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始めたところで続けられないのならば、まだ始めない

2024.07.17 / 西野亮廣エンタメ研究所



おはようございます。
アメリカで1週間で2キロ太ったキングコング西野です。
#ダイエット報告部を頑張るぞ🔥

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さて。
今日は『始めたところで続けられないのならば、まだ始めない』というテーマで、ブロードウェイ戦の現状について共有したいと思います。
さっそく本題です。

 

ミュージカル『えんとつ町のプペル』の今
 

ミュージカル『えんとつ町のプペル』の挑戦が始まったのは2019年でした。

これまで何度もお話していますが、元・劇団四季の俳優さんで、今はニューヨークで活躍されている小野さん(学名:ニホン・オノコージ)がオンラインサロンのコメント欄に「プペルでミュージカルを作りたいです」とコメントをしたことが全ての始まり。

おそらく当時、僕の中には「ミュージカル化されて、僕の手を離れて自走してくれたらラッキーだな」ぐらいの下心があったと思います。

そんなこんなで「どうぞどうぞ」と『えんとつ町のプペル』というIPをお貸ししたのですが、どっこい、「僕の手を離れて自走してくれる」という夢のような展開は待っておらず、あったのはパンデミック(コロナ)による強制終了と、可能性を繋ぐ為におこなった日本公演(2021年)でした。

しかも、当時の日本公演は『えんとつ町のプペル』という、(ミュージカル業界では)実績のない作品のディレクターを務めてくれる人が見つからなくて、結局、僕がディレクターで入ることに。

「僕の手を離れて自走してくれる未来」など夢のまた夢でした。

その後、コロナが明け、ブロードウェイの挑戦が再開しました。
再開後、リーディング公演を何度か繰り返しましたが、前進している実感はあまり無くて、ブロードウェイ山の入り口を見つけられず。
「この挑戦は、いつ始まんの?」といった感じでした。

ブロードウェイ山の入り口が見つかったのは去年の11月。

プロデューサーとアシスタントプロデューサーが抜けてチームが崩壊し、代わりに僕が臨時で(半泣きで)プロデューサーとして手綱を握った最初の回のリーディング公演で、ブロードウェイのプロデューサーの「ミーガン・アン」と出会ったことで、全ての歯車が回り始めました。

そこから、今日までの物語は、もう何度もお話ししてきたので割愛させていただきますが、去年の11月に(ミーガン・アンとの出会いで)山の入り口がようやく見つかり、今はブロードウェイ山の「2合目」あたりにいます。

さて。

ブロードウェイで本当にたくさんの人と出会い、本当にたくさんの人からフィードバックをもらったおかげで、ブロードウェイ村からの評価と自己評価のズレはかなり無くなった(※冷静に自分のことを見られるようになった)と思います。

肌感で言うと、投資家から投資(製作費)を集めきるのはそこまで難しくなさそうです。
#これはハッタリじゃありません

投資家の繋がりはできたし、投資家の口説き方も分かったので(しかもかなり打率が高い)、「あとは回数を重ねるだけ」といったところ。

2021年におこなった日本公演の時とは違って、クリエイターに声をかけたら二つ返事でOKを貰える状況にあって(特にディレクターからはたくさん手が上がっています)、そこには「トニー賞」を受賞したクリエイターさんの名前がズラリ。

あらためて『えんとつ町のプペル』というIPの強さを思い知らされます。

投資を集めることはできるし、スタッフを集めることはできるし、劇場も押さえることができる…つまり、「極めて近い将来に(オフブロードウェイ)で作品の幕を開けることはできる」というのがミュージカル『えんとつ町のプペル』の現在地です。

「やっとここまで来れた」という感じですが、本当の戦いはこれから。

僕の見立てでは「オフブロードウェイで上演することはできるが、今のままでは、上演し続ける(お客さんを入れ続ける)ことはできない」といったところです。

先日、ミュージカル『えんとつ町のプペル』を上演する予定の劇場でおこなわれているショー(ミュージカルじゃなかった)を観に行ったのですが、お客さんの入りは4割程度でした。

少し身内ノリ(オタクノリ)っぽくはありましたが、客席はそれなりに盛り上がっていて、ショーの撮影をOKにしたりして、マーケティングのこともそれなりに意識していたようですが、お客さんが入りきっていない。

これでは公演を続けることは不可能です。

昨日は昨日で、『グレートギャッツビー』というミュージカルを観に行きました。

この作品は、以前、『K-POP』という作品でブロードウェイでは大敗した韓国勢のリベンジ戦で、前回のような「韓国文化の押し売り」は一切なく、「韓国チームが運営に入っている」というだけで、作品はアメリカ文学の金字塔(アメリカ人なら皆が知っている)『グレートギャッツビー』で、出演者に韓国色は一切ありませんでした。

音楽業界でBTSやブラックピンクを売った時とは違って、今回は「『ブロードウェイ村で戦う』ってこういうこと!」というお手本のような戦い方です。

その『グレートギャッツビー』は、楽曲はともかく(曲が全然耳に残らなかった)、ショーとしては素晴らしい完成度で、観客も沸きに沸いていましたが、なんと、すでに打ち切りが決定したそうです。

ミュージカル『えんとつ町のプペル』をやる予定の劇場のお客さんの入りが4割程度だったり、あれだけ観客を沸かせているショーの打ち切りが決定していたり…今回は「ブロードウェイで公演を続けることの難しさ(現実)」を、あらためて目の当たりにしました。

素晴らしいショーを作るだけでは、この壁を超えることはできません。
この壁を越えるには、お客さんが入り続ける仕組みを創造しなくちゃいけないし、劇場や投資家にお金が入り続ける仕組みを創造しなくちゃいけない

「その答えを出すまでは公演の幕を開けてはいけない(一度終わってしまった作品には、もう二度とチャンスが無いから)」というのが僕の意見です。

「ブロードウェイで公演ができますよ」という甘い言葉にはのらず、ここは焦らず、慎重に進めたいと思います。

…それにしても、ブロードウェイでお客さんを呼び続けるにはどうすりゃいいんだろうなぁ。
死ぬ気で考えて、答えを出そうと思います。
まぁ、見届けてやってください。

ただいま帰国しました。
今日からもバキバキやったります🔥

現場からは以上です。

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