※この記事の内容は外部に発信していただいて大丈夫です。

AIが描いた絵が売れ続ける今、僕たちはどう生きるか?

2022.12.07 / 西野亮廣エンタメ研究所


おはようございます。
ゴジラが海からやってきて街を荒らす目的がイマイチよく分からず、「映画公開の為にやってきている」としか思えないキングコング西野です。

さて。

ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』大阪公演の救助活動が一段落したので、サロン記事をいつもの調子に戻したいと思います。

そんなこんなで今日は、『AIが描いた絵が売れ続ける今、僕たちはどう生きるか?』というテーマでお話ししたいと思います。

 

CHIMNEY TOWN Landscapeの衝撃


サロンメンバーさんなら御存知かもしれませんが、「Twitterの背景画像(ヘッダー)のNFT」を提供する『CHIMNEY TOWN Landscape』のセカンドシーズンがスタートして、これまた人気だそうです。

https://opensea.io/collection/chimney-town-landscape

今回は、「冬バージョン」ということで、『雪が降る[えんとつ町]』がテーマになっています。

ちなみに僕のTwitterの背景画像も『CHIMNEY TOWN Landscape(冬バージョン)』。えんとつ町に雪がコンコン降っとります。

さて。
この『CHIMNEY TOWN Landscape』が他のNFTと少し違うのは、まずは「背景画像(ヘッダー)である」という点。

これは「登場人物」だけではなくて、「町」にキャラクター性がある『えんとつ町』ならではの打ち出し方で、とっても素敵。

そして、もう一点。

こちらが今日の主題になってくるのですが…

「AIが描いたイラストである」

という点。

もちろん、AIに指示を出しているのは人間ですが、筆を走らせるのはAIです。
『CHIMNEY TOWN Landscape』では、AIが描いた絵のNFTが毎日(22時に)2点ずつ販売され、そして毎回即完。

お気づきのとおり、これは、AI×NFTというだけでは、このイラストに価値は無く、そこに『えんとつ町』というブランドがのることで、価値が発生しています。

今、クリエイターに残された道は、
「①ブランドを作ること」

「②ブランドに乗っかること(巨人の肩にのること)」
の二択ですが、①は難易度が高すぎる。

そして、大半のクリエイターは「私が全部やりたいっ! 手柄は全部私が欲しいっ!」という性格を搭載しているので②を選ばないので、ここからは、かなり苦しくなりそう。

 

作曲×AI


こんなことを言うと怒られますが、「コンセプトアート」の領域で人間がAIにボロ負けしたように(※少なくとも西野は白旗をあげた!)、「作曲」の領域でも、「人間 vs AI」は完全に勝負がついたと思われます。

「人間はAIが作った曲に勝てない」というわけではなく、「『素手で戦う作曲家』は、『創作過程でAIを使用している作曲家』には勝てない」が正しい。

AIにラフ曲を1000曲ほど作らせて、その中から、イメージに近い曲を選び、曲を整えていく。
元ネタが他の作曲家(人間)なら「パクり」になりますが、AIならば「パクり」にならない。

創作活動は「ゼロから生み出すこと」よりも、「すでに、ある程度の形になっているものを、イイ感じに整えること」の方が遥かに難易度が低く、最初から最後まで素手で戦う作曲家は、「0→1」の部分をAIに任せる作曲家に、最後は物量で負けてしまいます。

そもそも「作曲」というものが、すでに地球上に存在している曲(過去データ)の組み合わせなので、作業内容がAIと丸被りです。

同じ作業をしている以上、AIに対して労働時間で圧倒的に劣る人間は、絶対に勝てません。

時代がまず最初にクビを切るのは「AIに抗うクリエイター」なので、クリエイターは「AIと共創する」というスタンスをとらなくちゃいけない。

ただ、

「AIと共創する未来」は、「ハイクオリティーのコモディティー化」(※ハイクオリティーなもので溢れ、ハイクオリティーが無価値になる)なので、そうなってくると、やっぱり「ブランド(世界観)」が最後の決め手となります。

絵も、音楽も、同じこと。

「◯◯っぽい」を押さえているチームが生き残ります。
もしも、貴方の目の前に「世界観」で勝利しているプロジェクトがあるなら、余計なプライドは捨てて、その船に飛び乗り、その中でクリエイティブに励んだ方が絶対にイイ。

「世界観」しか生き残らない世界線が本格的に始まっています。
そのことを、あらためて感じさせる『CHIMNEY TOWN Landscape』。

面白い時代がやってきました。

現場からは以上です。

【追伸】

https://salon.jp/nishino」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。
宜しくお願いいたします。

\公式LINEができました/
▼西野亮廣 公式LINEはコチラ↓
https://lstep.app/q7b4Mlz

※この記事にコメントしたい方はFacebook連携が必要です。

ルール

内容はシェア・口外禁止です。

※ただし、投稿から1年が経過した記事はサロンメンバー特典として、
口外 ( コピペ ) OK!でも「右上にマル秘マーク」のあるものは
公開しないようにお願いします。

AI解説音声

Google NotebookLMで自動で生成された音声です。
サロン記事
×
いいね
×
  • 杉本一基
  • 土方慎一郎
  • 杉浦 健太郎
  • 水野谷 理恵
  • くれじ