を解決してくれるアイテムを売るために、問題を作る」ということは、これまでたくさんされてきました。

たとえば、育毛剤を売っている会社がしきりに叫んでいるのは「ハゲはダサい」です。
毛が抜ける、シワが増える、太る……それら全ては動物のあるべき姿なのに、それを「よし」とはせず、「ダサイもの」「みっともないもの」「恥ずかしいもの」として、それを解決してくれる(もしくは進行を遅らせてくれる)商品を開発&販売しています。

はたしてそれは「【価値】を生んでいる」と言えるのでしょうか?
僕は「【コンプレックス】を生んでいる」としか思えません。


しかしながら(ここ大事!!)、僕自身もその価値観に洗脳されていて(とくにナルシストなもんですから)、そういった商品やサービスに救われています。

実際に救われている(これから救われることになる?)わけなので、「全く価値がない」とは言いきれません。


コンプレックスに苦しんでいる人はたくさんいて、それらの商品・サービスは、たしかにその人達を助けているのです。

ただ、そもそもの話をすると、コンプレックスさえ生みださなければ、そんな苦しみが生まれることはありません。


CHIMNEY TOWNの社員やインターン生や、このサロンにいる次の世代の子達に問いたいのは、次の一言です。

「キミ達は自分の仕事を作る為に、現時点では存在しないコンプレックスを創造するのか?」


CHIMNEY TOWNは、それを良しとしていなくて、「価値を作りに行こうよ」という話をよくしています。

 

価値とは何か?

餓えて死ぬことも、凍えて死ぬこともない現代社会における「価値」とは何か?

いろんな人が、いろんな角度から議論しているテーマではありますが、僕はこれを「ナゾナゾのようなモノ」と解いています。


ナゾナゾとは「なくても困らないけれども、皆が参加しなくなるようなポジティブな問題」です。
「スポーツ」もそれに近いかもしれません。


刀を振り回し、土地を奪い合っていた戦国時代が終わって、江戸時代も後期になると、伊勢参拝がブームとなり、そこから、道中の食事や温泉などが旅の目的となり、「旅行」が庶民の楽しみのひとつとなり、旅行のまわりにたくさんの仕事が生まれました。

現代だと、衣食住が約束された子供がゲームにハマるのはメチャクチャ自然な流れで、大きな価値を生み、そこから、たくさんの仕事が生まれています。

最近だと、eスポーツが盛り上がっていますが、『Dota2』の世界大会(2020年だっけ?)の賞金総額は40億円を超えています。


世界で一番便利な冷蔵庫を開発した人よりも、世界一のプロゲーマーの方が収入が多いのは、本当に今の時代をよくあらわしているなぁと思います。


「無くても困らないけど、あったら楽しい」を創造している人が、今、大きな価値と仕事を生んでいるという話です。


結論、「狙うはエンターテイメントだなぁ」と思っています。

昨日はミュージカル『えんとつ町のプペル』の美術会議と、11月8日に武道館で開催する『サーカス ~世界で一番楽しい学校~』の予算会議があったのですが、よくよく考えてみたら、どちらも「無くても困らないもの」だと思いました。

だけど、あったら楽しい。
その日に向けて、いろんなことが頑張れる。

今、世の中の『価値』が、そういったものにグググッと歩み寄っていることを肌で感じています。
ここを捉えておかないと、ある日、突然、時代から梯子を外されちゃうと思うので、このあたりは引き続き議論していきたいです。

現場からは以上でーす。

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