おはようございます。
今朝、海老蔵さんから「キングコングさんのYouTube(歌舞伎の話をした回)、見ました〜。子供達にも見せまーす!」とLINEがあって、ニマニマしながら該当動画を見返すと、完全に勃起の話をしていたので、直ちに動画を削除したいキングコング西野です。
さて。
今日は『NFTの今 ~後編~』をお届けします。
昨日の記事の続きなので、昨日の記事をまだ読まれていない方は、先にそちらをお読みください。
#昨日の記事を読んでいないと理解が難しいと思います
それではどうぞ。
NFTって何だっけ?
昨日の記事では「お金の成り立ち」についてお話ししました。
ザックリとまとめると、こんな感じです↓
① お金は元々「ゴールド」との『引換券』だった
② でも、皆が『引換券』の価値を信じ、『引換券』で物を買うようになり、「ゴールド」と引き換える人がいなくなった
③ ついには、「ゴールドと引き換えることができる」というルールを撤廃した。
…「ゴールド」が『引換券』の“裏付け(価値を担保してくれるもの)”だったハズなのに、皆が『引換券』の価値を信じたから、“裏付け”を取っ払っちゃったわけですね。
さて、この話が(昨日から引っ張っている)『NFT✖️ウイスキー』とどう繋がるのでしょうか?
この説明に入る前に、かなり駆け足で「NFT」の説明しておきます。
おさらいなので、かなり駆け足です。
NFTの説明には「ブロックチェーン」は欠かせません。
なので「ブロックチェーンとは、何ぞや?」から話を始めます。
ブロックチェーンとは、「中央(管理会社)が皆を管理するのではなく、皆が皆を管理し合う仕組み」です。
♯説明が雑
前までなら、「AさんがBさんに100円を送金した」という取引履歴は、「中央」しか確認できなかったわけですが、「ブロックチェーン」という仕組みによって、CさんもDさんもEさんも確認できるようになったわけですね。ブロックチェーンの説明終わり。
#異論は認めますが黙れ
次に、「NFTって何なの?」という話をします。
前までなら、インターネット上にイラスト画像(デジタルデータ)を投稿したが最後、世界中の誰もが閲覧できて、世界中の誰もが画像保存できるので、「皆の持ち物」になってしまっていたのですが…ブロックチェーンという「皆で管理し合う仕組み」によって、「俺のスマホにも入っている、このイラスト画像のオーナーって『田中さん』だよね!」が証明できるようになったわけですね。
「先月、この画像のオーナーは、田中さんから、長谷部さんに移ったらしいよ」を、皆が確認できるようになったわけですね。
#説明が若干間違ってるけど黙れ
誰でも見ることができる『モナリザ』にも所有者(ルーブル美術館=フランスの文化財)がいるように、ネット上の画像にも「所有者」を作ったわけです。
ちなみに、75億円で落札されたデジタルアート作家「ビープル」のNFTアートは、画像検索したら出てきますし、画像保存をすることができますが…ブロックチェーン技術によって、シンガポールのファンド「Metapurse」がオーナーであることが証明されています。
(※「俺が買った〜!」と自分で名乗って、皆が「そうだよね」となっている)
さて。
「NFT」は、ついつい「アート」の文脈で語られがちですが、「ネットの中なのにオーナー(持ち主)が明らかになっているデジタルデータ」のことなので、アートに限った話ではありません。
そんなこんなで、いよいよ本題です。
NFT✖️ウイスキー
この流れで、「『NFT✖️ウイスキー』って面白いよね」と言っちゃうと、「いやいや、ウイスキーって、デジタルデータじゃないじゃん! 飲むやつじゃん!」というツッコミが飛んできますが、黙ってください。
#いいからオマエ黙れよ
#黙ってくださいよ
去年、「ウイスキー樽の所有権をNFT化」がスタートしました。
(株)UniCaskさんが始めた試みで、ウイスキー(スプリングバンク1991年モノ)の樽の中身を100分割して、「一口馬主」のノリで、ウイスキーのN F T(100分の1のオーナー権)を100個販売したんです。
今回のウイスキー樽(スプリングバンク1991年モノ)は、既に30年の熟成を経ていますが、ここからさらに20年熟成されて、2041年にボトリング(瓶詰め)されるそうです。
つまり、一口オーナーになっていれば、2041年に「ウイルキー樽の100分の1」が手元に届くわけですね。
二口オーナーになっていれば、100分の2が届く。
面白いのはここからです。
この話だけ聞くと、別に「NFT」じゃなくてもいいんです。
ブロックチェーン技術など使わなくとも、「ウイスキー樽の共同オーナー」というだけの話なので、紙ペラ一枚のやりとりで済みます。
これを、わざわざNFTにしたことによって、どんな変化が起きるのか? というのが今回の話の見所です。
今回、ウイスキーのNFT(100口)は即完したそうですが、はたして今回の購入者は「2041年を楽しみにしているウイスキー好き」だけだったでしょうか?
個人的には、この100人の購入者が、このウイスキーNFTの価値を「信じている」というところが最も面白い部分だと思っています。
「ウイスキー」が“裏付け”になっているNFT(つまりウイスキーの引換券)の価値を、この世界に参加した人は、信じきっている。
そうなった時に、「ウイスキーと引き換えるの、面倒だなぁ…」という人が出てきて、「僕もウイスキーと引き替えるつもりはないですが、ウイスキーの引換券は買いたいんですけど…」という人が出てくる。
「引換券そのもの」に価値が出るというのは、お金の成り立ちと少し似ています。
お金は「ゴールド」が裏付けになっていた「金本位制」が、どこかのタイミングで終わりました。
紙ペラ自体の価値を皆が信じたから、「ゴールドと引き換えませ〜ん」と言っても、誰もクレームを言わなくなった。
ウイスキーのNFTは今、「ウイスキー」が裏付けになっている「ウイスキー本位制」と言えます。
20年後、「ウイスキーと引き換えてくれ」と申し出る人がどれだけいるか?
これは見ものです。
その時、「いやいや、ウイスキーは要らねえよ。俺、そもそも飲まねえし」という人がたくさんいたら、銀行誕生みたいな話で面白い。
一つ確かなことは、「ブロックチェーン」「NFT」あとは「メタバース」が加速すればするほど、「皆がその価値を信じるモノ(皆の熱狂を生むモノ)の価値」が爆上がりするということだ。
#急に学者口調
各コミュニティーが独自通貨を発行し、「国」ではなく「趣味」で分けられる未来が、すぐそこまで来ていることを強く感じます。
人々が熱狂できるエンターテイメントのI Pを持っておいた方がいいと思います。
現場からは以上です。
【追伸】
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▼以前おこなった『優しい仮想通貨勉強会』のアーカイブです↓
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