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今どき流行らない「スパルタ」に思う

2021.07.20 / 西野亮廣エンタメ研究所

見出し

おはようございます。
東京五輪の始球式に参加されるバッハ会長のメンタルを見習いたいキングコング西野です。
#どんな顔で登場すんねん

さて。
今日は『今どき流行らない「スパルタ」に思う』というテーマでお話ししたいと思います。
どちらかというと、経営者(教育者)さんに向けた内容です。

ちなみに今日の記事には結論はありません。
ご報告めいた内容です。

 

進む、町づくり

ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』は、東京・鶯谷にある「東京キネマ倶楽部」という雰囲気のある劇場で上演されます。
実はココ(東京キネマ倶楽部)は、絵本『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』に登場する劇場であります。

なので、『みにくいマルコ』を読まれた方にしてみると、そこがテーマパーク(絵本の世界が再現されている場所)になるわけで、開演前からまぁまぁ楽しいと思います。

「現実」と「ファンタジー」を切り離すのではなく、現実世界に織り込むようにファンタジーを作って、その二つの世界をボーダレスにするのが、西野のかねてからの狙いです。

お客さんの中で、「絵本のモデルになった場所にいるのか? それとも、絵本の世界を再現した場所にいるのか?」が混乱すると面白そうじゃん!
最初に、この構想を話した時は、本当に誰にも伝わりませんでしたが、最近は(おそらく)サロンメンバーさんにはご理解いただけるようになったかも。

地球上の主要な土地はすでに押さえられているので、たぶん、このやり方(寄生)の方が面白く広げていけると思います。
『ディズニーランド』よりも、『中華街』の方がイメージに近いかもしれません。
 

さて。
そんなこんなで、ジワジワと(本当にジワジワと!)各地で町づくりを進めています。
中でもキャッチーなのは、渋谷に作る「カプセルホテル」です。
渋谷に「カプセルホテル」を作るサロンメンバーさんから、「ホテルの一階と、最上階を使って、何か御一緒できませんか?」とお声がけいただき、なんと、秋には工事開始です。
#早い

今のところ、最上階にはスナック『CANDY』を作る方向で話を進めています。
当然、ホテルの集客に繋がった方がイイので、五反田の CANDYのような「会員制」ではなく、誰でも入れるような(しかしキチンと世界観のある)店にする必要があります。

店内のデザインもつめなきゃいけませんし、集客の動線も考えなきゃいけません。

この時、集客が「西野の影響力頼み」になってしまうと、西野のクリエイティブの時間が奪われてしまいます。
「スナック運営に時間を奪われて、新作の制作が遅れる」なんて本末転倒。

そんなことになるのならば最初からお断りした方がイイ。
月並みですが、「仕組み」からキチンと作る必要があります。

 

 教育

今、ボンヤリと思っているのは、この「仕組み」からキチンと作れる“エグい”スタッフ(というか、もう弟子!)を育てる必要があるなぁということ。
「定められた労働時間を守る常人」じゃなくて、
「四六時中お客さんを楽しませることだけを考えている狂人」です。

ここには、「そんな生き物を育てられるのか(もって生まれたものじゃないのか)?」
という疑問と、
「労働時間が一瞬(1日8時間)しか許されていない『会社』という枠組みの中で、どうやってそんなバケモノを生み出すのか?」
という課題があります。
 

僕は今、いろんなお仕事のお話をいただくのですが、そもそも西野は(現段階で)サロンを運営しながら、絵本3冊と、舞台1本と、歌舞伎1本と、映画を1本を作らなきゃいけないんですね。

この状態で、「西野さん、宜しくお願いします」と言われるのは、なかなか厳しいものがあるので、次世代のバケモノを生み出すことからは逃げられません。

ここって、多くの経営者さんが悩んでいるところだと思うんです。

「厳しく教育したいけど、労働基準法が…」と考える経営者さんや、
「俺がもう一人いれば…」と考える経営者さんもいるでしょう。
おそらく、ご自身が血を吐くほど努力してこられたから、その程度の努力じゃ通用しないことを痛いほど知っている。


かくいう僕も、そうです。

最近、「睡眠の重要性」が語られるじゃないですか?
僕も興味がある分野なので、時々、参加させてもらうのですが、ただ、「睡眠が大事!」「睡眠も仕事のうち!」は実際のところはオッサンのポジショントークだと思っています。

その人の20代前半なんて、絶対に寝てないので(笑)

僕も、20代の頃は「1日に2時間以上寝るヤツは全員雑魚」だと思っていましたし、全員、止まって見えました(笑)。
酒場で「お前ら、人間だろ? まったく血の匂いがしないな」という迷言を吐いて、その場にいる芸人&スタッフ全員を黙らせた(シンプルにスベった)のが23〜4歳の頃です。

本当に、朝から翌朝まで仕事をしていました。(ちなみに今も)
真夜中にロザンの菅ちゃんに呼び出されて、しこたま説教されました。

それは「仲良しこよし」では決して片付けられない軍隊のような時間で、ただ、必要な時間だったと思います。
ただ、その時間が僕の背骨となっています。
それがある人間と無い人間とでは、まるで違う。

経営者さんは、そのことは分かっていますが、それを口にすると、「古臭い価値観」だとされるし、そもそもルール上、今はそれができない。

そして、今、多くの経営者がこの問題の答えを出せないでいる。
若手社員を育てあぐねています。

一つ分かっているのは、「20代で、そのペースで走っていたら、終わるぞ」ということぐらい。

僕が後輩を教育する中で、その答えを出して、「こうしたら上手く教育できましたよ」と、ここで共有できたらイイなぁと思っています。
まずは本格的な教育に手をつける前に、僕も同じ課題を抱えていることをご報告しておこうと思って、今日の記事を書きました。

一緒に勉強していきましょう。
引き続きよろしくお願いいたします。
 

現場からは以上で〜す。
 

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