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一次素材を売る

2021.03.04 / 西野亮廣エンタメ研究所

見出し画像おはようございます。

スマホの充電が無くなり、宮古島の夜の畑道で迷子になって完全に泣いたキングコング西野です。

#灯りが一つもないんです

さて。

今日は『一次素材を売る』というテーマで、ゴッリゴリにビジネスの話をしたいと思います。

いくぞ、オラァ!

#どした

 

たくさん売らない

昨日、「オリジナルTシャツを開発&販売します」という記事を書かせていただきました。

(※まだ読まれていない方は先にご確認ください)
https://www.facebook.com/groups/157664324853695/posts/768969290389859/

「『Tシャツ』というレッドオーシャン中のレッドオーシャンの中で、いかにポジションを獲得するか?」という課題からは、学ぶことがたくさんあって、おそらく皆様の活動にも転用できることがたくさんあるだろうと読んで、飛び込んでみることにしました。

昨日の記事を投稿した後も、Tシャツのことを考えていたのですが、まずは「やっちゃいけないこと」を決めることが大事だと思いました。

成功する方法(不確実性)を考えるのではなく、失敗する方法(確実)を考えて、まずはそれを徹底的に排除する……西野のいつものヤリ口です。

やっちゃいけないのは一つ、「機能&品質で戦う」だと思います。

これは、どのサービスにも言えることですね。

「機能・品質」をセールスポイントにした戦いになると、大量生産が可能な業界最大手が必ず勝ちます。

だって、安く、たくさん作れるんだもん。

その分、商品開発にも、広告にも費用を割けます。

機能や品質を追い求めることは作り手としては当然ですが、しかしかながら、弱者がそれを一番のウリにしてしまうと勝ち目はありません。

価格にしてもそう。

「うちのTシャツは安いですよー」と叩き売ったところで未来はないので、安さを追い求めるのではなく、「どういった付加価値をのせれば、Tシャツが9800円で売れるかな?」を考えた方が良さそうです。

どうやらオリジナルTシャツの開発&販売は、毎度、サロンで書いていることの実践編のような実験です。

さて。

こうして落ち着いて一つずつ整理して考えていくと、いろんなことが見えてきます。

とりあえず国内向けにサービスを設計するのであれば、「たくさん売る」というゴールには向かわない方が良さそうです。

たくさん売る勝負は、たくさん売ることが得意な大手が勝ちますし、そもそも日本人の人口(お客さんの数)は減り続けているので、たくさん売らないと回らないサービスは、いずれ立ち行かなくなりそうです。

#たくさん売る勝負は自分が業界最大手になってからがイイ

今、弱者である僕らが考えなきゃいけないのは、「なぜ、たくさん売らなきゃいけないのか?」です。

たぶん、答えはいたってシンプルで、「たくさん売らないと、食っていけないから」だと思います。

そう考えると、「たくさん売ること」よりも、まずは「たくさん売らないと食っていけないシステム」を改善した方が良さそう。

商品を販売する理由の多くはイニシャルコスト(立ち上げ費用)とランニングコスト(運転費用)の回収です。

このイニシャルコストとランニングコストを下げない限り、「たくさん売る勝負」から降りることはできません。

ここから更に踏み込んだ話になります。

 

ランニングコストは、だいたい「人件費」

「オンラインで販売する」といっても、お金がかからないわけではありません。

サイトを運営&宣伝したり、注文を受けたり、クレームを受けたり、配送したりするスタッフが必要で、そこには人件費がかかってきます。

僕は『キンコン西野のサイン本屋さん』という、実はそこそこ人気のオンラインショップを運営しているので、そこの大変さをよーく知っています。

(※こちら→)https://nishino.thebase.in/

ここで、「販売スタッフを3人雇うのと、家賃って、どっちが高いんだっけ?」と考えます。

都市部の一等地でもない限り、販売スタッフを3人雇う方が高いんですね。

販売スタッフ3人を雇い続ける為には、商品をたくさん売り続けなきゃいけなくなります。

どうしましょ?

すっごいワガママな話ですが…販売スタッフを雇わず、誰がが勝手に販売してくれれば、それが一番イイです!!

一見するとメチャクチャな話ですが、そのワガママを実現させたのがアパレルブランドの「#FR2」です。

特定の商品をオフライン(実店舗)だけに置き、そこで一人の販売員が販売。 

その商品を、実店舗に足を運ぶことができない地方の方にオンラインで販売(宣伝&注文受付&配送)しているのは、実店舗で商品を買った(仕入れた)「お客さん」です。

「お客さんが宣伝力&販売力を持った時代」を上手く捉えて、販売スタッフを雇わずに、販売しています。

言語化すると「FR2は一次商品を売っている」と言えます。

ただ、転売の対象となる一次商品になる為には、そもそも、商品に「ブランド力」が必要なので、ブランド作りとは徹底的に向き合わないといけません。

そうなってくると、尚更、「うちのTシャツは安いでっせー!」をやってはいけないっちゃ。

#ラムちゃん

しかしまぁ、ここで何を語ろうが所詮は机上の空論。

やってみなくちゃ分からないので、とりあえず『CHIMNEY TOWN』Tシャツは、胸のロゴがカラーバージョンをオンラインで販売し、胸のロゴがブラックバージョンを実店舗(ZIP)で販売してみます。

売り上げから経費を抜いた分を含めて、そこで、どういった動きが生まれるのかを、この先、皆さんに共有していきたいと思います。

ご自身のサービスの参考にさせてください。

 

「一次商品を売る」という考え

どっちかというと、ここからが本題です。

お気づきかもしれませんが、西野はYouTubeに(あまり)時間を割いておりません。

自分がいなくなることを前提でエンタメを作っているので、自分がいないと成立しない仕事から順に足を洗っています。

そのうちの一つが「露出」です。

僕のYouTubeチャンネルはVoicyで喋った内容をスタッフさんがコピペしたもの。

あとは、深夜(仕事の休憩時間)に、何の告知もせずに生配信するぐらい。

深夜の生配信は、ただ、お客さんとダラダラ喋りたいだけです。

広告をたくさん貼り付けて収益を得るつもりもなければ、スパチャで収益を得るつもりもありません。

広告は一つの動画につき、一個だけ。

これが成立しているのは、撮影&編集スタッフを雇わず、ほぼ一人で運営しているからです。

#コピペは御協力いただいております

ほぼ一人で運営しているので、ランニングコストがかからないため、再生回数を稼ぎにいく必要がありません。

たくさん売る必要がないんです。

今日の記事の前半で話したような内容です。

たくさん売る必要がない(再生回数が稼げるような企画をする必要ない)ので、エッジの効いた内容をお届けすることができます。

その結果、お客さんを大無視しても面白がってもらえる『スナック西野』という有料コンテンツが生まれ、はじめて言いますが、YouTubeの毎月の売り上げはナンジャカンジャで400~500万円ぐらいです。

僕は1円も受け取っておりません。

全額、エンタメ投資か、各地の支援に使ってもらっています。

「たくさん売らない」というのは、リセールバリュー(再版価値)を生むなぁと思っておりまして、その最たる例が、最近、どこかの誰かが僕に無許可で始めたYouTubeチャンネル『西野亮廣エンタメ』です。

ハイクオリティーの無断転載チャンネルです(笑)

ここでは、僕が深夜の生配信で喋った内容を、編集して、コンパクトにして、アップしています。

ダラダラ喋っている本家の動画に比べて、こっちの違法動画はメチャクチャ見やすいです(笑)

最高!!

勝手に販売スタッフになって、勝手に本家の宣伝(販売)をしてくれているわけだし、そこに雇用が生まれているわけで、誰も損はしません。

事務所に所属していたら、これが無理だったのですが、僕に関しては僕がオッケーといったらオッケーです。

この時、僕の動画は「一次商品」になるわけですが、このまま一次商品であり続ける為には、僕は、自前で編集して、見やすくしちゃダメです。

「編集」がリセールバリューになっているからです。

冒頭から「一次商品として売り続けることで、人件費を下げ、たくさん売らなくてもいい(たくさん売れるものを作らなくてもいい)」という話をしていますが、これは動画の世界でも同じだよね、というのが今日の結論です。

お客さんが編集能力を持っている時代なのだから、ブランド価値を上げることに終始して、あとはお客さんに編集&販売をしてもらったらいいよなぁと思っております。

このチャンネルの方とは上手く組みたいなぁと思っています。

もしくは、サロンメンバーさんの誰かがやってくれてもオッケー。

#コンテンツIDをハッキリしておくと更にいいのかな

キングコングの動画を編集して流すのは、事務所がストップをかけるからやめた方がいいですが、西野の動画を編集して勝手に流すのはオッケーです。

その際、本家のチャンネルのリンクと、オンラインサロンの入会リンクを備考欄に貼っていただけると、本家が宣伝します(笑)

リセールバリューをデザインして、一次商品を売るのがいいよね、という話でした。

現場からは以上でーす。

【追伸】

サロン記事の感想を呟かれる際は、文章の最後に『salon.jp/nishino』を付けてTwitter(本アカ)で呟いていただけると、西野がネコのようになついて、フォローさせていただく場合がありますので、感想よろ!

https://youtu.be/6ZfKXSk2vl8

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