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ブロードウェイとお金

2024.01.15 / 西野亮廣エンタメ研究所


 

こんにちわ。
ニューヨーク滞在中は「ブクブクに太ってもいいから、食って食って体力をつけて、とにかく風邪をひかない!」というスローガンでお届けしているキングコング西野です。

さて。
今日は「ブロードウェイとお金」というテーマでお話しさせていただきます。
 
 

「お金」という参入障壁
 

日本人がブロードウェイの壁をなかなか突破できない理由の一つに「お金」の問題が大きくあることが今回のチャレンジでよくよくわかりました。。

「プレゼン公演だし、美術セットを組むわけでもないし、運営費用は、そこまでかからないんじゃないの…?」と思われている方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん、運営費用をそこまでかけずにプレゼン公演を“おこうなうこと”はできます。

ただ、この「運営費用」というのが色々とありまして…たとえば、ここには「先々、一緒にやりましょうね」というスタッフとの『手付金』のようなものも含まれたりします。
(※ワザと小さい仕事を入れる)
優秀なスタッフは奪い合いになるので、先に予約(スケジュールを確保)しておかなくちゃいけないんです。

あと、生々しい話をすると、「クリエイターのAさんが参加しているから、投資家が集まる」みたいなことも当たり前のようにあって、そのことをAさん本人も分かっているので、Aさんのギャランティーには(表記こそされていないものの)「投資家を引っ張ってくる代」も含まれています。

あとは、投資家に向けてのプロモーション活動をしてくれる広告代理店のようなチームに支払うお金も「運営費用」に含まれてきます。

「運営費用をそこまでかけずに行うプレゼン公演」は、このあたりのお金を節約することになるわけですが、それだと、プレゼン公演を行うことはできても、投資家を引っ張ってくることがなかなかできない。
投資家を引っ張ってこないと、本当の意味でのブロードウェイ戦は始まらないんです。

なので、ブロードウェイ戦は「打席に立つだけで、メチャクチャお金がかかる」というデスゲームで、「お金が用意できない人はサヨナラ」と言わんばかり。ひゃー。

日本から渡航するだけでもたくさんのお金がかかる上に、現地のクリエイターとの関係を築くまでのお金(滞在費)もかかる。
その上に、予算回収の約束(次に繋がる約束)が無い公演の運営費ときたもんだ。

こんなお金を払う日本のカンパニーはほとんどおりません。
「表現力で勝てないから」という理由ではなくて、「そんなお金は払えません…」という、身も蓋もない理由で、ブロードウェイ戦に参戦できずにいます。
お金の問題と向き合い、「お金を作る力」を身につけることの大切さをつくづく思い知らされると同時に、お金の問題と向き合うことと「銭ゲバ」と評してしまう日本人の弱さ・愚かさに溜息がこぼれます。
 
 

博打をしていない姿を見てください!
 

さて。

そんな中、僕らはミュージカル『えんとつ町のプペル@NY』のプレゼン公演の準備を進めているわけですが、何度もお伝えしているとおり、今回のプレゼン公演では「チケット代」を取ってはいけないので、イベント自体で予算を回収することはできません。

つまり、「イベントにかかる費用がまるまる赤字になるけど、ど〜すんの?」という地獄ナゾナゾが出されているわけですが、先日もお伝えしたとおり、こういう難しい問題と直面する度に「ここで、他のチームは脱落するんだよな」と思えるので(実際にそう)、地獄ナゾナゾは西野の望むところ。

ちなみにミュージカル『えんとつ町のプペル@NY』のプレゼン公演の制作費は(若干の変動はありますが)だいたい【6100万円】ぐらい。
「支出が6100万円で、(イベント自体の)収入がゼロ」という地獄ナゾナゾです。

ニューヨーク滞在中(帰国後もしばらく)は、この絶望的な赤字を潰す為にも動いておりまして(寝不足の原因はコレ!)、オンライン勉強会を売ったり、バインダーを売ったり、絵を売ったり、(毎朝7時に)コンサルを入れたりして、現在、ミュージカル『えんとつ町のプペル@NY』の赤字は【3926万7928円】まで減らしています。

これもサロンメンバーの皆様には「この途方もない赤字を潰す際に、博打性の高い(不確実な)打ち手を一切とっていない」ということを覚えておいていただきたいです。
口だけで言うわけじゃなくて、こうして実際に「500円ずつ返していく」をお見せすることに意味があると思っています。

「金銭的に追い込まれて、博打に走る」は絶対にやっちゃダメ。
目の前に途方もない赤字が現れた時は、一度、深呼吸をして、そこから500円ずつ返していく。そして借金返済の潮目が変わる瞬間を虎視眈々と狙う。

あと経費が追加で膨らみそうな気配が出た時は、潰せるものは、なるべく早い目に潰して、自分の精神を安定させておく。

今回の場合でいうと「公演後のキャスト&スタッフ&関係者の打ち上げ(レセプションパーティー)」が追加経費として発生するわけですが、打ち上げが決まった瞬間に、クラウドファンディングを立ち上げ、追加経費を相殺する。
#べえ君ありがとう

繰り返しますが、借金返済の際に最も重要なのは「心の安定」で、それを持ち前の精神力(根性)に丸投げしちゃダメ。
心を安定させる環境を作って、心を安定させることが大事です。

派手さは一切いりません。
淡々とやるんです。淡々と。

ブロードウェイ戦では、そのことを身をもってお伝えしていきます。
僕の次の目標は赤字額を【3700万円台】に持っていくこと。
やってやります!

応援、よろしくお願いします。
現場からは以上です。

【追伸①】
https://salon.jp/nishino」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。
宜しくお願いいたします。

【追伸②】
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