おはようございます!
「たまには息抜きも大事だよ」と優しく声をかけてくださった先輩に「息抜きしかしたことがないオマエは、一度でいいから本気で生きてみろ!」と言い返したことがあるキングコング西野です。
#なんて失礼なヤツなんだ
さて。
今日は『利益の考え方』というテーマでお話ししたいと思います。
オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』は会社経営者さんからのご要望にお応えして、「法人会員」対応もさせていただいているので(※現在の契約企業数=200社)、今日は、社員さんに向けて「社会人として、最低限これぐらいは頭に入れときなさいよ!」という話をしたいと思います。
叱るとすぐにヘソを曲げてしまう従業員をお持ちの経営者の皆様、ご安心ください。
西野があなた(経営者さん)の代わりに、「自分がこれまで、いかに何も考えずにヌクヌクと働いてきたか?」を教えて差し上げます。
授業員の皆様は耳の穴かっぽじって聞いてください。
「自分の人件費」という概念がない従業員
(株)CHIMNEYTOWNでは、定期的に学生インターンをとっているのですが、恐ろしいことに、学生インターンの約97%が「自分の人件費」という概念を持たずに、会社に入ってきます。(※群馬流氷化学センター調べ)
中には、「利益」の概念すら持ち合わせておらず、10万円を売り上げるのに、11万円を使ったりする奇才もいます。
西野は、その都度、「10万円売り上げるのに、11万円使っちゃうと、1万円減っちゃうんだよ」と言ったりしています。
そこまで重症じゃなかったとしても、「自分の人件費」のことが抜けてしまう子はザラにいます。
「今日1日で2万円売り上げて、材料費もろもろで1万8000円だったので、今日は2000円儲かりました〜」という子に、「いや、キミを1日雇うのに2万円かかってるんだけど…」と言うと、「ふげっ!!」と潰れてしまいます。
経営者は「人件費」が最も大きいことを知っていますが、「働いたらお金を貰えて当然」の従業員は「人件費」のことを忘れがちです。
特に「自分にかかる人件費」を忘れがち。
きっと、皆さんの会社にも、そういう従業員さんはいると思います。
商品販売で利益を出す為には、「原価」「広告宣伝費」「運送費」「地代家賃」の他に、当たり前ですが「販売員の給与」が必要になってきます。
これら全てを足した数字よりも多く売り上げを出さないと、収支はマイナスです。
すごく当たり前の話ですが、こんな当たり前のことも考えられない子がいるのが現実です。
皆さんの会社はどうですか?
さて。
今日は、ここからが本題です。
「絶対利益」と「相対利益」
今日の記事の前半でお届けした「利益を出すには、原価の計算とかキチンとしなくちゃダメだよ〜」は、『絶対利益』の話です。
あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、『絶対利益』というのは、「いくら儲かったか?」です。
一方、『相対利益』というのは、「何か(誰か)と比較して、いくら儲かったか?」です。
#テストに出るよ
たとえば、今日一日働いて「1000円」儲かっても(絶対利益=1000円)、自分以外の人全員が「10000円」儲かっていたら、「相対利益」はマイナスです。
そうなんです。
「儲かったー!」「やったー!」じゃないんです。
自分以外が、もっと儲かっていたら、それは「後退」なんですね。
ここで、もう一つ重要な観点があります。
相対利益を議論する時には、いつも「自分以外」という言葉が使われますが、比較する相手は「自分以外」だけじゃありません。
「Bパターン(別パターン)を選んだ自分」も比較対象になります。
いいか?若手。
そこのお前だ。
ココは絶対に見落とすなよ。
#ここからは先輩口調になります
キミが1ヶ月を費やして一つのプロジェクトを成功させたとする。
それは本当に成功なのか?
キミが「成功」と呼んでいるそれは「絶対利益」が出ただけの話で、「相対利益」はどうだ?
まわりは、キミよりも大きく成功しているかもしれない。
もしかすると、キミのBパターンはもっと大きな成功だったかもしれない。
その場合は「後退」している。たとえ「黒字」になっていてもだ。
宮迫さんの『牛宮城』は連日大賑わいで、お店は今月も好調だ。
あの宮迫さんは「成功」か?
宮迫さんの信用と人気とスキルを、他のことに使っていれば、もっと大きな成功があったかもしれない。
「牛宮城にお客さんがたくさん来た=成功」と言いきることはできない。
特に20代は「相対利益」を意識した方がいい。
「絶対利益」に甘んじている間に、ライバルの背中がどんどん離れていっている場合がある。
「20代の時に生まれた差は、一生かけても取り返せない」と思っておいた方がいい。
恐ろしいけど、ほぼ事実だ。
経営者であろうと、従業員であろうと関係ない。
自分が手がけている仕事を見つめ直して、まずは「利益」の精度をあげろ。
「売り上げしか見ないバカ」になるな。
そして「絶対利益しか見ないバカ」になるな。
疑い、考え続けない限り、働けば働くほど「後退」してしまう。
前に進むことが重要だ。
頭を使え。徹底的にな。
現場からは以上です。
【追伸】
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宜しくお願いいたします。
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