CHIMNEY TOWNのグランドデザイン(全体構想)について

投稿日:2021.02.09 / 西野亮廣エンタメ研究所

※この記事の内容は外部に発信していただいて大丈夫です。


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本日発売の週刊誌に「キングコング西野の美術館建設に10億円。資金難か?」といった記事が掲載されたのですが、美術館建設は規模を少し拡大して20億円ぐらいブチ込む方向で動いているキングコング西野です。

#スケールが大きい男です

※詳しくはコチラ→https://voicy.jp/channel/941/127559

さて。

今日は最近社名を変更しました弊社の話題で、

『CHIMNEY TOWNのグランドデザイン(全体構想)について』というテーマでお話ししたいと思います。

皆様に応援していただいているのは勿論のこと、サロンメンバーの中から定期的にインターン生を募集しているし、中途採用もさせてもらっているので、なんとなくのイメージを共有しておいていただけると嬉しいです。

 

僕らは何をすれば世界を獲れないのか?

「○○をしたら成功する」は100%ではありませんが、「△△をしたら失敗する」は100%です。 

『勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし』というやつです。

エンターテイメントで世界を獲ることを目指している僕らが最初にやらなければいけない作業は、「△△をやったら、エンタメで世界は獲れないよね」をリストアップして、片っ端から潰していくことです。

で、

結論を先に言っちゃうと、「ソフトメーカーになったら世界は獲れない」と僕は考えます。

作り手としては、なかなか受け入れ難い話ですが、現実です。

たとえば、日本映画のほとんどは『製作委員会方式』で作られています。

いろんな企業がお金を出し合って、リスクを分担し、権利や利益を分配しています。

よって、制作者(監督やタレントなど)は映画がどれだけ大ゴケしてもリスクを背負わなくてもいいのですが、逆に、どれだけ大ヒットしても、「次の仕事がやりやすくなる」以外のメリットがありません。

ちなみに、次の仕事でコケてしまうと、その次は“基本的には”ありません。

ゲームで例えると、制作者は「1機」しかない状態です。

#例外もありますが

僕的には「ヒットさせても取り分が貰えない」というデメリットよりも、「終わってしまう確率が高い」というデメリットの方が深刻だと思っています。

制作者でありながら、ここの致死率を下げようと思ったら、結論、「お金を出す側(権利を持つ側)」になり、「今回、コケても、あと2回ぐらいはチャンスがある」というスタンスをとっておかなくちゃいけません。

「制作」と「製作」という言葉がありますが、

「制作者」というのは「手を動かす人」のことで、「製作者」というのは「お金を出す人」のことです。

つまり、「製作者」でありながら「制作」をしない限り、「一株も持っていない会社の社長」と同じで、途中どれだけモテ囃されたところで、場合によっては口は出されるし、クビも切られます。

……なんとなく分かりますよね?

まぁ、そんな感じなんです。

『映画 えんとつ町のプペル』のエンドロールの最後の方にウチの社長のヤン君の名前が出てくるのですが、『映画 えんとつ町のプペル』は「CHIMNEY TOWN(元・株式会社NISHINO)」も出資しているんです。

「映画の製作費を出してもらったー!やったー!」じゃなくて、僕らは「製作費はウチで出させてください!」をやりました。

とくに『えんとつ町のプペル』は、どう考えたって、二次展開、三次展開があるソフトなので、「権利を押さえていない」はあってはならなかったのです。

現在進めている『映画 えんとつ町のプペル』絡みのアレやコレやも、あのタイミングで出資していなかったら、できなかったものがたくさんあります。

 

結局、「胴元」にならないとダメ

ここから先も似たような話です。

昨日、岡田斗司夫さん(※仲悪くないよ)が、YouTubeで「西野君は劇場を作った方がいい」と言っていましたが、

#最近やたら絡んでくる岡田さんと

#ちゃっかりチェックしている西野

そんなことは前前前世から織り込み済みで、結局、「胴元(ハード)」にならないと、どこまでいってもラットレースです。

コンテンツを開発し、劇場に場所代を払い続けて、自分達の集客(力)を劇場に落とし続けても、未来はありません。

吉本興業が見事なのが、『なんばグランド花月』という劇場(ハード)と、『吉本新喜劇』という普遍的なソフトの両方を押さえているところです。

劇団四季もそうですが、海外のメジャー作品を取り扱っているので、権利面で若干厳しい。

いずれにせよ、

「株」と「社長」、 

「劇場」と「コンテンツ」、

「ハード」と「ソフト」

の両方を押さえなきゃいけなくて、

今、CHIMNEY TOWNがやっているのは、水面下で「ハード」をジワジワと押さえにいきながら、『絵本』や『映画』や『ミュージカル』や『光る絵本展』や、はたまた『天才万博』や『サーカス』といった「ソフト」の開発です。

そして、ある程度「ソフト」が集まったタイミングで、「ここから先は自分達のハードを使いますんで」となると思います。

これを綺麗にやっているのが「ディズニー」で、まんま同じことはしませんが、参考にさせていただいております。

僕が日頃、「土地だ!土地だ!」と念仏のように繰り返している理由がこの説明で伝わると幸いです。

完全にハードに落とし込むまでに何度かテストが必要だと思うので、渋谷あたりで1~2年ぐらい劇場を運営したいです。

気が向いたら、どなたか渋谷の土地を貸してください。

現場からは以上でーす。

【追伸】

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