おはようございます。
明日の『毎週キングコング』で最後まで笑わずにいられた人に1億円支払う覚悟があるキングコング西野です。
#メチャクチャ笑った
さて。
今日は『経験からしか出せない答え』というテーマでお話ししたいと思います。
ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』(2025・日本公演)の『ファミリー応援シート』のお話です。
無料招待のリスク
今朝、ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』の『ファミリー応援シート』を管理しているスタッフから(#いつもありがとう!)、「8月10日・12時公演のファミリー応援シートが完売してしまったので、追加で出そうと思います!」という連絡があったので、「ちょっと待って!」と止めさせていただきました。
何も「追加販売がダメ!」と言いたいわけではなくて、「確認せずに進めちゃうのがダメ」という話で、その理由をスタッフに説明させていただきました。
今回の「子供無料招待」で気をつけなきゃいけないポイントは二つあります。
一つ目は「イベントの成功は客席の空気に左右される」ということ。
「無料のお客さん」の中には、「付き合い」で参加するお客さんも必ず混じっていて、「有料のお客さん」ほど熱が高くなかったり、作品に対してのリスペクトが無かったりします。
中には、「どうせ無料チケットだし」ということで当日ドタキャンされる方もいらっしゃいます。
それを防ぐ為に今回は「ファミリー参加」を条件として、グループの中に有料のお客さんが必ず混じるようにしました。
めちゃくちゃエグい話をすると「家族でプペルを観に行こう!!」となっているファミリーのお子さん(※この場合、お子さんがプペルファンである確率が高い)に無料チケットを渡して、「サッカークラブ⚽の皆でプペルを観に行こう!」というお子さんには(現時点では)無料チケットは渡していないんです。
『ファミリー応援シート』というプロジェクトは元々、「子供達にプペルを観せてあげたい」という支援から始まった企画なので、「プペルを観たくて観たくてたまらない子供達」とマッチングすることが運営の使命だったりします。
#なんでもかんでも無料チケットをバラ撒いてはいけない
支援者様に対して運営サイドが見せなきゃいけない姿勢はそれで、くわえて、繰り返しますがディレクターは「客席の温度」まで徹底的にコントロールしなきゃいけない。
「無料席」の割合が多くなってしまうと…あるいは「無料席」が1ヵ所に固まってしまうと、そこから客席の空気が崩れてしまいます。
ちなみに、同じような理由で僕は「関係者席」を1ヵ所に固めないようにしています。
そこだけ空気が重くなって、その空気がジワジワと周囲に伝染するからです。
「ファミリー応援シートの追加販売がダメ!」というわけではなくて、「追加販売するなら、無料席が固まらないように、細かく場所を選んでいきましょう。その判断はディレクターが立ち会わないと上手くいかないと思うので、勝手に進めないでください」といったところです。
「ちょっと待って!」と慌てて止めた理由の二つ目は「事故防止」です。
プロが劇場の下見に行く時は、本当にたくさんのことをチェックします。
・音の響き
・スピーカーの位置
・ステージの縦幅・横幅・高さ
・舞台袖の広さ
・楽屋の数
・天井のバトンの数や位置(照明や美術セットを吊るバー)
・見切れ
・お客さんの導線
・お客さんの視点(首)の動き
・消防法の限界
…こんなチェック項目が100以上あって、これらのチェック項目は「経験」からでしか割り出せません。
「3年前にやったイベントで、○○がメチャクチャ邪魔だったんだよなぁ」という。
そんな中、今回のように二階席や三階席がある劇場で、まず真っ先にプロが気にするのが『転落事故』のリスクです。
二階席や三階席の前には「手すり」があり、「手すりが邪魔で観えなーい」なんて声もよく聞きますが、観やすくする為に「手すり」を下げてしまうと、その分、転落事故のリスクは高まります。
▼『御園座で二階から転落事故』
http://www.moon-light.ne.jp/news/2006/07/2-7.html
なので、「手すりが低い劇場」の場合は、「手すりから身を乗り出さないでくださーい!」と言うスタッフを一人立てたりするのですが、その分の人件費がかかってしまう。
#こういう算盤をはじきながら劇場下見をしています
今回、ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』(日本公演)をおこなう劇場は三階席からもメチャクチャ観やすいのですが…ということはつまり、三階席の「手すり」が低いんです。
イベント屋は常に最悪の事態を想定しておくべきで、これは先日お話しした「憶測の例外」とは違って、実際に転落事故は起きているので(今回の劇場では起きていません)、ここは全力で防がねばなりません。
そんな中、三階席の最前列を「ファミリー応援シート」で開放する(一人でも多くの子供を三階席の手すりの前に座らせる)というのは、あまりにも危険な一手なので、「ちょっと待って!」と西野さん。
スタッフの前向きな姿勢は本当に最高なのですが(引き続きその調子でやっていただきたい!)、同時に、「イベント運営に関しては無知であり、その無知が時に死亡事故に繋がる」ということは自覚しておかなきゃいけない。
どれだけニーズがあろうが、三階席の最前列(手すりの前)をファミリー応援シートとして開放するつもりはありません。
安全・安心じゃないきゃ面白くないでしょ😁?
ファミリーミュージカルなのだから。
これからも、こういうことはCHIMNEY TOWNのスタッフだけでなく、サロンメンバーの皆さんとも共有していきたいと思います。
現場からは以上です。
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