最近、このオンラインサロンに入られた方も多いと思うので、最後に添付したニュースの真相について、あらためて説明しておきます。
去年(一昨年だったかな?)、ウチの事務所の先輩方が一丸となって、社長に「ギャラを上げてくれ」と直談判しにいったんです。
数時間の話し合いの末、全滅。
結局、ギャラは上がりませんでした。
皆で一丸となって直談判しに行くのは悪いことじゃないのですが(社長と話し合いをするとか最高!)、ただ、それって“雇われている側”の発想なんですね。
給料を上げてもらう時に考えなきゃいけないのは、“雇う側の事情”で、「給料が上げられないのには、給料が上げられない理由がある」という部分に目を向けなければなりません。
個人が個人の財布からお金を出してモノを買うように、会社も会社の財布からお金を出して社員やタレントを買っています。
つまるところ、自分を高く買ってもらいたければ(自分のギャラを上げたければ)、会社の財布に入るお金を増やしてしまって、“ギャラを上げられる状態”を作ってあげればいいわけです。
吉本興業の売り上げを極端に上げればいいわけです。
では、どうするか?
僕が目をつけたのは、吉本興業がこれまで回収(マネタイズ)できなかった部分。
吉本には今、6000人の芸人が所属(契約していないので厳密に言うと『所属』ではない)しているのですが、会社から貰っている仕事だけで生活できている芸人は数百人。
残りの5000人以上の芸人は、皆、アルバイトをしています。
つまり5000人分のコスト(時間)がアルバイト先に捧げられているわけです。
芸人が居酒屋でアルバイトをしても、吉本興業には1円も入っていません。
実に勿体ない。
早い話、吉本興業が6000人全員に仕事を分配できればいいのですが、社員の数には限りがあり、社員が取ってこれる仕事の数には限りがあります。
『仕事を分配しきれない問題』が起こっているわけですね。
そこで!
「6000人の芸人に仕事を分配するのはとっとと諦めて、6000人の芸人に仕事を取りにいけるプラットフォームを作ってしまって、そのプラットフォームの手数料で会社を回せばいい」とキングコング西野は言い出したわけです。
たとえば僕はよくクラウドファンディング(CAMPFIRE)のリターンで『講演会の権利』を販売しています。
ただ、その手数料はCAMPFIREさんに入ってしまっています。
僕はこれまでクラウドファンディングで1億2千万円ほどを集めているので、ザックリ計算、CAMPFIREさんに約2千万円を納めています。
ここが(吉本興業にとっては)勿体ないので、
もう吉本興業でクラウドファンディング自体を作ってしまって、6000人の芸人に、このクラウドファンディング上で“直営業”してもらい、その手数料が吉本興業に入るようにしちゃう。
吉本興業は、これまでどおり「会社が取ってきた仕事の売り上げ」に加えて、「芸人が取ってきた仕事の手数料」という二本柱で運営していく。
『芸能事務所2.0』ですね。
僕を育ててくれた吉本興業への恩返しは、この革命です。
現在、オンラインサロンメンバーでもあるソルさん(エボラブルアジア代表)達に依頼して、サイトを開発している途中です。
吉本興業が仕掛けるクラウドファンディング『シルクハット』は8月オープン予定。
企画第一段は、僕らの企画「民間の力だけで『えんとつ町のプペル美術館』を作りたい」です。
いきなり1億円突破して、話題をさらいます。
ま、そんな感じでーす。
(皆にはナイショだよー)
#Twitterで西野のオンラインサロンが面白いと呟いてくださるのメチャクチャ嬉しい