おはようございます。
日曜日の今日は仕事のゴリゴリ話を少しお休みして、「悩み事」というほどのことでもないのですが…いや、まぁ、悩み事ですね。
前々から少し引っかかっていることがあって、こんな話をする場所が他にないので、ここでお話ししたいと思います。
結論から言っちゃうと、「誰かと仕事(コラボ)をする際、相手が、こちら側の『持ち出し分』を把握していないことが結構ある」という実にセコイ話です。
#女々しいぜ
たとえば、「イベント」一つとっても、
こんなセット(予算)が組めるのは当たり前じゃないし、
こんな集客ができるのも当たり前じゃなくて、
それをやる為に裏でまぁまぁなドブ板営業&根回しを繰り返していたりするのですが、
相手が“イベント素人”だと、立派なセットを建てられて、たくさんのお客さんが来ることが「当たり前」だと思ってしまう。
一度、ゼロから自分でイベントを作ってみると、予算を確保する難しさや、集客の難しさ…何より「見栄えがするイベントを作る難しさ」が分かると思うのですが、ほとんどの人が自分でゼロからやった経験がないので、それが分からない。
これは、自分の会社内(CHIMNEYTOWN内)でも普通にあって、
「集客をナメちゃダメだよ」
「告知はちゃんとしなきゃダメだよ」
「お客さんが来てくれることは当たり前じゃないんだよ」
「クラウドファンディングでウン百万円、ウン千万円の支援が集まるのは当たり前じゃないんだよ」と言っても、なかなかスタッフには刺さりません。
#先日は田村Pが若手にキレてましたw
#直前になってイベントの告知するな
まさかまさか「西野に感謝しろ!」と思っているわけじゃなくて、
僕が困っている(反省している)のは、「僕がテイカーを作り出してしまっている」ということです。
もっとも、
優秀な経営者さんやスタッフさんは、「これは当たり前じゃないよね」という判断ができるので、皆が皆、テイカーになるわけではないのですが、しかしながら僕が「テイカー製造機」のような動きをしてしまっている場面があって、それは、僕にとっても相手にとっても良いことではありません。
原因を具体的に掴めていないのですが、そうなってしまうのは、自分に落ち度があるんだろうなぁと思っています。
でも、難しいんですよね。
自分が裏でやっていることを都度都度相手に伝えるわけにもいかないし。。
ただ、めちゃくちゃカッコ悪かったし、言いたくもなかったけど、以前、一度だけミュージカル『えんとつ町のプペル』のプロデューサーには、「役者さんの稽古代が出ている理由を、役者さんに言うべきだと思う。皆が、『今、なぜ、これ(稽古代が出る稽古)ができているのか?』を把握していた方が、チームが強くなるじゃん」と言ったことがあります。
それを僕がプロデューサーに言いたくなかった理由は、僕が皆さんとの稽古終わりに「皆さんの稽古代」を稼いでいたからです。
それって、捉え方を間違えられたら「僕の頑張りのおかげで、できてるんだから、それを皆に共有してよ!」になるじゃないですか。
だから、そんなことは言いたくない。
今は、イベントを例に出していますが、僕は中野T W Lという40人キャパの劇場から自主公演で再スタートを切った人間なので、集客の相場をよくよく知っています。
経費の相場もよくよく知っています。
100万円でどれぐらいの照明が作れるかもミリ単位で知っているので、「あ〜、今回は照明さんが150万円分ぐらい持ち出してくれてるなぁ」ということも分かります。
これを全員で共有できたら最高だなぁと思ったりもしますが、それはなかなか難しい。
「一度全部閉じて、一度各々でやってみて、一人一人がアドバンテージのない世界を知る」という荒療治は、最良の手だと思えない。
きっと、多くの経営者さんが、同じような悩みを持っていたりするのでしょう。
ここを上手く(前向きに)進める方法を模索しています。
こんな悩みって、偉そうだし、鼻につくし、なかなか外では言えないので……こうしてサロン内で共有してみました。
僕は仕事の全てが上手くいっているわけではありません。
チームビルディングは今日も試行錯誤しています。
きっとあなたもそうですよね。
お互い頑張りましょう。
それでは素敵な日曜日を。
西野亮廣(キングコング)
【追伸】
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悩み事
投稿日:2022.04.03 / 西野亮廣エンタメ研究所
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