今日は「箸休め」回

投稿日:2022.09.11 / 西野亮廣エンタメ研究所

※この記事の内容は外部に発信していただいて大丈夫です。



日曜日の今日は仕事のゴリゴリした話はお休みして、今、ボンヤリ思っていることをお話ししたいと思います。「箸休め」回でございます。

 

千年砦からこんにちわ
 

具体的な話は明日するとして…
うっかり『まりも』で世界ランカーになった「けんすうサン」から昨夜、「世界を狙うならコンテンツ(作品)に張るしかないっすね」というLINEが来て、マキシマム・ザ・ホルモンぐらい首を縦に振り、もげ落ちました。
#今は生首が喋っています

9月からまたしばらく海外に行くのですが、日本と海外(主にアメリカ)の行って来い生活で、目の当たりにするのは、「日本が持ち合わせているグローバルな言語は『コンテンツ(作品)』だけ」という現実です。

世界のエンタメシーンでは『コンテンツ(作品)』と呼べるものを持ち合わせていないと、会話はおろか、息することもできない。

逆に、強いコンテンツさえ持っていれば、エンタメの世界チャンピオンともすぐに繋がれます。

少し込み入った話をすると(明日ちゃんとしますね)、「僕ら(現代日本人)が作ることができるプラットフォームは、各コンテンツ(作品)の下に生まれる」と僕は見ています。

『えんとつ町のプペルが好きな人同士のマッチングサービス』など。
実際、スナック『Candy』がそんな感じです。
DAOも上手く回せば、そうなっていくでしょう。
…これは、また明日、話しますね。

世界では作品(創造)こそがモノを言うわけですが、一方、日本にいると「共感」の引力の強さを嫌というほど思い知らされます。

ここは、不祥事を起こしたタレントを叩けばポイントが入る世界戦です。

そこで入ったポイントは長持ちしない(資産にならない)ので、明日も明後日も次の「共感」を取りにいくことになる。

「世界線」と「国内戦」で求められるものがあまりにも違うものですから、国内戦仕様の身体を作ってしまった人は世界には出ていけないし、世界戦仕様の身体を作っている人にとって、日本での活動は、あまりにもワリが合わない。

日本に籍を置きながら海外で活動しようと思ったら、その「ワリの合わなさ」や「会話ができる人の少なさ」みたいなものと付き合わなければなりません。

そのリターンとして、「日本」という決して小さくない市場(フランスやイギリスの倍)を獲得することができるのですが、どっこい、激しめの面倒との戦いでもあります。

僕は、その面倒を選び、世界戦を選びました。
「共感」ではなく「創造」、作品を作ることを選びました。

おかげで日本では、(作品の製作期間中は)「最近、何やってるか、よく分からない人」です。
近所のお爺ちゃんお婆ちゃん達からも励まされたりします。
(※「上手くいってない人」として扱われています)

最近は寝ても覚めても作品制作。

『映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』の舞台である「千年砦」に朝から翌朝まで籠っています。

日曜日の記事を更新する度に「ちょっと進みました…」「白紙にしました…」「少しだけ光が見えました…」という誰得アナウンスを繰り返しているわけですが、それが多くの方の「共感」に繋がっていないことぐらいは百も承知です。

その動機を「プライド」や「矜持」と呼べば少しは聞こえはいいですが、実際のところは「意地」に近い。

誰もいない海に飛び込んでって、帰るに帰れなくなったから、必死で魚を探しているような。
そんな感じで今日も千年砦にいます。

皆さんの活動に置き換えると何になるのでしょうか?
まぁ、「意地」で続けてらっしゃる何かしらです。

『映画 えんとつ町のプペル』の続編の製作は今のタイトルになる前に一度、ドン底に落ちましたが、そこから血だらけになりながら這い上がり、今、ものすごく良いところまで来ています。

本当ならば、脚本を最後まで書き上げてからスタッフの皆様に共有すべきですが、前に進んだことが(しかも凄く良い感じに)嬉しくて嬉しくて……

「ここまで進みました〜!!!」と、もの凄く小出しに(小分けにして)スタッフの皆様に共有してしまいます。

特に美術の佐藤さんは大変。
西野のメンヘラのような量の「文章」と「指示」と「ラフスケッチ」と「参考資料」を、連日受け止めてらっしゃいます。

「注文が多くて申し訳ないなぁ」と少しは思うのですが(少しだけね)、佐藤さんはまるで「ご馳走」を頂くような調子で受け取ってくださいます。

きっと佐藤さんも意地で生きているんだと思います。

ワリに合わないことをやっている者同士で肩を寄せ合って、今日もせっせと作っています。

色々ご心配をおかけしたかもしれませんが、『映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』(初稿)は、あと4〜5日で書き上がりそうです。
しかも、メチャクチャいい感じの脚本が。

1日でも早く皆さんにお届けしたいです。

今のうちから、家族全員で映画館にプペルを観に行く約束をしておいてください。
必ず期待に応えます。

それでは僕は千年砦に戻ります。
素敵な日曜日をお過ごしください。

西野亮廣(キングコング)

【追伸】

https://salon.jp/nishino」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。
宜しくお願いいたします。

https://youtu.be/nc8u7snIi9E

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