おはようございます。
ここ最近のInstagramの仕上がり具合には自信を持っているキングコング西野です。
#他力本願
さて。
今日は「【何回言わせるんだ!】戦略的に『株』を持たせろ!」というテーマでお話ししたいと思います。
さっそく本題です。
西野の全盛期の頃の自慢
昔から応援してくださっている方はもう何千回も聞かされた話だと思いますが、僕の人生のピーク(全盛期)は中学3年で(※今はもうオワコン)、当時、学校の成績は(ほぼ)学年最下位だったのですが、「わずか半年で、学年トップに登りつめる」という大逆転劇を展開しました。
学年トップになった教科は「数学」です。
中3の夏に、当時通っていた塾の「合同講習」のようなものがあって、他校のSクラスのガリ勉メガネ(モテなさそう)が大量に集まりましたが、そこでも「数学」は1位の数学無双をブチかましていました。
#進研ゼミの主人公感
その後、高校入学と同時に秒速で落ちぶれるわけですが(三日天下)、とはいえ、「数学」は今も少しだけ得意な方だと思います。
その数学と同じぐらい得意なのは「行動心理学」です。
これはもうデビュー当時からの環境がそうさせたのですが……幸か不幸か「デビュー初日から座長」というキャリアを積んできて、とくに『はねるのトびら』では「帝王学」を徹底的に叩き込まれました。
「共感力」「統率力」「判断力」などなど、真ん中に立つ人間に相応しい能力(立ち振る舞い)を養う為の教育です。
そこでは「チームで勝つこと」が求められるので、「どうすればシュートが決まるか?」よりも、「どうすれば、人が動くか?」が議論されます。
当然、インセンティブ(成果報酬)の設計も重要になってきます。
後輩のプロデューサーを叱る時は、大体の場合が「インセンティブ設計の甘さ」で、彼らには「プロデューサーなら、お前が手がけているプロジェクトを応援すれば応援するほど得をする仕掛けを作れ」と言っています。
クリエイターに仕事を依頼する時に、お金の話を後回しにする(あるいはクリエイターから持ちかけられるまで話さない)なんて論外。
発信力がある人(クリエイター)には、率先して、「売り上げのパーセンテージ」を渡した方が良い。
それだけで広告費が浮きます。
…みたいな話って、このサロンでもよくしているのですが、どれだけ話しても、「自分の“目先の”取り分をなるべく増やして、結果的に協力者を減らして、結果的に自分の取り分を減らす人」が後を断ちません。
テメエの腕は多くても2本しかないわけで、10人いれば20本、100人いれば200本です。ならば、テメエの2本の腕は「100人集めること」に使った方がいい。
すっごい簡単な算数ですが、(繰り返しになりますが)ほとんどの人は「自分が立ち上げたプロジェクトの取り分は全部自分が欲しいぃぃぃ〜」という姿勢を崩しません。
頭では分かっているんだけど、感情が許さないのかもしれません。
「もっと、取り分をシェアした方がいいよ」という話をすると、「明日食うものが必要な人もいるから!」と返ってくることがあります。
しかし、それは反論にはなってなくて、「明日食うものが必要なら、尚のこと、取り分をシェアした方が良くないっすか?」という話なのですが、ここで、どれだけ「姿勢」の話をしても埒(らち)が明かないので、誰でも分かるように「数字」で説明します。
「ダイノジ大谷」をどうプロデュースするか?
さて。
突然、出てきました「ダイノジ大谷さん」。
僕の大好きな先輩芸人です。
大谷さんだったら、勝手に題材にしても笑ってくれそうなので、勝手に題材にさせていただきます。
皆さんがダイノジ大谷さんのマネージャー(あるいはプロデューサー)だったら、大谷さんをどう売りますか?
クリアしなきゃいけない課題は結構シンプルで、以下の二つだと思います↓
① 大谷さんのトークの面白さを一人でも多くの人に知ってもらう。
② 大谷さんがトークだけで食っていけるようにする。
まぁ、ほとんどの芸人の課題ですね。
この時、大体、皆、「トークライブ」とかをするんです。
大谷さんの場合なら「ダイノジ大谷トークライブ」といった感じで。
トークテーマは回によって変わります。
「食」について語る時もあれば、「芸能史」について語る時もある。
食に絡めて、芸能史に絡めて、「大谷さんの話術」を売るわけですね。
そして大体の場合が「自分のSNS」で宣伝します。
『○月○日にトークライブをするので観に来てくださーい。オンライン配信チケットもありまーす。500円でーす』
…といった感じで。
オフラインの利益は「会場費」で相殺されるのでゼロ。
利益となるのは「配信チケットの売り上げ」がメイン。
500円だと、80枚も売れればイイ方かもしれません。
つまり…
① 大谷さんの面白さが「約100人」に届く。(※オフラインも含む)
② 大谷さんの懐には「約4万円」が入る。(※細かい経費は忘れて)
これが、既存の芸人がやっている一般的なトークライブの「課題に対しての答え」です。
これに対して、マネージャー(プロデューサー)の仕事というのは、①と②の数字を大きくすることです。
そんなのメチャクチャ簡単です。
まずはトークテーマを「キングコング西野」にする。
そして、「チケットの売り上げの20%をキングコング西野に渡すこと」をキングコング西野に伝える。
キングコング西野からすると、そのトークライブを宣伝すればするほど得をするわけですから、Voicyやサロンで宣伝するでしょう。
「宣伝すればするほどチケットが売れる」と分かれば、キングコング西野はそのライブの宣伝を続けるでしょう。
「キングコング西野のことが話されるトークライブ」のことを、キングコング西野がキングコング西野のファンに宣伝し続けると、どれぐらいチケットが売れるでしょうか?
「600枚」ぐらいは売れそうですね。
#本気を出せば5000枚ぐらい売れます
ということは、「600枚✖️500円✖️0.8」が大谷さんの懐に入る。
整理すると…
① 大谷さんの面白さが「約600人」に届く。(※オフラインも含む)
② 大谷さんの懐には「約24万円」が入る。(※細かい経費は忘れて)
これが『取り分をシェアした世界(株を持ち合った世界)』です。
しかし、トークライブの打ち合わせで、皆、「どうやってチケットを売ろうか?」の話はするけど、「誰に株を持たせようか?」の話は絶対にしない。
皆、自分の目先の取り分を優先して、その結果、
「600人」を捨てて「100人」を選び、
「24万円」を捨てて「4万円」を選び、
そして、「だって明日の生活があるから」と言います……
は???
現場からは以上です。
#なんちゅう終わり方
【追伸】
「https://salon.jp/nishino」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。
宜しくお願いいたします。
#大谷さんのトークって本当に面白いんだぜ↓
https://r.voicy.jp/vEGV3xyaKyb