おはようございます。キングコング西野です。さて。
今日は「脱・完売思考のアレやコレ」というテーマでお話ししたいと思います。
本題に入る前に(今日の記事の内容とは全く関係ないですが)、「わぁー、自律分散型組織っぽーい!おもしろーい!」と思った記事を見つけましたので共有しておきます。
これ、面白いです。是非!
→https://note.com/nana_takeda/n/nf1a6271f4bec
(※メインで動いているスタッフが、「自律」ではなく「自立」と覚えてしまっている点にも注目ですw)
それでは本題です。
この時代に「グッズ」を作る理由
11月からCHIMNEYTOWNに新しいスタッフ『トクさん(徳澤さん)』が入ってきました。
#中途採用
先日、顔合わせがあったのですが…どこか見覚えのある顔。
「以前、どこかでお会いしましたよね?」とお聞きすると、「実は私…15年前に西野さんのライブに行ってたんです」と。
ああっ!
メチャクチャ覚えてるっ!!
広島でリュックサックを背負って、いつもデレデレ笑ってたアイツです!!
ポートフォリオ(トクさんのこれまでのお仕事の数々)が素敵だったので、お声がけさせていただいたのですが、まさかその方が、あの時のアイツだなんてビックリです。
さて。
その「トクさん」ですが、お仕事は『CHIMNEYTOWNのグッズ担当』です。
デザインだけでなく、「こんなグッズを作りましょう!」という企画、あとは価格設定やメーカーとのやりとりなんかもトクさんの仕事。
友達の経営者さん達からは「CHIMNEYTOWNって子供から大人まで愛される強烈なIP(知的財産)を持ってるのに、グッズ少なくね?」とよく言われるので、これでヤツらに泡を吹かせてやろうと思います。
とは言うものの…。
たしかにCHIMNEYTOWNはグッズを作るに値するチームだとは思うのですが、一方で、「モノが溢れている時代に、モノを作って売る」ということへの強烈な違和感がありします。
現代人が今買っているのは「断捨離」や「片付けの魔法」です。
全員が太ってしまったからダイエットが流行っているのに、まだ食わせようとしているのが僕らです。
#これはやっぱり変だぞ
わざわざグッズの部署を作っておきながら、こんなことを言うのもアレですが、
僕らはまず…
「そもそも『グッズ』は必要なのか?」
「何故、必要なのか?」
「グッズは、どれぐらい売ればいいのか?」
「なぜ、それぐらい売らないといけないのか?」
…を真剣に考える必要がありそうです。
これはCHIMNEYTOWNに限った話ではなく、きっと、あなたのチームでもそう
引き続き「脱・完売思考」を考える
そんなこんなで僕が最近考えているテーマが(以前もお話ししましたが)『脱・完売思考』あるいは『たくさん売らなくても続く経営』です。
よくよく考えたら「モノ」って、そんなにたくさんいらないし、さらには日本だと人口(お客さん)そのものが減っています。
そんな中、これまでのように「たくさん売ること」を目指してしまうと、(多くの場合において)明るい未来は待っていません。
この時代に僕ら獲得しなきゃいけないのは、「売れ残っていても動じない心」と、「その根拠」です。
「売れ残り」は「完売」をゴールとした時の言葉なので、そもそも、その言葉が良くないのかもしれません。
#こういうところから変えていかなきゃいけないなぁ
そこでテスト的に始めたのが『キンコン西野の家(通称=見上げる家)』です。
こちらはレンタルスペースとして貸し出しているのですが、常に考えているのは「たくさん予約をとること」ではなく、「たくさん予約をとらなくても潰れない形」です。
カッコ良く横文字で言えば、「レンタルスペースDX」です。
地元(家から徒歩二分圏内)の方に無料で貸し出す代わりに、掃除(やトイレットペーパーの補充)をお願いして、まずは『管理コスト』をゼロにする。
ホームページなどは作らずに、ECサイトのみでサービスを回して、支払うのは、商品が売れた時にだけ発生する「わずか数パーセントの“販売手数料”のみ」。
つまり、ページを維持するコストはゼロ円。
そんな調子をやっていたところ、「ん? 他人の家なんだから、スリッパの需要があるじゃん!」ということに気がつき、『見上げる家』のオリジナルスリッパを製造&販売することになったわけですが……ここでも考えるのは「どうすれば販売コストをゼロにすることができるか?」です。
販売コストをゼロにさえすれば、たくさん売らなくて済むから。
そこで、「スリッパの自販機」を『見上げる家』の中にブチ込もうかと思ったのですが、よくよく考えてみると、この家の中にいるお客さん(代表者)の方の個人情報は、予約をしていただいた時点で取れています。
この状況で、オリジナルスリッパを盗むリスクって半端ない。
そう考えると、コストをかけて自販機なんて用意しなくてよくて、田舎の無人野菜売場のように、『1足=4000円!』という感じで堂々とスリッパを棚に置いておけばいい。
さらには…
お金を入れる箱を用意したり、
箱に入った売上を回収したり、
お釣りを用意するのは面倒なので、
もう、予約サイト(https://iookup.base.shop/)でスリッパを販売してしまって、『商品はリビングのクローゼットの中にある宝箱の中に入っていますので、そこからお取りください』とすれば、スリッパの販売コストを完全にゼロにすることができます。
実は今僕は『見上げる家』にいて、さっきからアチコチをウロウロしているのですが、重厚なアンティークケース(宝箱のようなもの)を開けるのにはかなり勇気が必要で(※箱の上にモノが置いてあったりすると尚更)、
「お金を払ったから開けてもオッケー」
という状況を作らないと(お墨付きを貰わないと)、なかなか開けることができないことが分かりました。
「解体が決まった家であろうと、土足で畳の上を歩くのは、さすがに気が引ける」みたいな自主規制(メンタルブロック)を使って、自動販売機のようなものを作り出せることが、さっき分かりました
#天才だよね
このあたりの可能性はまだまだありそうで、「脱・完売思考」は、まだまだ体系化されていないので、いろいろ試して、皆さんにドシドシ共有していきたいと思います。
今日は『見上げる家×NFT』の可能性を考えながら、1日過ごしてみます。
現場からは以上です。
【追伸】
「https://salon.jp/nishino」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。
宜しくお願いいたします。