“ならでは”の価値を提案する

投稿日:2022.07.04 / 西野亮廣エンタメ研究所

※この記事の内容は外部に発信していただいて大丈夫です。



 
 

おはようございます。
昨日、プペルバレエを観に来ていた5~6歳ぐらいの子供から、(頼んでもいないのに)『プペルを上手に描く方法』を教えてもらったキングコング西野です。
#めちゃくちゃ上から説明された
 
さて。
今日は『“ならでは”の価値を提案する』というテーマでお話ししたいと思います。
 
 

何かしらの扉が開いた夜
 

昨日は『プペルバレエ』そして、その後にミュージカル『えんとつ町のプペル』の全編無料公開@YouTubeがありました。
 
バレエは子供達がチョコチョコ頑張っていて可愛かったし、ミュージカルは同時視聴数が「1万2000人」を超えるお祭り騒ぎ。

僕も渋谷のスポーツバーのような店(巨大スクリーンと巨大スピーカーがある店)で、ライブビューイングをしました。
 
ビール片手に「1万2000人」と一緒に、ヤイヤイ言いながら観るミュージカル(の新しい楽しみ方)には、とても大きな可能性を感じました。
 
面白いのが「皆、一度は観ている」というところで、“味わい方”を知っているので掛け声の場所を間違えないし(「よっ、成田屋!」的な)、ストーリーを知っている上に同じコミュニティーなので、少々の雑談が気にならない。
僕も副音声的に裏話を喋っていました。
#劇場だとこうはいきません。
 
「YouTube無料公開」から始まる次の展開や、「ライブビューイングの可能性」に関しては、少し整理をして、また後日お話ししますね。
 
昨日の無料公開のアーカイブは一生残しますので、またお時間ある時にお楽しみください。
 
※アーカイブはコチラ →https://www.youtube.com/watch?v=NYPy4vh3_dQ
 
 

“ならでは”の価値を提案する
 

定期的に呟いておかないと忘れられそうなので、あらためて共有させていただきますが、昨日、YouTubeに全編無料公開をしたミュージカル『えんとつ町のプペル』の日本公演は、ブロードウェイはもとより、世界中に持ち運ぶことを想定したものなので、つまるところ、僕の頭の中にあるミュージカル『えんとつ町のプペル』の最もミニマムサイズです。
 
屋外公演も見越しているので、いわゆる『舞台装置』を使っていません。
 
大きなサイズの作品を作ってしまうと、大きな劇場でしか公演できないし、
舞台装置ありきの作品”を作ってしまうと、劇場でしか公演できないんです。
 
そんなこんなで、昨日も「バッキバキに制限がかかっている中で、どんな見せ方があるかなぁ…」と思いながら、バレエや、ミュージカル『えんとつ町のプペル』の無料公開を観ていました。
 
やはり、僕らが提案しなきゃいけないのは、『えんとつ町のプペルならではの価値』であり、『舞台ならではの価値』です。
これは、まぁ、エンタメに限らず、どのサービスでも同じで、「他でも味わえる体験」をお客様に出してしまうと、店は潰れます。
 
『えんとつ町のプペル』じゃなきゃいけない、理由は何だろう?
『舞台』じゃなきゃいけない理由は何だろう?
 
僕らは、この答えを出さなきゃいけません。
 
そんな中、昨日、美術の佐藤さんと面白い話になりました。
 
『えんとつ町』と他の町の違いについて、です。
 
他の町には無く、『えんとつ町』にあるものを、キチンと表現できれば、それがそのまま「ならではの価値」になります。
 
「他の町には無く、『えんとつ町』にあるもの」でパッと思いつくのは『煙突』です。が、ここは、すでに美術セットで押さえています。
 
次に、「他の町には無く、『えんとつ町』にあるもの」でいうと、『階層構造』が考えられます。
 
『えんとつ町』はミルフィーユのように、町が幾重にも重なっています。
 
ただ、絵本やアニメだと、この『階層』は表現することができるのですが(描けばいいだけなので)、舞台だと、ちょっと難しい。
常設小屋じゃないので、床を掘るわけにもいかない。
 
現状、主人公達が高い場所に上がった時は、風の音を鳴らして、煙突を揺らして(※これ、地味に大発明!)、「今、高い場所にいますよー」という“印”をつけていますが、ビジュアル的に「高い場所」を表現できていません。
 
そんな中、佐藤さんと「『鏡』を使えば、高い場所に行けるね」という話で盛り上がりました。
 
地上1階から、地上50階に移動した時には、ステージ真ん中を横断するように「手すり」を持ってきて、その手すりの奥(ステージ後方)に「鏡の絨毯」を敷く。
 
そうすると、ステージ後方に、美術セットが反射して、手すりの奥(向こう側)に、背の高い町が広がる(=手すりの手前がかなり高い場所になる)。
 
言ってること、伝わってますか?
#イメージ画像を貼っときます
 
ステージの床が常に鏡になっているわけでなく、シーン(主人公が今いる階層)に応じて、鏡を敷いたり、敷かなかったりする。
 
この打ち手は「渋谷」が舞台の作品ではできなくて、ミルフィーユ状の「えんとつ町」が舞台の作品にしかできません。
 
これだけ作品と向き合っていても、まだ、こうして改善点があります。
きっと、僕の他の作品にも、サービスにも、皆さんのサービスにも、それはあるでしょう。
 
「ならではの価値」の創造に終わりはなさそうです。
引き続き、頑張っていきます。
 
現場からは以上でーす。
 
【追伸】
 
https://salon.jp/nishino」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。
宜しくお願いいたします。

画像1

↑ ①床に鏡(反射材)を敷く。
 

画像2

↑ ②手前に「手すり」などを置くと、「手すり」の向こうに高さ(深さ)ができる。
 

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