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80ライン 〜負けない仕事の作り方〜

2023.11.22 / 西野亮廣エンタメ研究所

おはようございます。
前髪を下ろすと辻本清美さんになるキングコング西野です。
#ベリーショート女子

さて。
今日は『80ライン 〜負けない仕事の作り方〜』というテーマで、ゴッリゴリに現場(@NY)の話をブチ込んでやります🔥
燃えております🔥
  
  

帰ってきたぞ!
  

たった今、帰国してまいりました。
飛行機の中では、ひたすら黙っていたので、喉も復活。
休む間もなく、今日はこのあと講演会やら交流会やら先輩芸人のYouTubeチャンネルのゲストやら何やらカンやら入っていますが、バッチリ元気なので問題ありません!

そんなこんなで今日の記事は、
せっかくのアメリカ帰りで、
せっかくアメリカかぶれしているところなので、僕らのアメリカのチームが使っている「負けない仕事の作り方(フレームワーク)」を共有させていただこうと思います。
  
  

80ライン
  

今回、ニューヨークに行っていた理由は「ミュージカル『えんとつ町のプペル』のクリエイティブミーティング」でございます。

来年1月に投資家&プロデューサー向けの講演が控えているので、そこに向けての最終クリエイティブ合宿があったわけです。

最終日前日にはリーディング公演(関係者向けの本読み公演)も入っていて、数日前の記事でお伝えしたとおり、そこで今回は大きな出会いがありました。
(※こちらのネタは、また別日に投稿しますね)

「過去最高の出来」と全員が口を揃えて言ったリーディング公演が終わり、翌日には、来年1月に向けての“ほぼ”最終ミーティングがあったわけですが、そこで、クリエイティブスタッフ(@アメリカ人)の方から「次は◯◯にチャレンジしたい!」「△△もやってみたい!」という声がたくさん上がりました。

そんなイケイケドンドンのアメリカ人(@その姿勢、大好きです!)に対して、西野が立ち上がって言った台詞は以下のとおり(ほぼ原文ママ)↓

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

(西野)

皆さんは僕の大切な友人なので、腹を割って全部正直に話します。

僕はこうして「舞台」も作りますが、一方で、「映像」も作っています。
皆さんが観てくれた『映画 えんとつ町のプペル』は数百名のスタッフが3~4年かけて作りました。
もちろん、このミュージカルを作る時と同じ様に、気が狂うほどのミーティングと試行錯誤を重ねています。

その時に映像チームといつも話していることがあります。
それは『映像でしかできないことをやろう』です。
言い換えると『舞台では再現できないことをやろう』です。
そこを探らないと、表現の手段を『映像』にした意味がないので。

ところが、皆さんとのミーティングをしていると、時々、『映画のシーンを再現しよう』という意見が出ます。

たとえば、「ルビッチとプペルがトロッコに乗って、町を走るシーン」など。
もしかすると、あのシーンが魅力的に見えたのかもしれません。
それは映像屋としてはとても嬉しいですが、あのシーンを舞台で再現するのは極めて難しいです。

理由は『映像でしかできないこと』だからです。

あのトロッコのシーンの目的は2つ。

1つ目は、ピンチを共有することによって、主人公二人の距離を縮めること。

そして2つ目は、猛スピードでトロッコを走らせることによって『えんとつ町』の形状をお客さんに説明すること。

舞台では、2つ目の目的が果たせません。
そのスピードで「背景」を変えることができないからです。

この時点で、『映像>舞台』になってしまっているので、僕はこのシーンを舞台でやるべきでは無いと思っています。

ただ。

僕らは西野亮廣のワンマンチームではなく、ワンチーム(みんなのチーム)です。

一つ一つのチャレンジに、一人一人が納得しないと、チームのパフォーマンスは上がりません。
なので、僕はいつも『それはチョット違うよな』と思っていても、皆さんのアイデアを一度、やってみることにしています。

僕は迷わずAパターンを選んでいますが、それはBパターンを試したから(迷いが消えたから)だと思います。

ただ、皆さんはまだBパターンを見ていない。
『試してみたい』という気持ちは、試すまで消えることはないでしょう。

皆さんの言うBパターンを試して、結局、僕が最初から言っていたAパターンに落ち着いたとしても、それはチームとしては『前進』で、とても意味のある遠回りだと考えています。

なので、僕は皆さんのチャレンジは歓迎するし、『試してみたい』は(僕の意思を無視して)
一度試してみるようにしています。

その方が皆さんも納得感を持って仕事に臨めるでしょう。

だけど、僕らの目的を忘れないで欲しい。

僕らの目的は『お客さんを感動させること』です。それ以上でも、それ以下でもない。

つまるところそれは『限られたリソース(お金や時間)の中で、できるかぎり素晴らしいモノを作り上げる』ということ。

全ての項目において『100点』が出せるなら、それが一番良い。
だけど、リソースに限りがある以上、そんな日は一生やってこない。
そんなものを作れたクリエイターは、ただの一人もいない。

僕たちは『オール100点』を出せない海を泳いでいる。
#このへんが何故か急に英語ノリになった
#オールが紛らわしい

いつまで挑戦する?
いつまで試す?
本番前日か? 前々日か?

本番前日に『○○を試したい』と言って、出てきたアイデアが30点だったらどうする?
それだったら、挑戦しない方が素晴らしいものを届けられたじゃないか?

挑戦は歓迎する。
だけど、それと同時に僕らは決めなきゃいけない。
『挑戦を止める日』を。

キチンとスケジュールを切って、『○○を試したい』と言える日の締め切りを決めるべきだ。

その日までに、その項目(たとえば音楽)が65点であれば、そこからゼロイチをやるのではなくて(ゼロから作り直すのではなくて)、残りの時間は、その65点を80点にすることに使いましょう。

その項目に関しては、今回は100点を諦める。

そして、総合ポイントで、お客さんをねじ伏せる。
それがプロだろう?

by 世界のNISHINO🎤

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

…大統領の演説ばりの説教を垂れたわけですが(日本人には珍しい謎の強心臓)、これにはチームの皆も大賛同。
#あわやスタンディングオベーション

『挑戦を止める日』をキチンと設け、その時点で「95点」を出している項目は更に磨きをかける。(#ここはこれまで通りだね)

その時点で「65点」しか出せていない項目があれば、これまでなら「こんなものを、どれだけ磨いても100点は出せないから、時間が無いけどゼロから作り直そう」としていたけれど、それは止めて、100点を取ることは諦めて、65点を80点にする努力をする。

仮に、その時点で40点でも80点にする努力をする。最終的に60点で終わっても!

その項目のことを僕らは『80(エイティー)』と呼んだわけですが、『80』はミュージカル制作に限らず、全てのクリエイティブ、すべてのサービスに必要な概念(ルール)だと思うので、共有させていただきました。

負けない仕事の作り方でございました。

現場からは以上です。

【追伸①】
https://salon.jp/nishino」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。
宜しくお願いいたします。

【追伸②】
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