絵本『夢幻鉄道』プロジェクトの内容

投稿日:2023.11.29 / 西野亮廣エンタメ研究所

※この記事の内容は外部に発信していただいて大丈夫です。




おはようございます。
名古屋→沖縄→岐阜→福岡→ニューヨークという謎スケジュールに突入したキングコング西野です。

さて。
今日は昨日、一昨日に続きまして絵本『夢幻鉄道』プロジェクトの内容を具体的に詰めていきたいと思います。

「へぇー、西野って、いつもこんな感じで企画をブラッシュアップしていくんだぁ」と思っていただけると幸いです。
  
  

『夢幻鉄道』Projectのコンセプトは何か?
  

まずは「コンセプトを決めることって、ものすごーく重要だよ」という話からしたいと思います。

作品を通して表現したい考えや意図のことを「コンセプト」と呼んだりしますが、昨日・一昨日の記事で分かるとおり、「どこまでを『作品』と呼ぶか?問題」はあります。

「完成品(オリジナル作品)」がコモディティ化した(数が増えちゃって、価値が下がっちゃった)今、【作品を届ける過程】で差別化を図らないといけなくなったわけで……、となると「プロダクト(完成品)+デリバリー(届け方)」を『作品』と呼んだ方が良さそうです。

なので、絵本『夢幻鉄道』には、「プロダクト」と「デリバリー」を一本の串で貫くような(一貫性のある)コンセプトが望ましい。

極端な話をすると、『世界に一つだけの花』で「♪No.1にならなくてもイイ、もともと特別なオンリーワン」と歌うのであれば、『デリバリー』は、オリコンランキング1位を目指すのではなくて、CDなどリリースせず(競争に参加せず)、全員が無料ダウンロードできるようにする…とか。

これはまぁ極端な例ですが、そういったプロダクトとデリバリーを一貫するコンセプト(面白さや物語)が、「ハイクオリティーの作品は見飽きました」「ベタベタなCMには、なびかないっす」となった今、ものすごーく求められている気がして…さて、『夢幻鉄道』のコンセプトは何だ?

【Q】
…いや、だから、なんで『コンセプト』が必要なの?
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アイデアというものはゼロから生み出すのはメチャクチャ難しいんです。

「面白い遊びを考えてください」という問題が出されてても、どこから考えればいいか分からないでしょう?

だけど、「この坂道を使った面白い遊びを考えてください」という問題だったら、どうですか?

アイデアというのは、ある程度の「制限」があった方が、「じゃあ、その中でどう立ち振る舞うか?」「じゃあ、それを使って何を作るか?」と出しやすかったりします。

コンセプト(柱)が決まれば、それを軸に色々なアイデアが出てくるので、なのでコンセプトを決めることが重要なんです。
#説明が分かりやすいことで有名な西野先生
  
  

顧客や競合や自社(の得意技)から、コンセプトを明らかにしてみる。
  

昨日の記事で、『Customer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)を整理してみよう!』と書かせていただきました。

マーケティングのフレームワークである『3C分析』というやつです。

あらためて、絵本『夢幻鉄道』の3Cを振り返ってみましょう。#昨日の復習です


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【Customer ~お客さんの今~】

① SNSのタイムラインには毎日のように、「上手い絵(by生成A I)」が流れてくるので、「高いクオリティー」は見飽きている。

② YouTube、TikTok、Instagram、X、Facebook、Note、Pococha…といった発信手段(承認欲求を満たす手段)を手に入れ、常に「発信ネタ」を探している。

③ 販売する力(メルカリ)を手にしている。

【Competitor ~競合は何を作っているか?~】

① 「高いクオリティー」をドヤ顔で販売している。(※レストラン型)

② 買ったところで「ネタ」にならないモノを売っている。

③ 買わせている。

【Competitor ~僕らは何を作るか?~】

① お客さんにA Iで作らせる。(※ハイブリッド型)

② ネタになるものを売る。A Iでは生成不可能な「思い出」を売る。

③ お客さんに売らせる(お客さんが売れるモノを、お客さんに売る)。

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これらを繋ぐと、

「お客さんは作りたがっているのに、競合は『完成したもの』をお客さんに売っているから、僕らはお客さんに作らせる」

「お客さんはネタを発信したがっているのに、競合はネタにならんものを売っているから、僕らはネタになるものを売る」

みたいな感じでストーリーが作れちゃう。

着地点は「お客さんに作らせる」や「ネタになるものをお客さんに売る」で、これらを一言でまとめると『お客さんの思い出を創る』ということだと思います。

これが『夢幻鉄道』のコンセプト。

「仲間内で夢幻鉄道を一緒に作った思い出」や「父ちゃんと一緒に夢幻鉄道を買いにいった思い出」。

そういったもの(機会)を提供することが、『夢幻鉄道』projectのコンセプトで、『夢幻鉄道』は、お客さんの思い出が生まれるように作らなきゃいけないし、お客さんの思い出が生まれるように届けなきゃいけない。
#少なくとも最初は
  
  

「『夢幻鉄道』を作った思い出」が生まれる仕組み
  

『夢幻鉄道』のデリバリーに関しては昨日お伝えしたとおり。
今日は最後にクリエイティブについてのお話をしたいと思います。

ここから先に生まれそうな「お客さんのクリエイティブ」は…

①AIアートで『夢幻鉄道』の絵を描いて、SNSにアップ。
②YouTubeで『夢幻鉄道』のカバーを歌う。

の2つが多そうです。

僕の仕事は、そんな彼らのクリエイティブをいかに後押しするか?

そう考えた時に、『夢幻鉄道』のタイトルロゴと、『夢幻鉄道』のテーマカラーはあった方がいいなぁと思いまして、さっそくデザイナーの「かんかんサン」とミーティング。

あれやこれやとモミモミしまして、明朝体の亜種のようなタイトルロゴと、『黒×緑グラデーション』のテーマカラーが爆誕しました。
#朝6時ぐらいにメチャクチャ良いのが出来た

「夜に写真を撮ったら、なんか緑っぽくなりません?」という話から、この色に。

色が決まれば、いろいろ決まります。
YouTubeのサムネイルや動画のトーンも決まるでしょうし、それこそ、自動販売機なんかは、わざわざ文字を入れなくても「黒×緑グラデーション」の自動販売機を作れば、それが『夢幻鉄道』のものだと分かる。

グッズも同じ理屈で作ることができる。

#タイトルロゴはダウンロードできるようにしておきますね

『夢幻鉄道』は「あなたの物語」なので、キャラ推しは要らないと思っています。
絵本の表紙にもキャラクターを出さない。

こんな感じで、コンセプトを決めると、いろんなことがパタパタと決まっていくので、コンセプトを決めるのって大事なんです。

絵本『夢幻鉄道』プロジェクトは、まだまだ詰めていきます。
引き続き応援宜しくお願いします。

現場からは以上です。

【追伸①】
https://salon.jp/nishino」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。
宜しくお願いいたします。

【追伸②】
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メチャクチャ素敵!!











小説の表紙みたい。読みたくなる。

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