※この記事の内容は外部に発信していただいて大丈夫です。

回り続ける空間設計

2020.09.10 / 西野亮廣エンタメ研究所

見出し画像

こんにちは。

『えんとつ町のプぺル』のPV(ダンスバージョン)の撮影現場で、セットや美術や衣装に感動するインターン生の「かりんちゃん」から、「西野さんは、この空間作りのドコを担当されたんですか?」と質問されて、「…いや、僕、お金を出しただけで…」と返し、名実ともに成金になったキングコング西野です。

#かりんちゃんは悲しそうな目をしていた

さて。

今日は『回り続ける空間設計』というテーマで、お話ししたいと思います。

1ヶ月ほど前の記事で「現代は『壁紙』を取った者が強い」という話をさせていただきました。

よく「持ち家と賃貸、どっちが得なの?」という議論があります。

ただ、その議論はいつも「ローン」と「家賃」を天秤にかけるばかり。

損得の話をするのならば尚のこと、

国民全員が発信者になった時代なら尚のこと、

『建物そのものの労働力(生産力)』を考えないのはナンセンスだと思っています。

 

 建物の労働力ってどういうこと?

僕はYouTubeのメンバーシップ(月額590円)で『スナック西野』という酔っ払い対談番組をお届けしているのですが、その番組のスタートに合わせて、それなりの工事費をかけて、リビングの壁をブチ壊して、家の中に時計台を作ったんですね。

画像1

当然、YouTubeのサムネイルには、その時計台(背景)がドカーンと出ます。

そのサムネイルが誰かの目に止まり、そこからメンバーシップ会員になってもらえれば、工事費は回収できます。

(※どこかのタイミングで工事費は結果タダになります)

お金の損得を理由に家を選ぶ時に、「その家には労働力があるのか否か?」というチェックは絶対に必要で、「1円も稼いでくれない家」ならば高いし、「年間200万円稼いでくれる家」なら格安で、「稼いでくれる家」なら、「持ち家か賃貸か?」の答えは迷う必要はありません。

「持ち家」です。

飲食店経営者は「インスタ映えする内装にしよう」と考えます。

そりゃ、料理の味以外の理由で集客できるにこしたことはありません。

しかし、この課題は、もはや飲食店経営者だけのものではないと僕は考えます。

自宅から世界に向けて動画を発信するようになった今、自宅を背景にしている僕たち一人一人の課題でもあると思います。

現代において、「労働力」と呼べるものは次の3つです。

① 人

② ロボット

③ 壁

ただ、③が「労働力」になったのは、インスタやYouTubeがデフォルト(生活の標準設計)になったここ数年の話で、「スタッフを雇おう」とか「ロボットを買おう」は考えても、「壁に稼がせよう」と考える人がまだまだ少ない印象です。

壁を「労働力」と捉えていない人が多い。

大切なのは、「最初から『働かせる前提』で壁を作る」ということです。

ちなみに『えんとつ町』は、「どこか和風テイスト」です。

僕が描く絵本に出てくる森の街も、「どこか和風テイスト」です。

理由はいくつかありますが、そのうちの一つに『看板枠を販売する』があります。

絵本の印税なんて、たかが知れていて、それだけでは分業制の絵本の制作費をまかなうことができません。

というわけで、和風の看板(および提灯)が多い町を作り、その看板枠(看板広告枠)を販売することで、莫大な制作費を回収しています。

現在、作っている『ボトルジョージ』という絵本はヨーロッパの街並が舞台の物語なので、少し看板枠が売りにくかったりします。

#それはそれでイイ

描き込まないタイプの絵本だと、そもそも背景でマネタイズすることは不可能。

#それもそれで素晴らしい

大切なのは、「働いてくれる背景なのか否か?」というチェックポイントを自分の中に持っておくことで、この感覚は全てのサービス提供者および個人が持っておいた方がいいと思います。

#株式会社NISHINOの若手スタッフの皆様

#これからいろんな空間を作ることになると思うけど

#背景を労働力として見ることを忘れないで

ちなみに、たった今、映画『えんとつ町のプぺル』の看板広告枠が買えるクラウドファンディングをスタートさせました。

購入者様の看板が画面に出るのは、僅か数秒ですが、ビル看板とは違って、一生残り続けます。あと、海外にも持っていきます。

広告効果というよりも、同じ時代に立ち会った思い出作りに是非!

現場からは以上でーす。

(※看板枠は完売しました)

【追伸】

サロン記事の感想を呟かれる際は、文章の最後に『salon.jp/nishino』を付けて《本垢》で呟いていただけると、西野がネコのようになつく場合があります。

https://cf.fany.lol/projects/1964

※この記事にコメントしたい方はFacebook連携が必要です。

ルール

内容はシェア・口外禁止です。

※ただし、投稿から1年が経過した記事はサロンメンバー特典として、
口外 ( コピペ ) OK!でも「右上にマル秘マーク」のあるものは
公開しないようにお願いします。

AI解説音声

Google NotebookLMで自動で生成された音声です。
サロン記事
×
いいね
×
  • 松浦康紀
  • 三野裕太
  • Yasuhiro Tomari