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日本の強みを活かしたサービス設計

2022.09.02 / 西野亮廣エンタメ研究所


おはようございます。 
雨の中でやるサッカーがあまりにも楽しかったので、晴れの日も、客席からホースで水をかけて欲しいキングコング西野です。

さて。
今日は『日本の強みを活かしたサービス設計』というテーマでお話ししたいと思います。

まずは雑談から
 

 

 日本にNFTが浸透しない(いくつかの)理由


日本にNFTが浸透しない(なんなら浸透しないうちに幻滅期を迎えた)理由は、大体こんなとこかなぁと思っています↓

①全員が英語アレルギーなのに、サイトは基本英語。

②全員が英語アレルギーなのに、NFTパイセンが無駄に横文字(用語)を使いたがる。

③日本人は投機(投資)に馴れていないのに、期待のピーク期のNFTは「投機対象」として結構扱われていた。

④インフルエンサーのほとんどが「芸能事務所」に所属している。

…といったところ。

①②③に関してはこれまで説明したので、今日は④の説明を少し。

芸能事務所を離れて活動してみると、やっぱり大きいのが(作品などの)『権利』の問題です。
当然、『権利』を獲得するには、最初にまとまった予算を出さなきゃいけませんし(権利を買わなきゃいけませんし)、『権利』を運用するノウハウが無いことには、『権利』を獲得したところで意味がありません。

「まとまったお金を出す」には当然大きなリスクが伴いますし、
「権利を運用する」には商品・サービス開発&販売の知識だけでなく、(その領域の)人間関係も大切になってきますので、『権利』というものは、普通のタレントさんが事務所を独立して、おいそれと取り扱える代物ではありません。

最近は事務所を独立するタレントさんも増えましたが、結局稼働させているのは自分の身体で、「権利に働かせる」というところまで辿り着けているタレントさんは、あまりいません。

さて。

NFTは「権利そのもの」です。
たとえば、『Poubelle』シリーズのNFTが転売されたら、僕ら(DAO)に転売料として、10%が入ります。
それが、また誰かに転売されたら、また僕ら(DAO)に10%が入ります。

そういうことになっているので、「そのNFTの権利の大元は誰なのか?」がメチャクチャ重要になってくるわけですが、当然、芸能事務所に所属している間は、(よぼとイレギュラーな契約でない限り)権利元は芸能事務所です。

「じゃあ、独立した時、どうすんの?」という話が必ず生まれる。

そのNFTの取り扱い説明書(ルール)を、どうにかして強引に書き換える?

それとも、転売量が芸能事務所に入ってくる度に、そのうちの数%を「イーサリアム」で振り込んでもらう?
下手すりゃ、すでに数万点のNFTを出しているパターンでその管理を芸能事務所がやろうと思ったら、大変です。

他にも、イーサリアムの価値が落ちた時に「だまされたーー!」と騒ぐファンの方が必ず出てきて、その対応なんかも、事務所がやらなくちゃいけない。

…みたいな理由から「芸能事務所に所属しているタレントさん」は、あまり積極的にNFTを進められない。

YouTube講演家の鴨頭さんが「今日からWeb3オジサンになりまーす!」と言ってサクッとWeb3オジサンになられていましたが、芸能事務所に所属していたら、ああいう感じではやれません。

当然、「推しのタレント」がNFTに関する発信をしていないので、そのファンはNFTを知らまま。
「NFT? なにそれ、美味しいの?」という状態。

日本の芸能界が「エージェント制(タレント一人一人が社長)」であったら、NFTの景色は、また変わっていたと思います。

「中央集権」前提で仕上げきった身体を、「非中央集権ボディー」に改造するのは、やっぱりメチャクチャ難しくて、日本が本格的に変わるのは「非中央集権ネイティブ」が出てきた時だと思っています。
#西野は例外です

今日は雑談の方が長くなっちゃいました。
ここからが本題です。
安心してください。
すぐ終わります。
 

 

鍵は「オフライン」


日本にNFTが浸透しにくい理由には、こういった「芸能界の地図的要因」も多分にあって、これは個人の力でどうのこうのできる問題ではありません。

まずは「地形を読み取ること」が重要で、昔、『孫武』という、そこそこ賢い小太りのオジサンが、「地形は6つに分類できて、『通』と『挂』と『支』と『隘』と『険』と『遠』があるよ」みたいなことを言ってました。

※難しいことを難しいまま喋るヤツなので、もしかしたら、あまり賢くないのかもしれません。

要約するとこんな感じ↓

『通』…敵味方どちらからも自由に走り回れる地形
『挂』…帰りにくい地形
『支』…敵味方、どちらも行きにくい地形
『隘』…狭い場所
『険』…険しい場所
『遠』…遠い場所

です。

お城を建てるなら『通』よりも『支』や『険』の方が、なんか安全っぽいっすよね。

まぁ「地形を正しく捉えて、それを踏まえて戦いなさいよ」という話っす。
#最初からそう言って
#難しい漢字を使わないで

それでいうと、日本のNFTが「イケテるラッパーがSNSのアイコンにして、自分でもNFTを出して、ファンがそれに続いて…」みたいな展開を見せるのことは、まず無いと考えた方がいいでしょう。
#アメリカの背中を追っても無駄

投資家もそれほど多くないので、投資家ファイヤーも期待できない。
#投資家ファイヤーって何 ?

ならば、どうやってNFTを広めていくのか?

これは「日本ならでは」の広め方をするのが正しいと思っていて、日本のアドバンテージ(地形的優位性)は何かなぁ?と考えた時に、まさに(例えではなく)「地形・地理」の話になるのですが…日本って、人に会うまでの距離がメチャクチャ「近い」んですね。

参考までに、アメリカの人口は日本の『2.6倍』ですが、アメリカの土地面積は日本の『26倍』です。

都会に住んでいない限り、「あの人に会いに行こう!」と思ったら、「片道8時間っす!!」とかの世界線です。

今、日本のサロンメンバーさんが「集まろう!」と思ったら、比較的サクッと集まれるじゃないですか?
この国にずっと住んでいると麻痺してしまいますが、人と人って、そんな簡単には会えないんです。

そして、これが日本の面白いところだと思っていて、日本にNFTを広める時に最も有効な打ち手は「オフラインの会合」だと思っています。

試しに、スナックCANDYで、「NFTを始める会」を15人でやってみてください。
そのうち、「登録の手続きを分かっている人」は一人いればいい。

あとは、「コインチェックわからん!」「メタマスクわからん!」「オープンシー、チャレンジしたけど無理だった!」という人の集まり。

「ここは、こうして、こうすればいいんだよ」と、手取り足取り説明しながら、それを肴に酒を呑む。
#勧誘と売り込みは絶対に禁止

おそらく日本のNFTの啓蒙活動は「地上戦」の方が向いてると思います。

というわけで、スナックCANDYのオーナーの皆様、先生役としてDAO民を一人ナンパして、NFTナイトを開催してみてください。
#僕でよければ告知を手伝います

自分のコミュニティーまわりが「NFT」という選択肢を持っていることは、お店にとっても、先々、必ずプラスに働くと思います。

宜しくお願いいたします。

現場からは以上です。

【追伸】

https://salon.jp/nishino」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。
宜しくお願いいたします。

https://ykblog0088.com/instagram-nft

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