目的地についての話し合いをしよう

投稿日:2023.03.17 / 西野亮廣エンタメ研究所

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おはようございます。
ドバイの大富豪の自宅のカラオケで『5番街のマリーへ』(高橋真梨子)を熱唱したキングコング西野です。
#五反田のスナックでやれ

さて。
今日は『目的地についての話し合いをしよう』というテーマでお話ししたいと思います。

 

どこに向かってるんだ?
 

目標を明らかにしないことで、守れるものがあります。
たとえば、目標さえ明らかにしなければ「目標に辿り着けなかった」という精神的ダメージは確実に避けることができる。

さらには、目標を明確に掲げてしまうと「残り時間」が生まれてしまい、それによって自分の「成長スピード」と向き合わなきゃいけなくなりますが、目標さえ明らかにしなければ、自分の「成長スピード」がウンコでも見逃せる。

僕らには二つの選択肢(走り方)が用意されていて、
「目標を明らかにすることで、目的地と現在地の差を浮き彫りにして、この差を徹底的に埋めていく」という走り方もあれば、
「目標をウヤムヤにして、『辿り着けないかもしれない』という恐怖を消しさり、『成長スピード』からも目を背けて、結果よりも目先のメンタル!」という走り方もある。

そして、多くの人は、後者を選びます。
「目標を明らかにする恐怖」に耐えられないのでしょう。
これに関しては、どこまでいっても、その人の人生で、その人が選んだ生き方なので、他人がトヤかく言うことではなさそうです。

ただ、もう少し踏み込んだ話(場合によっては耳の痛い話)をすると、「目標を明らかにしない」を選んだ人の中には、「とはいえ、ワンチャン、アソコまで行けたらいいなぁ」と思っている人が結構いるということ。

辿り着けなかった時のダメージを最小限にする為に、自分の希望目的地を公言しないまでも、腹の底では「何かの力が働いて、アソコに行けるといいなぁ」と思っている。

その人が腹の底でムッツリと考えている「アソコ」がどこかにもよるのですが、僕の経験上、「ワンチャン行けちゃうアソコ」と、「アソコに行く用に準備しないと行けないアソコ」があります。

たとえば、芸人ならば、日本のゴールデンタイムのMCなら本気で頑張ればワンチャンいけちゃいますが、ミュージカル(演劇)になってくると、その場で頑張っていたら関係者しか知らないような日本の演劇賞なら穫れても、それがブロードウェイに続くことは100%ありません。
昔からよく言っていますが、そこのレールは繋がってないんですね。

ブロードウェイで結果を出そうと思ったら、ブロードウェイ仕様のチームを組まなきゃいけないし、ブロードウェイ用の戦略を練らなきゃいけない。

エグい話をすると、ブロードウェイのインサイダー(内部の人間)にならないと、ブロードウェイでは息もできない。

これはドバイでもそうで、ドバイ進出の話をした時にしきりに言われたのは、「とにかくローカルの(地元の権力者との)繋がりが全て」という言葉でした。
話を聞けば聞くほど、「そりゃそうだよな」と納得しました。

僕が思うのは、たとえば、「日本で定期的に新作を発表している劇団はどっちの走り方をしてるんだろう?」ということ。

目的が「国内で活躍する劇団になる」であれば今のままでも良さそうな気もするし、「いやいや、僕らには行きたい場所なんてなくて、ただただ、今のこの時間を誤魔化せたらイイんです」であれば今のままでも良さそうな気もします。

ただ、腹の底で「いつかは世界でも活躍できるような劇団に…」と思っているのであれば、今の活動をしている限り、そんな未来は確実にやって来ません。
「そのあたりのことをチームで話し合えているのかなあ?」と、西野内のお節介ババアが心配しています。

「目的地を作るor目的地を作らない」という選択がまずあって、目的地を作るのであれば、その目的地をどこに設定するか?で、やることが大きく(本当に大きく!!)変わってくるので、ここの話し合い(チーム内での共有)は凄く大切だと思います。

メンバーの一人が世界を目指していて、メンバーの一人が国内No.1を目指していて、メンバーの一人が「いやいや、この場所でいいじゃん。そんなことよりも傷つきたくないんだけど!」と思っていたら、チームの歯車は確実に回らないので。

「そんなこと言われなくても分かってるよ」という方もいらっしゃると思うのですが、少なくとも世界戦に参戦する前の僕は「分かってるよ」と思っていただけで、まったく分かっていませんでした。

エンタメにおいても、ビジネスにおいても、世界戦の本質は「実力戦」ではなくて「ローカル戦」で、村に入り込まないと始まらない。

韓国エンタメの技術は本来、日本が持っていたハズなのに、ここまで明暗を分けた理由は、「頑張っていればいつの日か世界でも!」と信じ続けた日本と、村民になることに徹底的にコストをかけた韓国との違いだと思います。

現場からは以上です。

【追伸】
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宜しくお願いいたします。

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