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『光る!満願寺展』を開催することを決めました!

2018.09.14 / 西野亮廣エンタメ研究所

おはようございます。
西野です。

昨日は劇場出番終わりで、また被災地に行ってきました。
今回は台風21号の被害の大きかったサロンメンバーの自宅へ。

家が根本からやられていて、生まれた時から住んでいた家を取り壊すしかないそうです。
精神面はもちろんのこと、金銭面の問題もあります。

現場の画像や動画は『災害対策部』の方にアップしておきました。
詳しいことはそちらに書きましたが、画像や動画をアップした理由は、今度、吉本興業が立ち上げるクラウドファンディングのプロジェクトオーナーに被災した彼を押し出して、金銭面でサポートする為です。
なるべく多くの人に生々しい現状を見ておいてもらった方がいいと考えました。
彼の意思ではなく、僕の独断なので、「なんで、オマエだけ」といった一切の批判は僕にください。

不動産部の楠本君(同級生)と一緒に行って、家の取り壊しや生活を取り戻すまでにかかる“おおよそ”の費用を聞きました。
若い彼が払うには大きすぎる額でした。

ぶっちゃけた話、たとえば僕が次に作る絵本の制作を止めて、その制作費をお家の建て直し費用に充てれば、一括で支払うことができます。

ただ、もう少し長い目で見た時に、僕が次の作品を作って、そこで入ってくる売上を被災地に支援にまわした方が、最終的な支援額は大きくなりますし、「あそこを助けよう」と声をかけた時に、賛同してくださる人の数が増えます。

感情だけで判断してはダメで、僕が目先の人助けの為に本丸を空けてしまったら、助けられたハズの人が助けられなくなってしまいます。

なんだかめちゃくちゃドライな判断をしてしまっている自分に若干虚しさを感じながら、もう、算盤をはじかなくても問答無用で全員を助けられるぐらいベラボーに強くなりたいと思いました。

昨日の彼のことは別の形で、必ず助けます。
クラウドファンディングを立ち上げる際は、また相談させてください。

 

エンターテイメントを止めるな
 

昨日は、そのあと、不動産部の部長の楠本君と兵庫県川西市にある『満願寺』に行きました。

満願寺の住職から「満願寺を盛り上げて欲しい」と依頼を受けたのです。
具体的に言うと「集客を伸ばして欲しい」ですね。
たぶん、日本で一番得意です、それ。

ただ、こういう依頼を受ける時によくあるのが、コチラの提案に対して、「それはちょっと…」と依頼主側からブレーキがかかること。

たとえば、二年前に「『えんとつ町のプペル』の売り上げを伸ばして欲しい」という依頼を僕が受けたとして、その時に「全ページ無料公開しちゃいましょう」も言ったら、確実にNGが出されるじゃないですか?
その感じッス。

基本的には前例があることしかやらしてもらえない。

前例のコピペが不発に終わってるから今の状態に陥っているわけで、前例がある打開策では救えません。

なので『満願寺』を盛り上げ隊長を引き受ける時の条件は、「絶対に悪いようにしないから、すべての権限を僕にください」という、まるで鬼悪徳業者。

それに対して、「よろしいでんがな、よろしいでんがな。ガハハ」と住職。
住職の心の広さと、地元では意外と信頼されている西野氏です。

 

Akihiro Nishino presents 『光る!満願寺展』
 

「満願寺の歴史にヒントはないものか?」と満願寺の歴史を漁ってみましたが、キャッチーなのは『坂田金時(金太郎)』ぐらいで、それも集客に繋げるには、ちょっと厳しそう……

これといった答えが出せないまま、とりあえず(小学生の頃以来)『満願寺』に行ってみたところ、なんと、入り口から境内に行くまでの(木のトンネルのような)真っ直ぐの道が最高だったのです。

頭の上が『空』じゃなくて、木や1200年の歴史がある建築物の屋根なので、ここに死ぬ気で作り込んだ光を当てるだけで、展示作品として十分すぎるほど成立します。

【西野】
「住職。これ、日没後、キチンと入り口で入場料を取って、寺を徹底的にライトアップして、『光る!満願寺展』として、満願寺そのものを作品にしたいんすけど、そういうのって可能ですか?」

【住職】
「最高でんがな、最高でんがなぁー!」

というわけで、来年5月に『光る!満願寺展』を開催することが、その場で決まりました。
全員手伝ってください。

【西野】
「設営スタッフが泊まれる場所を用意してもらえますか? できれば、お寺に泊まれると嬉しいです」

【住職】
「やりまんがなぁ、やりまんがなぁー!ガハハ!」

もう、僕の結婚相手はこのオッサンじゃないかと思いました。

画像1

画像2

 

ウルトラCを決める
 

ここからは、まだ住職に話をしていない、僕の脳ミソの中だけで進んでいる話です。

ぶっちゃけた話……お祭りで盛り上げることは、それなりのコストをかければ、できると思うんです。
でも、それって、一過性の盛り上がりじゃないですか?

糞ダセー行政の連中がやりがちな無責任な地方創生ですよね。
僕、自分に賭けてくれた人とは心中したいんです。
つまり、「祭りが終わったらサヨウナラ」ではなくて、これを一生の付き合いにする。

その為には、祭り(光る!満願寺展)の時期以外もお客さんがくるシステムを作らないといけません。
そして、それを僕はボランティアでやってはダメで、必ず僕にもプラスがあるようにデザインしないと、どこかで縁が切れてしまいます。

どうすれば、毎日のように満願寺に人が訪れるのでしょうか?
満願寺は山の上で、駅からも遠く、近くにバス停があるのですが、田舎バスは、そんなに運行しておりません。
立地的には、なかなか厳しいです。

ところが!

『えんとつ町のプペル美術館』(9月27日に土地の契約が済みます)から車10分くらい。

近いんです。

ここで、考える西野氏。

「ん? 『えんとつ町のプペル美術館』からシャトルバスを出して、『満願寺』を、えんとつ町のプペル美術館の別館みたいな扱いにしてしまえばいいんじゃね? 」

1200年の歴史ある寺を、「さも自分の作品のように見せてしまおう」というのです。

僕が満願寺に足を踏み入れた時に最初に思ったのは「『チックタック』(2019年春発売予定)の森みたい!」でした。

満願寺を『チックタックの森』にしてしまって、『えんとつ町のプペル美術館』と『チックタックの森』をバチクソに世界観を作り込んだシャトルバスで結べば、美術館の面積は一気に5000㎡ぐらいになります。

僕にとってはプラスでしかないし、『えんとつ町のプペル美術館』に来たお客さんを満願寺に流せるので、満願寺にとってもプラスしかないと思います。

この許可が出るのであれば、絵本『チックタック』の発売時期は大幅に遅れていいから、今から絵本『チックタック』の中に、満願寺の入り口の門を描いて、「あ!チックタックに出てきた門だ!」にしてしまう。

テーマパークが先にあって、それに合わせて作品を作るという逆の順番ですね。
(『カリブの海賊』からの『パイレーツ・オブ・カリビアン』の流れ)

1200年の歴史がある寺を自分の作品のテーマパークにするチャンスなんて、そうそう、やって来ないので、ここはウルトラCを決めに行こうと思います。

エンターテイメントのトップを獲りにいきまーす。

画像3

https://vimeo.com/640367216/d32204ea6f

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