おはようございます。
日曜日の今日は仕事のゴリゴリした話をお休みして、兵庫県の42歳のオジサンの日記をお届けします。
これといったオチはありませんので、どうしても暇になった時に読んでください。
頑張れば頑張るほど、どんどん会話が減る
先日、スピードワゴンさんの番組に「キングコング」で出させていただきました。
本当に大好きな先輩なので、御一緒できることが楽しみで楽しみで、「お互いが今、何を面白がっているのか?」みたいな話ができれば最高だなぁと思いながらスタジオに向かいました。
楽屋に入ると、すぐに打ち合わせが始まったわけですが、「大吉さんとの思い出話をしてください」「コンビ結成の時の話をしてください」「『ディズニーを超える』の真意を話してください」…といった感じで、生放送で話す内容は、すでにすでに番組ディレクターさんにガチガチに決められていました。
ディレクターさんは「もちろん脱線してもらっても結構です」と保険をかけられていましたが、トークテーマのフリップは用意されていて、「脱線するにしても、まずは、その話をしなくちゃいけない」という状況。
僕は、数年前に他の番組で語ったことではなく、「今」の話を、スピードワゴンさんや梶原君としたくて、そのことを正直にディレクターさんにお伝えしました。
#このことは番組の中でもイジられました
※担当ディレクターさんが、10年以上の付き合いなので、本音を言いやすかったのもありました。
結果、生放送直前で「せっかく4人が集まってるんだから、ディレクターがガチガチに決めた話を、その4人にさせるのはやめよう!」と番組側が判断してくださって、本当に本当に楽しい放送となりました。
→https://youtu.be/8Vc0qfwlK_4
番組スタッフの皆様や、スピードワゴンさん、そして梶原君には本当に感謝しかないのですが…一方、帰り道にボンヤリと思ったのは、「僕が今、面白がっているものは、ほとんどの人が興味ないんだろうな。ほとんどの人が興味があることは、僕は興味無いもんなぁ」と思いました。
「ブロードウェイやラスベガスやハリウッドといった世界戦の牙城を崩すには、ビジネスモデルの構築から始めなきゃいけない。今、日本人がやれる方法だと、たとえば◯◯がある」という話をメディアでしても、「で、それ、ナンボ儲かりまんの?」「で、年収はいくら?」といった調子。
「今、そんな話、してないじゃん!」なのですが、多くの方にとって『世界戦』は他人事で、興味があるのは『日銭の稼ぎ方』です。
「うん、わかった。たしかに、生活のこと(家族のこも)もあるから、日銭も大切だよね。だったら、生活を安定させる為に◯◯の勉強をしよう!」と言っても、「そんな難しいことは無しで、ラクに、今日、お金を貰える方法を教えて」と返ってきます。ずっと、この繰り返し。
帰りのタクシーの中で、田村Pに「いつか、メディア(日本の皆が見ているところ)で、『今、世界で起きていること』『今、とっても面白いこと』(=サロンで話しているようなこと)を話せるといいっすね~」と負け犬のような台詞を吐きました。
ありがたいことに『作品』に関してはキチンと判断していただける状況にあります。(※プペルミュージカルの無料公開の再生回数が50万回を突破したよ)
しかし、それらを支えている活動で、世間の皆様に聞き取ってもらえるのは『売上』ぐらい。
「頑張れば頑張るほど、ステージを上げれば上げるほど『共通言語』が減っていく」という状況にあります。
「まぁ、仕方ないよなぁ」と思う反面、「でも、皆で共有していたら、もっと面白いのに」という希望を捨てきれない自分がいます。
最近、オンラインサロンで『Midjourney』のワークショップをやったじゃないですか?
これまで何十年も絵が描けなかった人が絵が描けるようになった、あの体験に、「驚き」や「楽しさ」がありませんでしたか?
あまり表では言っていませんが、AIアートの普及を止めようとするプロは本当にウンコだと思っていて、連中は自分の生活のことしか考えていない。
手に障害がある方や、
腕の無い方が、
生まれたその日から表現活動を諦めなきゃいけなくなったことまで、想像が及んでいない。
世の中には、「かろうじて声だけが出せる人」もいます。
そんな人でも、音声認識で文章を打ち、AIで絵を描くことができれば…そして、そのことを「知っていれば」、彼らに「表現」という生きる糧ができる。
学ぶ姿勢さえ持てば、こんなに尊く、優しい世界を僕らはいくらでも迎えにいけるハズなのに、あいかわらずメディアは『不倫』『金稼ぎ』『暴露』のオンパレードで、大衆も、そこに時間を使っています。
学ばないことによって、何を失っているのか?
誰を傷つけたままでいるのか?
それがまったく分かっていない。
それなりに影響力を手にした今でも、この現状はひっくり返すことができていなくて、むしろ、頑張れば頑張るほど「変人扱い」される始末。
繰り返しになりますが、一つの希望は『作品』です。
『作品』だけは同じ歩幅で日本社会と接続することができます。
作品制作は面倒だらけですが(ホントに!)、しかしながら、『作品』というものが無かったら、僕はとっくの昔に誰とも話せずに絶望に暮れて、終わっていたと思います。
昨日までに、こまごまとした仕事は片付けて、今日からまたホテルにこもって、『映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』の脚本執筆に入ります。
#はてしない
今となっては『唯一』といってもいい、社会とのコミュニケーションツールなので、頑張ります。頑張るしかない。
東京はぐずついた天気ですが、お互い上を向いていきましょう。
それでは素敵な日曜日を。
【追伸】
「https://salon.jp/nishino」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。
宜しくお願いいたします。