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仕事の話をお休みして、駄文をお届け

2022.08.21 / 西野亮廣エンタメ研究所



おはようございます。
日曜日の今日は仕事の話をお休みして、駄文をお届けしたいと思います。


「一番ツライ仕事は?」と訊かれたら、迷わず「脚本執筆」と答えます。

どれだけ素晴らしいクリエイターが集まっても、どれだけ素晴らしいキャストが集まっても、脚本が面白くなかったら全てが終わります。

脚本は、作品に参加してくださるメンバーの才能や信用や時間をいとも簡単に傷つけてしまう力を持っているので、安い覚悟で向き合うことはできません。

「脚本が書き上がらないとプロジェクトが進まない」という物理的な問題もあります。

脚本の手が止まると、スタッフは「待機」になってしまい、何も生産していなくても、毎秒、予算が飛んでいきます。
「だったら、脚本を全て書き終えてから、スタッフのスケジュールを確保すればイイじゃん」というご意見もあるかもしれませんが、そうは問屋が卸しません。

たとえば、美術(背景)の開発と同時に進めることで、「ああ、こんなに素敵な建物があるんだったら、これを、もっと脚本に反映しよう」という「美術→脚本」の流れもあったりもしますし、なにより、映画屋(映画を作る人達)のスケジュールは「取り合い」の現状があります。

スタッフは一つの作品の制作が始まってしまうと、別の作品に参加することはできません。

踏み込んだ話をすると、廣田監督なんかは『映画 えんとつ町のプペル』の続編をやる為に、スケジュールを空けて待っていてくれました。
他のスタッフさんにしてもそうです。

なので、「『映画 えんとつ町のプペル』の続編をやります!」と宣言して、先に、スタッフさんのスケジュールを確保しにいくことがあったりします。
宣言した後に、「脚本は、これから書きます。必ず間に合わせるのでご安心ください」という順番です。

そんな状況下での脚本執筆は、簡単なものではありません。
筆が止まった日にゃ、モーレツなプレッシャーと、自己嫌悪に襲われます。
「どうしよう、どうしよう、どうしよう…」という。

「書く姿勢が良くないんじゃないか?」と椅子を買い替えてみたり、
「書く環境が良くないんじゃないか?」と一時的にホテルに引っ越ししてみたり、
「汗を流してないから、アイデアが出てこないのかも」と運動してみたり。

まさに読んで字の如く「文字」を絞り出しています。

そんな中、一昨日の夜。

『映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』のラストシーンを書いていて、号泣しちゃいました。
『1』 の時と同様、自分の思い出を重ねちゃったわけです。

それは、脚本執筆においては、ものすごくポジティブな涙で、この「思い出を重ねる(想いをのせる)」という場所に辿りつけたことが、とてもとても嬉しかったです。

「一旦全て白紙事件」から始まった今回の脚本執筆。
(※数ヶ月間書いていた続編の脚本を白紙にしたんです)

あの瞬間は、結構なダメージをくらいましたが、今思うと、あの時に「難しい方」を選んで本当に良かった。
#その絶望感たるや半端なかったけども

さっきから「脚本が書き上がった」みたいなスタンスで喋っていますが、まだ書き上がっていません。
ですが、長くて暗いトンネルを抜けた(もうすぐ抜ける?)ことは間違いなくて、今はただ、早く皆様に、この物語をお届けしたくてたまりません。

脚本が書き上がり、いろんな工場が動き出すと、同時に、「届ける」という作業も始まります。

その時は、僕は全国を飛び回ります。

また、「どうすれば、一人でも多くの人に届きますかね?」という話を肴に、各地で飲み会などをしようと思います。
「筆」を置いたら、今度はトコトン「足」を使う。

その時は、またお力をお貸しいただけると嬉しいです。

映画公開が近づくと5キロぐらい痩せるんです。
もうすぐ、少しシュッとした西野が顔を出します。
惚れないように気をつけてね。

今日も暑い1日になりそうです。
しっかりと水を飲んで、しっかり食べて、健康にお過ごしください。

それでは、素敵な日曜日を。

西野亮廣(キングコング)

【追伸】

https://salon.jp/nishino」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。
宜しくお願いいたします。

https://youtu.be/8-kryug_X2Y

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