次回作のビジネス書『僕たちはどう生きるか?』の第3章の原稿の一部を公開します。
走り書きで、表現が変なところもあるので、紙の本にする時には、ちゃんと直しておきます。
このオンラインサロン特典として、「西野のビジネス書は半年前に全部読める」を決まりにしてやろーかな。
どうせ、出版までに大幅に変更&修正するだろうから、サロン内で原稿を公開することに対するデメリットはなさそう。
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信用ポイントがお金になる世界
国内外に200店舗以上(従業員数1900名)を抱える大手眼鏡専門店『オンデーズ』には、給料とは別に、社員さんの活躍によってポイントが加算される「社内マイル」というのがあって、マイルの獲得数に応じて商品や旅行などの特典と交換できるシステムがあるんだって。
ただ、社長の前では調子がいいけど、社長が見ていない接客時に、急激に態度が悪くなる社員さんもいるわけじゃない?
逆に、メチャクチャ素敵な接客をして、お客さんからは愛されているけれど、社長の前では萎縮しちゃって、自分を出せない社員さんもいる。
そこって、社長が確認できない部分で、でも「お客さんから愛されている」は一番大切にしなきゃいけない部分だよね。
そこで『オンデーズ』は、いち早くお店の公式ポットを作って、素敵な接客をしてくれたスタッフへのレターを募集し、そこで集まったお客さんから届いた「信用ポイント」も社内マイルに加算したんだよ。
お客さんが間接的に「チップ」を払えるという感じ。
「信用ポイント」の可視化には、大きな意味がある。
ボクらが作っているサービスで言えば、「信用ポイント」が高い人が、様々なメリットを享受できるようになっている。
『しるし書店』でも有利に働くし、新しく作ったクラウドファンディングでは優先的に企画が通るし(たくさんの人に感謝されている=支援が集まりやすい)、イベントでは「レターポット席」という、お金では買えない席もある。
「信用持ち」がサービスを使ってくれたら、サービスを提供する側も得をするからね。
レターポットのような「信用ポイント」の可視化装置は、遅かれ早かれ世に出てくる。
中国なんてとっくの昔に出ている。
あとは、何を持って「信用」として、どうやってポイントをつけるか、だ。
学歴を「信用」と取ることもできるし、年収を「信用」と取ることもできる。
そうなってきた時は、個人にポイントをつけるのは、大手企業か行政だろうね。
ただ、そういうのは、ボクの趣味じゃない。
事情があって学校に通えなかった人もいるし、事情があって働けない人もいる。
ましてや、一つの機関が直接会ったこともない個人にポイントをつける未来は、実にロボット的で、あんまり面白くなさそうだ。
なので、もう少し緩く、個人対個人で、たくさん「ありがとう」と言われた人が、たくさんのメリットを享受できる未来を作って行きたい。
父ちゃんのような人に届くといいな。
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