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CHIMNEY COFFEEの挑戦 ~丁寧に進めたいプロジェクト~

2021.02.16 / 西野亮廣エンタメ研究所

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おはようございます。

お散歩中の近所の子供から「これ、落としましたよ」と、落としてもないキーホルダーを渡されて、「あ、ありがとう」と受け取るしかなかったキングコング西野です。

#親切な子供であったことは確かだ

さて。

今日は『CHIMNEY COFFEEの挑戦 ~丁寧に進めたいプロジェクト~』というテーマでお話ししたいと思います。

忙しくて記事を読む時間が無い方の為に結論を言うと「CHIMNEY COFFEEは丁寧に進めたいと思ってるよ」です。

#一行で終わる話を引き伸ばすサロン

お時間ある方はお付き合いください。

 

反省点と改善点の共有

昨日、「全国展開を見越した『CHIMNEY COFFEE』というカフェをやるよー」という記事を投稿させていただいたところ、「ウチの地元でもやりたい!」という声が、思っていた以上にありました。

始めるだけであれば、最初から全国50店舗で展開できそうな勢いです。

#海外店の話もありました

ただ、(面白くないかもしれませんが)こう見えて僕は「なんでもかんでもやったれー!」「挑戦じゃー!」という人間ではなく、「挑戦する時は地雷の位置を共有しておこうね」という安全パイおじさんです。

その上でキチンとお話ししておきたいことがあって……

現在、全国20店舗以上で展開しているスナック『CANDY』(https://salon.jp/candy)ですが、こちらは「名前&世界観貸し」という形で、五反田店以外は、全国各地のサロンメンバーさんが各々運営されています。

たとえば反社の方が地方店を立ち上げてしまうと、全員に迷惑がかかってしまうので、立ち上げの際の反社チェック&取り決めモロモロはありますが、いわゆる『マージン』(月の売り上げの○%)は一切いただいておりません。

……という条件でやらせてもらっているのですが、(2年ぐらい前だったかな?)集客に困っていたCANDYの地方店のオーナーさんがCANDYのシステムに不満を持たれていて、その際、「そこで不満を持ってしまうのは違うんじゃないか?」という話を御本人とさせていただきました。

その店舗には『CANDY』ということで、サロンメンバーさんや、『えんとつ町のプペル』のファンの方が連日訪れていて、「それ以外のお客様はどれぐらい来られているですか?」と聞くと、ほぼ皆無。

「いわゆる一般的な営業努力をせず、集客をサロンやプペルに頼りっぱなし」という状態でした。

僕の友達には飲食店経営者もたくさんいて、スナックのママもたくさんいます。

彼らには「サロンメンバー」や「プペルファン」という“プラスアルファの集客”などありません。

だからビラを配ったり、ブログを更新したり、地元のイベントにボランティアとして参加をしたりして、一般の方との接点を作り、たくさん頭を下げて、集客に繋げています。

そこの努力をせずに、CANDYの“プラスアルファの集客”だけを受け取って、「CANDYのシステムが…」という不満を抱いてしまっていることに対して、僕は納得ができなくて……たぶん、これ、普通の飲食店経営者からすると「ナメるなよ案件」だと思います。

#すみません

#文章だと怒っている感じに読み取れちゃいますが

#怒ってません

マージンを納めていて、「それに対しての集客が見合わない」という言い分なら理解できるのですが、CANDYの看板(プラスアルファの集客)は無料提供です。

「強制されているわけでもないし、嫌なら辞めたらいいし、やるのであれば、そこの線引きはキチンとしましょう」という話をさせていただき、御理解をいただきました。

ただ、僕の方でも受け止めなきゃいけないと思ったのは、「『CANDYの看板で店を始めれば、集客努力なんてしなくてもイイ』と思ってしまう人が実際にいる」という事実です。

これは、こちらが、どれだけ正論を並べようが、「思ってしまう人がいる」というのは事実で、ここは改善ポイントだなぁと思いました。

そんなこんなで『CHIMNEY COFFEE』の話です。

 

丁寧に進める『CHIMNEY COFFEE』

昨日、「ウチの地元でもCHIMNEY COFFEEをやりたい!」という声をたくさん頂戴しました。

その中には、「挑戦してみたい!」という気持ちが先行し、実店舗経験の無い(集客の難しさを知らない)方もいらっしゃったハズで、その方と気軽に手を握ってしまうと、きっと、初期のCANDYのような問題が起きてしまいます。

勢いで「ウェーイ!」とやるのではなく、

まずは渋谷店(本店)で回して、

キチンと足場を固めて、

たしかな雛型を作って、

そして「実店舗経験者」の方と組み、

地方店の状況を見て、

その後に、

「カフェに挑戦したい方(未経験者)」と組むのがいいんじゃないのかなぁと思いました。

オンラインサロンを絡めたプロジェクトとしては、実にスピード感のないプロジェクトに見えるかもしれませんが、そうまでして丁寧に進めたい理由がありますので、最後に、そのことを共有しておきます。

 

途上国支援をファッションにしない

『チックタック ~約束の時計台~』という絵本を描く時に、物語の(イメージの)舞台となる「ラオス」という国に行かせていただきました。

さまざまな制約要因を抱えていて、未だ「後発開発途上国」の一つに数えられている国です。

そのラオスの山奥の奥の奥にある「ララ村」を訪れた時のこと。

村の人達は、最初、とても警戒していたのですが、西野の持ち前の「変顔」と「カズダンス」によって(※どっちも苦手だよ!)、距離が縮まり、その後は一緒にサッカーをしたり、鬼ごっこをしたり。

実はその時に、間に入ってくださった(ラオスを案内してくださった)スタッフさんから「小学校建設」の話を持ちかけられていたのですが、勉強不足の僕には、正しい判断ができる判断材料がなく、その時は、見送らせていただきました。

次に「ララ村」に行ったのは、『アナザースカイ』のロケ。

あの村の人達のことが忘れられなくて、再び。

村の人達は僕のことを覚えてくれていて、その日は子供らと遊んだ後に、村長さんをはじめ、村の皆さんと一緒にご飯を食べました。

その時に「何か困ったことはありますか?」と訪ねると、「小学校が古くて、今にも壊れそう(※建物が傾いていた)。あそこに子供を通わせるのは心配で…」と相談されて、その瞬間に小学校建設を決めました。

厳密に言うと「建てかえ」ですね。

校舎建設の費用は、絵本の印税から出させていただきました。

皆に上を向いて生きて欲しいという願いと、少しの下心を込めて、学校名は『School of pouplle』。

しかし、いくら、ここで学んでも、働き口がなければ、貧困から抜け出せず、話が前に進みません。

というわけで、(株)CHIMNEY TOWNが舵をとって、ラオスのコーヒー畑を買い、そこで雇用を生むことにしました。

厳密に言うと、ラオスの土地は買うことができないので、お金をお支払いして、名前を貸してもらって、長期に渡って利用させてもらう形です。

……長くなりましたが、『CHIMNEY COFFEE』に卸す珈琲は、その「ラオス」で作られたものです。

https://sfc.base.shop/

なので、「卸し先がある」という状態がとっても大事で、そこが彼らの生活を支えているので、あまり勢いだけて走らせたくなぁというのが僕の本音です。

今回のプロジェクトのスピード感には、そんな背景があることを御理解いただけると嬉しいです。

ていうか、本当に長くなっちゃってごめん!

現場からは以上でーーす!

 

【追伸】

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