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誰も見たことがない「面白い」を創る

2023.06.02 / 西野亮廣エンタメ研究所

おはようございます。
「叫び」を届ける時のVoicyは生配信に限るキングコング西野です。

※今日の叫び→https://r.voicy.jp/LMKx214z9yo

さて。
今日は『誰も見たことがない「面白い」を創る』というテーマでお届けしたいと思います。
クリエイティブのお話です。

 

まだまだ分からないことだらけだけど…
 

現在、「コミュニティー×AIの絵本作り」というテーマに挑んでおります
#いつもありがとうございます

「コミュニティー」にしても、「AI」にしても、こちらがハンドリングできないことだらけなので、ぶっちゃけ、「上手くいくかどうか?」は分かりません。

コミュニティーとAIを駆使して生まれたものが、「完成品」となるのか、それとも「上質なネーム(プロット)」となるのか、それすらもまだ分からない。

ただ分かっていることは、「自分達(プロ)ができる範囲でクリエイティブを進めてしまうと、Web3的な(全員クリエイター的な)未来は、いつまでもやってこない」ということ。

僕が昔から掲げている「ディズニーを倒す」の意味は、「ゲーム(ルール)チェンジを起こす」ということで、「プロが作ったものを70億人に届けるにはどうすれば?」という問いに答えるのではなくて、「70億人で創るにはどうすれば?」という問いに答える…ということ。

今から15年前に「クリエイター」と「セカンドクリエイター」の概念を提唱した時には、ほぼ全員が「は?」という感じでしたが、テクノロジーが追いついてきて、YouTubeやらTikTokやらで皆が発信するようになり、そして極めつけに「ブロックチェーン」と「AI」の登場で、「…いやいや、『全員で作る』も、まんざらでもないぞ」という空気になってきました。

ただ、まだ誰も明確な答えを出せていない。
#ゲーム業界では時々あるけど

「全員で創る」のノウハウが一つも無いから、やっぱりメチャクチャ難しいんですね。
「クリエイティブ」のお仕事以外に、「コミュニティーを運営する」みたいな仕事ものっかってくるので。

エンタメ業界のド真ん中にいながら、地方のスナックで呑んだくれている僕は、両方の声を聞いていて、プロは「凄い作品を作って、皆さんにお届けしたい」と思っているし、その一方で、一般の方の「…あの、自分達が創っていない(参加していない)作品とか興味ないんですけど…」という声は決して少なくありません。

そして、後者の声が年々増えている。

ま、そりゃそうですよね。
自分で発信できる時代になったし、自分で(AIを使って)創れる時代になったのだから、相対的に「他人の作品」に対する興味は薄れてしまう。

いつもクリエイターさんには、「圧倒的な作品を目指すことは勿論大賛成です。だけど、その過程でキチンとお客さんを参加させないと、お客さんからすると『凄いかもしれないけど、知ったこっちゃない作品』になってしまって、身内だけで(同業者の人間同士で)誉め合う作品になってしまうので、お客さんには『制作過程』をマメに共有していきましょう。そして、そこまでの作業を『クリエイティブ』と呼びませんか?」とお話ししています。
#だいたいヘソを曲げられる

「コミュニティー×AI(全員で創る)」の正解はまだまだ分かりませんが、ただ、いずれにせよ「その未来を目指さないと、その未来がやってこない」というのは明らかで、引き続きアタックしていくしかありません。

 

ということを踏まえつつ、圧倒的な作品を作る
 

…という記事を書いていたら、たった今、堤監督から「『ボトルジョージ』のストーリー・リール(第3稿)が完成しました!」という連絡が入りました。

「ストーリー・リール」というのは(ちょっと説明が難しいのですが…)「絵コンテ」を、完成品さながらに繋いだ映像のことで(※音楽なんかも入っています)、これを元に全てのクリエイターさん(ドワーフの皆さん達)がクリエイティブを進めることとなる「作品の羅針盤」的な重要なピースです。

「第3稿」ということから分かるとおり、トンコハウスの皆さんがギリギリまで粘ってくださいました。大大大感謝です。

「みんなで創る(お客さんと創る)」と言っても、クダラナイモノ(低クオリティーのもの)を作ったところで仕方がないわけで、核となる部分はプロがゴリゴリに創り、皆さんが参加してくださった時に圧倒的な結果が出るようにデザインするのが大切だと考えています。

そんな中、昨夜(23時~)はアメリカのスタッフとZOOMを繋いで、ミュージカル『えんとつ町のプペル』の美術会議がありました。

2021年に(東京キネマ倶楽部で)発表したミュージカル『えんとつ町のプペル』は「舞台袖が無い」やら「天井からモノが吊れない」という劇場の都合を踏まえて作ったのですが(あれはあれで楽しかった)、先々に控えているニューヨーク公演や、2025年の日本公演はそうではありません。

今度は(美術セットを出し入れできる)舞台袖もあれば、天井からもモノを吊り放題なので、美術が一新します。
それもあって、昨夜の美術会議なのですが、僕からの発注は二点。

一つ目は「日本味(江戸味)を更に増やして欲しい」です。
オープニングのハロウィンパーティーのシーンで、どうしても「スケールを間違った山車(だし)」を出したくて、そこで、お客さんを圧倒させたい。
劇場の中(屋内)で見る「山車」は、かなりの迫力になると思うし、なにより、何百年も受け継がれているあのビジュアルには説得力しかない。
それを使わない手はありません。
#歴史にあやかる男

そして二つ目の発注は「開演前に降りている幕を『煙』のように(生きているように)動かして、お客さんが『煙』の中に入っていくと、『えんとつ町』が広がる…という状況を作りたい」です。

『映画 えんとつ町のプペル』のオープニングシーンの「落ちてくる心臓」の目線で、ミュージカル『えんとつ町のプペル』のオープニングを作ろう!…というもの。

この感じ→https://youtu.be/xXKLNxefUrk

その為には、『煙のように動く幕』の開発が必須で、「ここは予算を投じるポイントだと思います」とスタッフに伝えました。

「動く幕の特許を取りましょう」「幕の開き方で、お客さんをノックアウトさせましょう」と。

「言うは易し」ですが、言わないとデタラメが始まりません。
「今、持ち合わせているスキルの中でできてしまうことには興味がありません。なので技術を開発しましょう!」と伝えました。

前に進めば進むほど、努力すればするほど、できないことが増えるし、
知れば知るほど「無知」を知る毎日です。
毎日毎日「わからないなぁ~」と言っています。

だけど、ここに挑むから応援してもらえるわけで、怯むことなく進んでいきたいと思います。
これが僕らの現在地です。
引き続き宜しくお願いいたします。

現場からは以上です。

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