おはようございます。
昨夜、梶原君に対して「おい!もっと呑めよオラ!」と古い体育会系のノリをブチ込んだキングコング西野です。
#相方と5時間ぐらい呑んだ
さて。
今日は『クリエイターの現在地と、今後の基本姿勢』というテーマでお話ししたいと思います。
さっそく本題に入ります。
今って、どんな感じ?
巷では「クリエイターエコノミー」だの「Web3」だの言われていますが、簡単に整理すると、以下の感じだと思います↓
【Web1.0】
→プロがホームページを作ったりしてた。
【Web2.0】
→FacebookやGoogleなどのプラットフォーム(仲介業者)の力を借りて、クリエイターが発信&販売し始めたけど、美味しいところプラットフォームがゴッソリ持っていく。
プラットフォームの時代。
【Web3.0】
→プラットフォームの力を借りずに(ブロックチェーンを使って)、クリエイターが発信&販売ができるようになった。
クリエイターの時代。
…という感じ。
以前、YouTubeの加藤純一さんの結婚披露宴の生配信(3時間ほど?)で、総額2億1500万円ほどのスパチャ(投げ銭)が話題になりましたが、そこからYouTube(Google)が徴収した手数料は1億2000万円ほど。
お客さんが加藤さんに投げたお金(御祝儀)のほとんどがGoogleに流れたわけです。
これが【Web2.0】の世界(プラットフォームの時代)です。
Web3というのは、このWeb2に対するアンチテーゼであり、カウンターカルチャーで、言うなれば「プラットフォームからの独立」であります。
この時、「Web3 は仲介業者を使わない」「Web3 =ブロックチェーン」みたいな感じで語られますが、どちらかというと、「仲介業者を使うか使わないかを決めるのはクリエイター側」という認識でいいのかなぁと思います。
最近は、猫も杓子も「NFT」と言っていますが(西野!お前も言ってるだろ!)、実際問題、“現金やりとり”の方が都合が良い場合もあったりするもん。
ただ、「手数料をバカみたいにとるんだったら、あんたのところのプラットフォームは使わないよ」というだけの話で、「Web3=仲介業者のない世界」というわけではありません。
一つ確かなことは、「仲介業者を使わない」という選択肢が生まれたことで、仲介手数料が下がったことは間違いなくて、クリエイターからすると、ずいぶんマネタイズしやすい時代に入りましたとさ。
ただ、クリエイターも手放しでは喜べません。
共創せよ
ブロックチェーンのおかげで、これまで以上に国境線は無くなったわけですが、同時にそれは、初戦からラスボス(世界のトップクリエイター)と戦うことを意味します。
このサロンでもチョコチョコと言っていますが、端から見ていて、「(今の時代に)圧倒的に弱いクリエイター」には共通点があります。
それは「1~10までを自分でやってしまう」です。
多くのクリエイターは「0→1」の作業(世界観作り)をやりたがりますが、ラスボスが同じ商品棚に並ぶ世界線において、「中途半端な(どこかで見たことがあるような)世界観の上に生み出された作品」は本当に一円にもなりません。
クリエイティブは以下の3つに分けられます。
①世界観を作る。
②設計図を描く。
③設計図を形にする。
この①②③を全部自分でやりたがる(全部自分でやらないといけないと思っている)クリエイターは、ラスボスが海の向こうにしかいない時代だと生きていけたのですが、今は息することもできない。
大切なのは、①のクリエイターと、②のクリエイターと、③のクリエイターが、しっりと組んで(癒着し)、共創すること。
日本のクリエイターに「あなたは絵が上手いけど、あなたの世界観には誰も興味がないわよ。世界観からは手を引きなさい」と言おうものなら、怒り狂われてしまいます。
しかし、ハリウッド映画や、ブロードウェイミュージカルは、このあたりの分業が本当に細かく設定してあって、たとえば「スクリプトドクター(脚本を整える、脚本のお医者さん)」など、日本には存在しない肩書きもたくさん存在します。
整理すると、「マネタイズの選択肢が増えたことによってマネタイズはしやすくなったが、国境線が消え、ラスボスが同じ商品棚に並ぶようになったので、戦い方を見直さないと秒殺される」といったところでしょうか。
昨日は(僕は参加しませんでしたが)ショートアニメーション『ボトルジョージ』の会議がありました。
10分ほどのショートアニメーションに1億円ほどをブチ込むキチ◯イ企画です。
「どういった座組みで進めるか?」という話になったのですが、目的は「素晴らしい作品を作ること」なので、引くところ(得意分野じゃない部分)は潔く引いた方がいいと思っていて、『映画 えんとつ町のプペル』と同じように、「脚本・製作総指揮」で参加し、「監督」は任せようと思います。
その上で、「一億円の回収方法」にも注目しておいていただきたいのですが、こちらに関しては、5年前よりも遥かに選択肢が増えたので、なんとかなる(なんとかする)と思います。
「ああ、そんな感じで分業して、そんな感じですマネタイズしていくのね」という姿をサロンメンバーの皆さんに共有していきます。
宜しくです。
現場からは以上です。
【追伸】
「https://salon.jp/nishino」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。
宜しくお願いいたします。
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