※この記事の内容は外部に発信していただいて大丈夫です。

お客さんは居心地の良い方に流れる

2018.11.14 / 西野亮廣エンタメ研究所

「雨の匂いであの人のことを思い出す自分のことを、少し好きになれた」

おはようございます。
ルミネ看板のコピーみたいなこと(結局、何を言ってるの?)を冒頭からブチ込んでみた西野です。

昨日、お伝えし忘れていましたが、12月26日~30日まで開催される『天才万博』は「小学生以下入場無料」で、中学生でも「僕、小学生っす」と嘘をつき通せば入場無料です。
頑張ってみてください。

『天才万博』のチケットはコチラ↓
http://tensaiexpo.thebase.in/
(※エンタメ研究所の忘年会は28日。キングコングは、たしか29日に出演します)

さて。

『シルクハット』をスタートして1ヶ月。
改修箇所は毎日山積みですが(ここはコツコツやっていくしかない)、利用者の皆様の声を聞いていると、やはり最大のネックは『よしもとID』です。

これまで、吉本はいろんなサービスを打ち出してきたのですが、それが一つにまとまっておらず、「あっちも登録しなくちゃいけない、こっちも登録しなくちゃいけない」とシッチャカメッチャカ。

現在、坪田さんが大急ぎでそこの交通整理をしてくださっているのですが(もうちょっと待っててネ)、そもそも問題として、「よしもとIDに登録しないと、シルクハットは使わせねーよ? 」という上下関係のスタンスが今の時代に全然合ってねーんじゃねぇか?があります。

利用者からすると、「よしもとIDって何なの? なんか、やたら面倒な手続きをしたはいいものの、それによって、どれだけのメリットがあるの?」の答えが分からないままID登録を迫られるので、そこでブレーキを踏んでしまいます。

これ、『note』とすごく似ていて、『note』自体はすごく素敵なサービスなのですが、noteに記事を投稿する人の多くが「お前、誰だよ? お前の文章力はいかほどのものなんだよ?」という“読者の疑問が残っている段階”で「ここから先は有料です」とかやるものだから、Twitterのタイムラインに『note』の新着記事情報が流れてきても、「どうせ、これを開いたら、よく分からないヤツの20点ぐらいの文章に対して『ここから先は有料です』とか言われちゃうんだろ?」と思って、最近では、すっかり『note』を開かなくなりました。

マネタイズ(自分の取り分)を急いだ多くの記事投稿者によって、僕の中での『note』はすっかりオジサン臭いメディアになりました。
(※オジサン=入り口でお金をとる)

自分の文章で食っていくことを考えるのであれば尚のこと、たとえば『note』だったら「どうせ、有料なんでしょ?」と思われてしまっているメディアなので、その中で全ての記事を無料にして(当然、お金をとれるレベルの文章を無料にして)、そもそも自分のページにやってくる人の数を増やして、文章の最後に「気が向いたら投げ銭してください。気が向かなかったら、べつに投げ銭しなくてもオッケーっす」という投げ銭装置だけ貼り付けておけば、入り口でお金をとるよりかは収益が上がるでしょう。

そのやり方を何年も続けている日本代表選手が僕です。

『よしもとID』にも同じことが言えて、「シルクハットを使いたいのであれば、よしもとIDを取得してくださいね」と言うからには、吉本興業的にも『よしもとID』を取得して貰いたいハズなので、だったら尚のこと…

シルクハットは『よしもとID』を取得しなくても利用できるサービスにしておいて、そもそもシルクハットに訪れる人の数を増やして、その中で、「気が向いたら『よしもとID』を取得してくださいねー」とアナウンスした方(投げ銭的に登録してもらった方)が、最終的に、吉本興業の本来の目的であった『よしもとID』登録者数を増やせるんじゃねーかなぁというのが僕の見解です。

つーか、そっちの方が「今っぽい」という話っす。

サービス提供者が利用者に対して作りがちな『上下関係』や、『囲い込み』は、今はもうメチャクチャ窮屈で、お客さんは居心地の良い方に流れるので、“入り口でお金をとる癖を捨てきれない人”から駆逐されていくのは明らかです。

『give&give&give&give&勝手に周囲がtakeの雰囲気を作ってくれる』ぐらいが丁度いい(取り分が大きくなる)と思いまーす。
https://cf.fany.lol/projects/103

※この記事にコメントしたい方はFacebook連携が必要です。

ルール

内容はシェア・口外禁止です。

※ただし、投稿から1年が経過した記事はサロンメンバー特典として、
口外 ( コピペ ) OK!でも「右上にマル秘マーク」のあるものは
公開しないようにお願いします。

AI解説音声

Google NotebookLMで自動で生成された音声です。
サロン記事
×
いいね
×
  • 杉本一基
  • 玉木皓一