欲望を明らかにしてくれないと、関わり方が分からない

投稿日:2023.02.02 / 西野亮廣エンタメ研究所

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おはようございます。
バンドザウルスのInstagramの「写真で一言」が綺麗にキマると、清々しい朝を迎えられるキングコング西野です。
#今日のやつは気に入ってる

https://www.instagram.com/p/CoIotwKSugB/

さて。
今日は「欲望を明らかにしてくれないと、関わり方が分からない」というテーマでお話ししたいと思います。

 

 博士が愛した数式
 

僕がいつも聴かせていただいている『マナブとナコのラジオ』(stand fm)というラジオ番組があるのですが、この番組は「そこそこ面白くて、遅い!」というのが魅力で、ついつい作業に集中して、うっかり5分ほど聴き逃しても、話が次に進んでいません。

5分前の話をまだしてくれているので、「ながら聴き」にはピッタリで、オススメです。
あと、突然3ヶ月ぐらい休んだりするので、忍耐力を鍛える訓練としてもオススメです。

【マナブとナコのラジオ】
https://stand.fm/episodes/63d542da497644c71e42ce0b

このラジオで先日、「計算面を『黒西野』、ファンタジー面を『白西野』と言ったりしているけど、ファンタジーの西野は真っ黒だよ」と話されていたんです。

要するに「メチャクチャ計算している」というところなのですが、これは本当にそうで、ファンタジーなんて(とくに西野作品は)世界をゼロから作るわけですから、計算式を後回しにしてしまうと、途端に辻褄が合わなくなるんですね。

各キャラクターの行動理由、モチベーション、感情曲線、時間軸。
3Dでキャラクターを制作する場合は、関節の位置、予算に合わせたキャラクターの台詞量、口を動かすキャラクターの数。
世界地図の創造、創造した土地の資源、その土地にその資源がある理由。
日照時間、日照時間による影響(食べ物や病気など)。

これらの項目が数百以上あって、すべての辻褄(歯車)を合わせて、前に進めて、かつ、面白くないといけない。
#これが一番大事

「続編の制作」や「他作品と関連させる」とかになってくると、その複雑さは大変なものです。

絵本やアニメーションと聞くと、1歩目から筆を握っているイメージがありますが、とんでもない。
絵を描き始めるまでに、平気で1~2年かかるんです。
その間にやっているのは、ずっと「計算」です。

「ここで、この台詞を言わせる為には…この環境を用意する必要があるから…」みたいな数式をひたすら書いていくんです。

『マナブとナコのラジオ』では、「毎日あれをやっているんだから、そりゃ『ビジネス』なんて余裕なんだろうな」とお話されていましたが、ホントその通りで、そりゃ「年商100億」とかになってくるとまた話は変わってきますが、そうじゃない限りはメチャクチャ簡単です。

サロンなので腹割って喋りますが、「バンドザウルスで年間1億円の売り上げを作れ」と言われたら、20分も貰えればそのビジネスモデルを作ることができます。
メチャクチャ簡単です。
計算量がファンタジーを作る時とはレベチなので。
#ハッタリじゃないっすよ

 

前置きが長くなりましたが…
  

そんな計算男ですから、お仕事の相談を受ける時も、やはり数式のエラーが気になってしまいますし、そして、そのエラーを改善するのが結構好きです。

ただ(これは昔から言っていますが)、相談者あるいはプロジェクトにあたっているスタッフに「嘘」をつかれてしまうと、改善のしようがありません。

なので、僕のプロジェクトの場合、「ミス」はオッケーなのですが、「嘘」は一発クビなんです。チームの計算が全て狂ってしまうので。

人は自己保身の為に嘘をつくので、「嘘をつくこと」が自己保身からもっとも遠いアクションになるように設計しています。
#こわっ

ただ、「相談者」となると話は別で、自分のプロジェクトの人間ではないので、嘘をついたところでクビにすることはできません。
となってくると、結構、皆、嘘をつくんです。
自分を良く見せようと思って。

仕事の相談の場合、とくに多いのが「業界を盛り上げたいのですが、どうすればいいですか?」という嘘です。

「業界を盛り上げたいのであれば、業界最大手の企業に就職して、お茶汲みでも、掃除でもして、業界最大手のスタッフさんのモチベーションの向上に努めればいいんじゃないですか?」とお伝えすると、「う~ん」という反応が返ってきます。
何やら納得がいっていない様子。

そこから色々聞いていくと、「業界を盛り上げたい」というのは二の次で、本音は「自分(自分の会社)が売れたい」が第一希望だということがわかってきます。

「業界を盛り上げる」と「自分が売れる」は、まったく違う問題(解き方)で、言っちゃうと、「たいして解くつもりもない問題に充てている時間が無駄」なんです。

最初から「私、売れたいんですけど、どうすればいいですか?」と言えばいいんです。
だけど、「見られ方」を気にして、「業界を盛り上げたい」とか言っちゃう。

その点、オリラジの中田なんて最高で、「相談があるですけど…」と酒場に西野を呼び出して、「僕をスターにしてください」と「お金を稼ぎたいんですけど、どうすればいいですか?」とハッキリ言いやがったのです。

そうして立ち上げたのが『サーカス ~世界で一番楽しい学校~』で、中田をイベントの大トリにして、番組関係者(アメトークの加地Pとか、ゴットタンの佐久間さんとか、構成作家の高須さんとか)をイベントにお招きして、中田のプレゼン芸をプレゼンして、番組に繋ぎました。

「お金の稼ぎ方」に関しては、「お金を稼ぎたいなら、この仕事と、この仕事と、この仕事を今すぐ辞めろ」と、辞める仕事を指定しました。

先日、こんまりサンのプロデューサーである川原卓巳さんとガッツリお話しさせていただいて再確認したのですが、川原さんとか、秋元康さんとか、ときどき西野といった「問題を解くことに快楽を覚える人間」には、自分の欲望を明確に提示した方が良い。

以前、「目的地-現在地=応援シロ」という話をさせていただきましたが、目的地と現在地をオブラートに包まれると(ましてや嘘をつかれると)、応援の仕方が分からない。

なので、この際、「見られ方」は一旦捨てて、その二点を明らかにしてみてはいかがでしょうか?

現場からは以上でーす。

【追伸】

https://salon.jp/nishino」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。
宜しくお願いいたします。

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