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消費者になって分かったDVT(デジタル・ビデオ・トレーディング)のこと

2024.06.28 / 西野亮廣エンタメ研究所


おはようございます。
とろサーモン久保田さんの「ネットでチラッと観たんだけど」のゼロからの作り話は反則だと思っているキングコング西野です。
#昨日のアメトーーク

さて。
今日は『消費者になって分かったDVT(デジタル・ビデオ・トレーディング)のこと』というテーマでお話ししたいと思います。

結構オモロイ話です。
さっそく本題に入ります。

 

 消費者になる
 

『笑っていいとも』のレギュラーをやっていた頃、タモリさんと週2ペースで呑みに行っていたのですが、散々呑んで「家で呑み直そう」となった帰り道にスーバーに寄って(ツマミ用の)食材を買ったことがあったんです。

「タモリさんでもスーパーに入るんだなぁ」みたいなことを思いながら、食材を選ぶタモリさんの背中を見ていたのですが、その時、タモリさんが「今日はちょっと高いな」と言って、一度、手に取った食材を商品棚に戻されたんです。

「高い」といっても数十円程度だったと思うのですが、「ここの感覚がズレていないから、『国民的タレント』なんだな」と思ったことを強く覚えています。

エンタメを作って、奇跡的に今日まで生きてきたわけですが、「お客さん」を自分の中に住まわせておくことを常に心がけています。
「アート」の名の下、独りよがりになっている表現(お客さんを置いてきぼりにする行為)には、あまり興味がありません。

なので、僕は「消費者になる時間」を定期的に設けています。
自分で航空チケットをとって、「飛行機、高いなぁ」と思いながら、国内外を飛び回り、「このチケットサイト、分かりにくいなぁ。クソが!」とか思いながら公演チケットを買って、「この出来で、この値段は、さすがに高すぎるだろ!」とか思いながら…。
#クレームばっかだな

自分がその劇場を使うことが決まったら、その劇場で既におこなわれている公演を色んな席から何度も観たりします。

そうして、自分の中に「お客さん」を住まわせ、その上でクオリティーをブッちぎることに努めます。

さて、ここで『DVT(デジタル・ビデオ・トレーディング)』の話です。

(※DVTの説明はコチラ↓)
https://salon.jp/articles/nishino/s/1xnZmGAChff/

DVTの仕組みを知ったときに「これは面白くなるかも」と可能性を感じ、まずはお客さんにお届けする前に、自分がお客さんになってみようと思い、黒沢清監督の『Chime』(DVT)を購入してみました。

たしか、1万7000円ぐらいだったと思います。

「見終わったら売ればいいか」と思えたので、その1万7000円は別に高くは感じませんでした。
DVDだと高く感じるので、このへんは面白いなぁと思いました。

さて。
いざDVTを購入してみて、まもなく3ヶ月が経つわけですが、ここで“消費者”として分かったことが2つあります。

1つ目は、「スマホの他の情報に埋もれてしまって、観ない」ということ。

2つ目は、「売り方を探すのがそこそこ面倒くさい」ということ。

これは、くれぐれも「黒沢監督の作品の評価では無いこと」ということを踏まえておいてください。
DVTという仕組みについての消費者の感想です。

1つ目はなかなか大きな問題で、スマホの中は映画館以上に競合だらけで(猫のドジ動画も観なきゃいけないし)、その中から「まだ面白いかどうか分からない1時間半~2時間の映像」を選ぶことを僕はこの3ヶ月しませんでした。

1万7000円を支払っているのに、です。

そして、「結局、観ないから売ろうかしら」とも思ったのですが、「売り方」を調べるのがそこそこ面倒で(※実際はそんなに面倒じゃないけれど、心理的ハードルが高い)、さらには「売る相手」を探すのが面倒だと感じました。
#DVTのことを誰も知らないので

「消費者としてDVTを利用してみて、イイ感じであれば『ボトルジョージ』を…」と思っていたのですが、「自分が消費者として利用しきれなかったものを売れない」という結論にいたりました。

そんな中、目に入ってきたのが、我が家の玄関に飾られている(玄関の電気になっている)『えんとつ町のプペル』の「光る絵」です。

よくよく考えてみたら、この光る絵は2016年から我が家の玄関を照らし続けていて、市川團十郎さんが我が家に遊びに来られた時に「これ、買いたいです!」と言われ、團十郎さん宅に今もあります。
#プレゼントさせていただきました

「データ」は他のデータによって埋もれてしまいますが、「質量があるもの」はこうして何くわぬ顔で残り続けています。

昨夜、五反田にある『スナックCANDY』に行ったのですが、『スナックCANDY』の壁(窓枠)にも絵本『えんとつ町のプペル』のショート映像がループで流れていました。
かれこれ5年ほど。

こうして考えると、『ボトルジョージ』は「データ」として販売するのではなく「質量」をまとわせた形で販売した方が面白そうです。
#このあたりの思考実験を何周もしています

限定1万個の「DVT」ではなくて、限定1000個の「アートムービーパネル」として。
「アートムービーパネル」というのはスナック『CANDY』の壁に飾られている額縁の中で映像が流れているイメージです。

#お店やオフィスに飾るイメージ

来年のファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』のグッズ売場で『ボトルジョージ』の「アートムービーパネル」を展示&販売したら、期間中に15個ぐらいは売れそうな気がします。

あとは時々、映画館で上映会をして、その出口でアートムービーパネルを販売するとか。

そうして「5~6年かけて1000個を売る」という方が、色々とイメージできます。

『ボトルジョージ』の届け方を春からずっと考えているのですが、(埋もれずに)残った方が結果的にたくさんの人に届くのは間違いなくて、もしかすると、これが結論かもしれません。

どうっすかね?
皆さんの意見を聞かせてください。

現場からは以上です。

【追伸①】
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