収支表から色々なものが見えてくる

投稿日:2024.04.10 / 西野亮廣エンタメ研究所

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おはようございます。
中国の電車を完全にマスターしたキングコング西野です。
#電車移動が好き

さて。
今日は「収支表から色々なものが見えてくる」というテーマでお話ししたいと思います。
スタッフ教育の話です。

 

スタンドプレーから生じるチームワーク
 

一昨日も投稿しましたが最近は「タイミングが来るのを(風が吹くのを)待つ」という機会が増えてきました。
#ボトルジョージなんてまさに

数年前までやっていたような小さい規模の仕事(といっても大きかったけども!!)は、風が吹こうが吹かまいが、自分の足(自力)でグイグイと前に進んでいけば山頂の旗を取ることができたのですが、ここ最近(※特に映画プペル公開後から)登っている山は途方もない高さで、とても、自分の足では登ることができません。

ブロードウェイ山なんて、まさに。
どれだけ素晴らしい作品を作っても、“劇場の空き”がでないと公演ができないんですね。
自分達が公演する予定の劇場で今現在おこなわれている作品がロングラン公演に突入してしまうと、自分達には順番がまわってこない。

逆に、今現在その劇場でおこなわれている作品が不人気で「再来週には閉じます」という決定が出る場合もあって、その場合は再来週から設営をスタートできないといけません。

つまり、いつでもホームランを打てるように“スタンバイ”しておかなきゃいけないんですね。

「そんなの待ってられるか!」という感じで、自分達で劇場を借りて半ば強引に公演することは可能ですが、残念ながら、それらは「ブロードウェイ公演」にはカウントされず、もちろん、トニー賞の候補に入ることもありません。
#トニー賞を獲ることが全てだとは思わないけれど
#その可能性をみすみす手放す必要もない

翼を磨いで身を潜め、風が吹く瞬間を虎視眈々と狙い、風が吹いた瞬間に一気に飛ぶ。
今求められているのは、この動きです。

大切なのは、このことをチーム全員で共有しておくこと。

特に「攻め」に転じた瞬間は、「俺はAを攻めるから、その間、Bを頼むね」という忙しい展開になるので、一気に攻め込むチームは互いに“任せられる関係”でなければなりません。

その時ばかりは後輩の面倒を見てられなくて、
その時ばかりは、メンバー全員が経営者(マインド)であることが望ましい。

では、「その瞬間に向けて、今のうちに何ができるか?」「戦えるスタッフをどう育てるか?」というところなのですが、僕自身、色々と試してみた結果、すっごくイイ感じに転がったのが「収支表を管理させる」でした。
#これが今日の本題

たとえば『ボトルジョージ』の予算管理は松本Pが(予算交渉も含めて)色々とやってくださっているのですが、収支表のアップデートは、一番若手のタケダが逐一やっています。
#ニューヨークのプレゼン公演の時は山崎が収支表のアップデートをしてくれていました

これが結構良くて、「グッズAがいくつ売れました。原価と経費がこれぐらいで…利益がこれぐらいなので…制作費回収まで、あと○○円です」みたいな確認&報告を呼吸するレベルでやると、「予算に対する意識」が高くなるので、勝負所で(目を離した時に)、「何にお金をかけてんだよ!」「そのお金を回収する為に逆に仕事が増えるだろ!」みたいな事故が大幅に減ります。

言ってしまえば、『予算に慣れさせる』といったところ。これは結構オススメです。

それこそ先日のVoicyで話した「『働くこと』と『利益を作ること』は全然違うぞ!」( https://r.voicy.jp/EGV3Nj4q9yb )問題は、皆さんの会社でも当たり前のように起きていると思うのですが、その原因はやっぱり、“予算に慣れてないから”だと思うんです。
#あとはシンプルに頭が悪い説

収支表からは、クリエイターを雇う場合の相場や、原価や販売手数料(商品ごとの送料)の相場や、あとは、「○○が飛ぶように売れて、△△が販売に苦戦している」というところまで、全て見えてきます。

こういったデータを入れておくと、勝負どころで「売れにくいものを販売して、予算をつくる」というドジを踏まずに済みます。

あと、これは「数字の魔力」だと思うのですが…「穴があったら、なんか埋めたくなる」というテトリス的な感情ってあるじゃないですか?
(※学校の机に空いた穴を、消しゴムのカスで埋めたことありません?)

収支表をずっと見ていると、「減り始めた赤字を、もっと減らしたくなる」という感情が芽生えてきて(結果が出ている時のダイエットみたい)、「次、商品Cを出して、予算を作りませんか?」みたいなアイデアが後輩の方から飛んでくるようになります。
(※昨日はタケダの方から「『スナック西野』の告知を強化してください」的な指示がありました)

(なるべく早い段階から)『予算に慣れさせる』というのは結構イイコトが多いので、オススメです。
ちなみに、同じような理由で、「新人にクラウドファンディングをやらせる」というのも、ものすごくオススメ。
クラウドファンディングには、いろんな事が詰まっているので。

そうこうしている間に『ボトルジョージ』の予算(=潰さなきゃいけない赤字)は、残り【991万7072円】です。
若手スタッフとも数字を一円単位で共有し、着実に進めてやりますわ。

最後に昨日お話しした遠藤のクラファンのリンクを貼っておきます。
よかったら見てやってください。

皆、頑張ってます。
現場からは以上です。

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