おはようございます。
「最近、何やってるんですか?」と聞かれたので「空き缶を売ってます」と答えたのですが、たぶん誤解されているキングコング西野です。
#ホームレスじゃないよ
さて。
今日は『ブランド(意味)の作り方 ~価値はどこから生まれるか?~』というテーマでお話ししたいと思います。
さっそく本題に入ります。
80万円で売れたSNSアイコン
サロンでも連日話題にあげておりますので、御存知の方も多いかと思いますが、昨日、ゴミのNFT『Poubelle』の1キャラ目(ORE-KAN)の24時間オークションがありました。
最終的には「3.8ETH(イーサ)」で、すでに「3.99ETHで買いたい!」という手が上がっております。
日本円にすると約85万円です。
(※こちら)→https://opensea.io/assets/ethereum/0x5a2109c839aed0a1b7914abfe0e67de38d5a2992/1
オークション終了時に「買う!」の声が集中して、最後は「5.3ETH」にまで膨れ上がっていたのですが、そちらは「時間切れ」でカウントされなかったようです。
#19時までの入札は確実にカウントされる
カウントされていたら、約113万円の値が「SNSのアイコン(NFT)」についていたことになります。
もちろん「初回ご祝儀」ですが、それにしても大変なことです。
NFT(とくにPFP=SNSのアイコン画像)は、「機能」を販売しているわけではなく、「いかに価値を作るか?」という“価値創造”のゲームで、ここから学べることは多そうです。
特に「便利」みたいなものが“ウリ”にならなくなった現代資本主義ゲームにおいては、すべてのサービス提供者が「機能以外のセールスポイント」を見つけなければなりません。
その一つが、このサロンでもよく言われている「ブランド」や「意味」というところだと思うのですが…
さて。
「ブランド」や「意味」は、どうやって作ればいいのでしょうか?
どこから生まれてくるのでしょうか?
今日はそこを考えたいと思います。
『パッケージ』って大事!
先々、ホテルを作ろうと思っているので、最近は身銭を切って、「安いホテル」と「高いホテル」を交互に渡り歩いています。
#ちなみに安い服と高い服も交互に着ています
体験して分かったことは「宿泊代が高くなればなるほど、『機能』は価格に反映されない」ということです。
1泊=7000円のホテルと、1泊=10万5000円では、値段的には15倍ですが、「部屋の広さ」は15倍ではありません。
1泊=5万円のホテルと、1泊=10万円のホテルでは、値段的には2倍ですが、「ベッドのフカフカ度」は大体同じですし、アメニティー(歯ブラシとか)も大体同じです。
宿泊代を上げていくと、途中までは「機能性」も上がっていく(部屋も広くなっていくし、ベッドもフカフカになっていく)のですが、土地面積の限界もありますし、ベッド素材の限界もありますので、途中からは「値段を上げても、機能は“ほぼ”一緒」というゾーンに突入します。
別角度から切り取ると「これ以上、機能を上げても、満足度に反映されない」といったところ。
そんなわけで、高級ホテルが売っているのは、やっぱり『意味』なんですね。
先日の記事でも書いた「いかに恋させるか?」も、そのひとつ。
僕の友人にはホテル生活をしている人(毎日、国内外のホテルを転々としている人)が何人かいるのですが、彼らが口を揃えて言うのは「宿代を上げたかったら、エントランスにお金をかけろ」です。
曰く「部屋の中の『機能』で大きな違いを生むことは不可能なので、『高そうなホテルだな』と思わせて、価格に納得感につけることが大事だ!」と。
まったくその通りだと思います。
六本木の高級焼き肉店の値段を決めているのは、『味』ではなく『内装』で、「壁の色がこれだと、お肉の値段は上げられないよね」ということが普通にあります。
僕がよく「デザインの素養がない経営者がビジュアルデザインに口を挟むな」と言っているのはまさにそこで(…と言っても「デザイン費を浮かす為に…」という理由で自分でデザインするバカ経営者が後を絶たないんだけども…)、
『意味』の勝負になってくると、「モテる」「ドヤれる」「浸れる」といった『メンタルの設計』がメチャクチャ重要で、それらを引き出してくれるのは、(ビジュアル)デザインだったりします。
とくに、「エントランスのデザインはどうか?」や、「焼き肉を食べる場所の内装はどうなってるか?」といった『コンテンツ』ではなく『パッケージ』デザインが重要で、そういえば、以前、イチゴ農家(サロンメンバー)さんから相談を受けた時に、
「値段を決めるのは『味』じゃない!味なんてブッチギリ旨くて当たり前。大切なのは『パッケージ』です。今のパッケージだと、値段はつかないので、パッケージデザインを変えてください」
とアドバイスしたことがあります。
【ニシノコンサル】
→https://chimneytown.net/products/zoom-91615
ここでNFTの話に持っていきます。
たぶん、僕の仕事は「ゴミNFT『Poubelle』に価値をつけること」だと思うのですが、それは「描き込み量を増やす」といったことでもなければ、昨日もお話ししたとおり「このNFTを買えば、こんなサービスが受けられますよ」といったことでもないと思っています。
それよりも、もっと「ドヤれる」とかの方が重要で、さっき、担当のスタッフさんにこんな指示を出しました。
↓↓↓
「Instagramのハイライトで『Poubelle』の画像と現オーナーさんの名前(&リンク)を出し続けようと思います。
美術館に展示されている『絵』と『キャプション』のようなイメージで、僕のInstagramのハイライトがNFTの美術館になるといいと思っています。
つきましては、NFTアートとオーナーのキャプションを載せるイイ感じの枠(額縁)が欲しいです。トレーディングカードのようなイメージです。そんなわけで、イイ感じの枠のデザインを宜しくお願いいたしますっ!」(by西野)
NFTそのもののデザイン(コンテンツの強度)も、ものすごーーーーく重要なのですが、「価値創造」の観点から見ると、こういった『パッケージデザイン』からの『ドヤりデザイン』も、ものすごーく重要で、これはNFTに限らず、今すべてのサービスに求められていることなので、一度、御自身のサービスに置き換えて考えてみてください。
※本日爆誕した『MIDO-KAN』のオークションの終了時間は「19時」です。
→https://opensea.io/assets/ethereum/0x5a2109c839aed0a1b7914abfe0e67de38d5a2992/2
現場からは以上です。
【追伸】
「https://salon.jp/nishino」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。
宜しくお願いいたします。
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これは今、Instagramのハイライトにあげている「仮」のもの。
こんな感じで、NFTの現在のオーナーさんの名前(リンク)を出し続ける。
https://www.instagram.com/stories/highlights/17981748985592349/
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西野先生の指示書。
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西野先生の世界一分かりやすいグラフ。