自分の売り込み方

投稿日:2023.03.07 / 西野亮廣エンタメ研究所

※この記事の内容は外部に発信していただいて大丈夫です。




おはようございます。
「夜のセントラルパークにはコヨーテ(ほぼオオカミ)が出る」と言われ、震えながら夜のセントラルパークを走っているキングコング西野です。
#今日が最期の投稿になるかもしれません

さて。
今日は「自分の売り込み方」というテーマでお話ししたいと思います。
#難しい問題だよねー

 

ニューヨークで会った青年
 

ミュージカル『えんとつ町のプペル』のクリエイティブキャンプ(@NY)の7日目だか8日目が終わり、スタジオを出たところ、一人の日本人がスタジオ前で“出待ち”をしていました。

「どこかで見た顔だな?」と思ったら、なんと、CHIMNEY TOWNの学生インターンに応募して、最終面接まで残っていた「森田君」でした。

【森田君のInstagram】
https://www.instagram.com/haaaruuuu.m/

CHIMNEY TOWNの面接で落ちたことがずーっと心に残っていて、「落とされた理由」などを直通聞きたくて、留学先のバージニアから遥々電車で10時間ほどかけて来たそうです。

せっかくニューヨークまで来てくれたので、スタジオの前で30分ほど彼の話を聞きました。
#この後にも仕事が入っていたから食事には誘ってあげられなかったです
#ごめん

CHIMNEY TOWNの面接に受かっていれば同期だったインターン生の活躍を、長い間、まともに見ることができなかったみたいで、「本当に悔しかったんです」と森田くん。

そこから、「どうすれば一緒に仕事ができますか?」という話になりました。
話を聞きながら僕も一生懸命考えたのですが、考えれば考えるほど「タイミング(運)」という答えに向かってしまいます。

というのも、今の僕がやっているメインのお仕事は『映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』の制作と、ミュージカル『えんとつ町のプペル』のブロードウェイ版の制作と、『ボトル・ジョージ』の制作で、ここにいるのは世界を相手に戦っているスタッフばかりで、何の知識も経験もない若手が入り込む隙なんて無いんです。
#もうすぐテイラーバートンも始まる

そして、「今の西野」の時間を新人教育に充てるわけにもいかない。
たとえ、今、CHIMNEY TOWNに入っても、「西野の現場」に就くことは無いと思われます。

そう考えると「一緒に仕事ができるタイミング(ポッカリと空いた時間)」というのがあって、この時に「出会い」が重なるとワンチャンある気がするのですが、それは「努力」や「能力」でどうこうできるものじゃなくて、やっぱり「運(タイミング)」なんですね。

学生インターンの採用・不採用の基準も、基本的に最終面接まで残っていれば能力は足りていて(西野と仕事をするには絶望的に足りてないけども)、あとは、会社がその時に求めているのが「フォワード」なのか「ミッドフィルダー」なのか「キーパー」なのか……そこもまた「運」なんです。

なので森田君には「能力不足で落とされたわけじゃないから、思い詰める必要は1ミリも無い」と伝えました。
まぁ、どれだけ言っても、若干20歳の青年に「人生」を長い目で見ることは不可能だから、僕の言葉は気休めにもならないかもしれません。

それにしても、「まだ何者でもない自分を選んでもらう」というゲームは、なかなかハードモードです。

ぶっちゃけ、僕の元には「一緒に働きたい」というDMが毎日届きます。
#地獄を見るぞ

「やる気はあります!」は皆が言うセリフだし、「やる気はある!」と言っていた子が、試合開始10秒で「もう無理っ!」と悲鳴をあげたことが過去に何度もありました。

「やる気アピール」をしても無駄となると、じゃあ、「まだ何者でもない人」「世界に通用する特技を持ち合わせていない人」は、どうやって“良いポジション”を獲得すればいいのでしょうか?

たぶん答えは2つで…

一つ目が「運」、そして二つ目が「癒着(コミュニティーを選んで、その中で活躍する)」です。
振り返ってみると、僕自身、「まだ何者でもない人」と繋がり、ビジネスパートナーになれたキッカケはこの2つしかありません。

どの国に行っても、どの業界に行っても、まだ何者でもない人が何者かになれる世界への玄関口はこの2つしかないのですが、この2つの玄関口に辿り着けない人は少なくありません。

原因は「知識不足」と「謎のプライド」です。

「運」というのは“神様の抽選”であることは間違いないのですが、無作為に抽選しているわけではなくて、アンテナを立てた人間の中から抽選しているわけで、ワイドショーを観てはタレントの不倫に怒り散らしている爺婆には抽選券は与えられません。

CHIMNEY TOWNのインターン面接にいたっては、オンラインサロンに入っていないと、お知らせすら来ない。
「抽選」は世界各地で毎日おこなわれているのですが、アンテナを立てていない人にはお知らせが届いてないんです。

次に「謎のプライド」について。

「コミュニティーに所属する」ということを「コミュニティーオーナーの下に就く」と捉え、「俺は誰の下にも就かないぜ」という人が一定数いらっしゃいます。

アメリカに来てみると、このことを、より強く感じるのですが、コミュニティーに属さないことほど非効率的なことはありません。

シビアなことを言うと、「オマエが勝っても誰も得をしないオマエを誰が勝たせる(応援する)んだよ」といったところで、「コミュニティーに所属する」というのは、「株を持ち合う」という感覚に近い。

日本のカンパニーが、日本国内でどれだけ素晴らしいミュージカルを作っても、そのミュージカルがトニー賞(ミュージカルの世界一)を獲ることは絶対に無いんです。
理由は「ミュージカルの世界一を競うコミュニティーに所属してないから」です。

コミュニティーは、コミュニティー内の人間を贔屓します。
この「贔屓」こそが、何者でもない人が何者かになれる(ひいては誰かに選ばれる)エンジンで、このエンジンを搭載せずに勝ち上がるのは無理ゲーもいいところ。

僕が今、二十歳で、何者でもない青年だったら、とりあえずアンテナは立てておいて、どこかのコミュニティーに所属して、そのコミュニティーで活躍(貢献)することに時間を投下します。
人類史上もっとも馬力がある西野亮廣が「運」と「癒着」に頼っているのですから、二十歳にもなってまだ何者にもなれていない凡人は、とっととそこに照準を絞った方がいいと思います。

森田君の挑戦を応援しています。

現場からは以上です。

【追伸】

「 https://salon.jp/nishino 」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。
宜しくお願いいたします。

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