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『今の1万円札』には、『9000円ぐらいの価値』しかないんじゃないの?

2019.06.27 / 西野亮廣エンタメ研究所

おはようございます。

講演会主催者に「必ず事故が起こるので1000人キャパの会場は選ばないでください」とお願いしているのに、何故か無視し続けられているキングコング西野です。

さて。

ただいまフィリピンから帰国しました。

今回のフィリピン旅日記は公式ブログの方に綴っているので、そちらを御覧いただくとして、今日は「『移動』を買った方がいいよ」というお話です。
たぶん、そこそこ大切なお話だと思います。

そういえば、よく「お金の価値が下がっている」という話を聞きません?

「なぜ、お金の価値が下がっているのか?」に関しては、けんすうサンが書かれたこの記事(https://kensuu.com/n/n3260db8cce67)が面白いので、是非、読んでみてください。

とにかく、ウンタラカンタラありまして、今、お金の価値が下がっているんですって。

変な日本語に聞こえるかもしれませんが、「『今の1万円札』には、『9000円ぐらいの価値』しかないんじゃないの?」という話です。

こうなってくると、「1万円をナニに両替するのが得か?」となってきます。

ちょっと話題になりましたが、本田圭佑さんは1万円を払って少年にサッカーを教えてました。
1万円という価値を『1万円札』に両替せず、「少年からの信用」に両替したわけですね。

少年はこのことを一生覚えているので(本田圭佑さんを一生応援するので)、その価値は1万円どころじゃありませんし、何より、広告効果のことを考えたら、あの1万円は100万円分ぐらいの価値があったと思います。

もっとも、あそこまでの技が使えるのは、“世界のケイスケ・ホンダだから”というのもあって、僕たち一般人はケイスケ・ホンダと同じ技は使えません。

では、僕らは(僕らができる範囲で)1万円をナニに両替すればいいのでしょうか?

僕の経験上、一番お手軽なのは『体験』ですね。

めちゃくゃザックリとした説明をすると、「一万円で体験を買って、頃合いを見計らって体験談を売れば、一万円以上になるよ」です。

最近、強く思うのが、『体験談』と『情報』には天と地ほどの差があって、これが面白いことに、『情報』を知っている人は、更に深い『情報』を知りたがって、『体験談』を買います。

これまで一度も聞いたことがない「ウニョパソス」の体験談は買いませんが、一度や二度はテレビやネットで見たことがある「東洋最大のスラム街」の体験談は「実際、現地に行ってみて、どうだった?」と買っちゃうわけですね。
(※今回のスラム街は、そういった意図で行ったわけではありません。くれぐれも)

んでもって、今はネットで、皆が世界中の『情報』を持っているって言うじゃな~ぁい?(#突然の波田陽区)

つまり、「皆が世界のことをヤンワリ知っているけど、詳しくところまでは知らない。知れるものなら、知りたい」という『体験談』が買われやすい状況にあります。

こうなってきたら、10万円を10万円札で持っているより、10万円分の体験談で持っておいた方が絶対に良いので、結論としては、積極的に『移動』を買った方がいいと思います。

多くの人が体験している「東京」に移動しても仕方がないので、「皆が知っているけれど、皆が行ったことがない場所」を選んで移動するといいと思います。北極とか。

バックパッカー×ブロガーの人達は、とっくの昔に「お金で体験を買って、体験を販売する」という生き方をしていたのですが、その当時に比べて、お金の価値が下がってきた今は余計にその生き方に価値が出てきたなぁと思う次第であります。

今、『移動』を買って、お金を『体験』に両替して持っておくのは超オススメです。

現場からは以上でーす。




①スペインのサンセバスチャンの山奥にあった呑み屋さん。フランスパンと空のコップしか出てこない。

 


②お酒を呑みたかったら、樽まで移動して、樽から直接コップに注がなくちゃいけない。

③蛇口から出るお酒の勢いが強いので、蛇口とコップを離さなくちゃいけない。

④二人がかりでしかお酒を注げないので、自然とコミュニケーションが生まれる。
 


⑤お酒をおかわりしたかったら、近所のテーブルにいる「空のグラスの人」を探して、声をかける
 


⑥みんな仲良しになる。

………こういう体験談を売る。

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