世界戦に向けて、仕掛けたコトと諦めたコト

投稿日:2022.06.14 / 西野亮廣エンタメ研究所

※この記事の内容は外部に発信していただいて大丈夫です。



 

おはようございます。
当時は夢中でやってたけど、今考えると『だるまさんがころんだ』って、ゲームの内容と掛け声の関連性がよく分からないキングコング西野です。

さて。
今日は『世界戦に向けて、仕掛けたコトと諦めたコト』というテーマで、ミュージカル『えんとつ町のプペル』の世界戦の中間報告&整理をしたいと思います。
#今日は地味回です

規模の大きな挑戦は「何を仕掛けるか?」以上に、「何を諦めるか?」の方が大事だった…という結論になると思います。

そして、今回の記事は長くなりそうなので、今日と明日の「前編/後編」に分けさせてください。それではどうぞ。

 

ここまでを振り返ってみる


1週間チョイのメキシコ(カンクン)旅が終わり、スペイン語はほとんど聞き取れませんでしたが私は元気です。
そんなこんなで今日からニューヨーク生活でございます。
お目当ては言うまでもなくミュージカル『えんとつ町のプペル』のリーディング公演。
関係者(今回はクリエイターさん)に向けた「ストーリーのプレゼン会」でございます。

「本読み公演」とはいえ歌も歌うのでキチンと稽古があって(すっごく大事な会なんです!)、すでに稽古は始まっていて、昨日「稽古、どんな感じっすか?」と探りを入れてみたのですが、演出家もコアスタッフもバッキバキに自信をみなぎらせていました。
本人達曰く「イケる」そうです(笑)

さて。

このオンラインサロン内では、皆さんが麻痺りに麻痺ったせいで「ブロードウェイの挑戦」が当たり前になっていますが(べつに驚かれることもない)、挑んでいるのは“日本人が長年崩せなかった壁”で、ググったところで「やり方」など出てきません。

誰も教えてくれないし、誰も教えられないので、自分達で仮説&検証を繰り返して、手探りで進んでいくしかありません。

これまでに、心ない批判や、知識不足が引き起こす批判がたくさんありましたが、ほどほどに説明して、ほどほどにスルーして、今、なんとかニューヨーク(スタート地点)に立っています。

ここまでの軌跡を全て語ると1週間あっても足りないので、、今日は、「ここはグッと踏み込んだよ」「ここはキッパリと諦めたよ」という、ここに至るまでの僕個人の判断(前編)を共有したいと思います。

 

はじまりはサロンメンバーの「小野さん」


すべての始まりは、サロンメンバーで、今はCHIMNEYTOWN USAのスタッフである「小野さん」からのコメントです。

サロン記事のコメント欄に、ある日突然、「プペルでミュージカルをしたいです!」というコメントが届いたんです(笑)。

もちろん当時、小野さんとは面識も無かったので、小野さんは「シンプルにヤバい奴」なのですが、僕は全てのエンターテイメントの中で「舞台」が一番好きで、もちろん『えんとつ町のプペル』のミュージカル化は考えていたので、小野さんがどのぐらい本気なのか知りたくて、すぐに飲みに誘いました。
コロナ前の話です。

会って喋ってみて、「いろいろ不器用な人だな」と思ったのですが、「『突破する人』って、こういう人だろうな」とも思い、すぐに会社に連絡を入れて、「ベーシックインカム」という形で、小野さんの『えんとつ町のプペル』のミュージカル化を継続的に支援することを決めました。

「毎月支援」を決めることで、僕自身にも「引き下がれない状況」を作ったのだと思います。
『えんとつ町のプペル』の舞台化は、それぐらいやりたかったんです。

「まだ何も見えない段階で、熱量がある人に賭けた」というのが、ミュージカル『えんとつ町のプペル』の一つ目の判断です。

 

後輩に託した


小野さんとミュージカル『えんとつ町のプペル』のプロジェクトの話を進め始めたちょうどその頃、当時はCHIMNEYTOWNのインターン生だった瀬戸口(※現CHIMNEYTOWN USA代表)が、エッフェル塔の個展を成功させて、次の挑戦に飢えていたんです。

この時に、「ああ、これは、そういうことなんだろうな…」と思って、自分がやりたくてたまらなかったミュージカル『えんとつ町のプペル』を瀬戸口に託しました。

知識も経験もない若手に託すわけですから「失敗」は織り込み済みで、この時に決めたのは「小野さんや瀬戸口が死にかけたら、死ぬ前に助けに行こう」ということ。

諦めたのは「自分でやる」ということ。

後者の判断は少し後ろ髪が引かれましたが、「自分でやる」を当たり前にしてしまうと、CHIMNEYTOWNというチームは、西野亮廣の時間以上に大きくなることはありません。

この時ばかりは、神様から「お前、世界を獲りたいんだろ? だったら、そろそろ人に任せろよ」と言われた気がしました。

「チームで進む」を意識するようになったのは、この頃でしょうか。
そのあと、新型コロナウィルスがやってきて、瀬戸口は「オンライン公演」を企てます。が、これが歴史的な大失敗(笑)。
瀬戸口の周りにいた人達は優しいので「よかったよ」「頑張ったよ」と声をかけていましたが、全然良くなかったです。ウンコでした。
#この時の映像の上映会をやって欲しい
#めちゃくちゃ貴重だと思う

鳥が飛ぶように、赤ちゃんが泣くように、若手はキチンとコケますね。面白い。

瀬戸口の判断でキャストやスタッフが動いたわけですから(キャスト&スタッフの仕事は最高でした!)、失敗の全責任は瀬戸口にあります。
そのことをハッキリさせたくて、夜中に瀬戸口を呼び出して、そのまま朝まで「リーダーは何をしなくちゃいけないのか?」的な話をしました。

瀬戸口を教育しながら、僕は僕で、上司なのか、先輩なのか、師匠の「1年生」をやらせてもらっていたのでしょう。
僕も勉強になりました。

落ちるところまで落ちたので、ここから、「日本公演」「ニューヨーク公演(リーディング公演)」とトントン拍子でいけば良いドラマなのですが、驚いたことに、ミュージカル『えんとつ町のプペル』チームは、ここからまだ落ちます(笑)
「地に落ちた」と思ったら、地を掘り始めたのです。

その話は、また明日するとして…

こうして前半戦を振り返ってみると、そこにあったのは「任せる」という決断でした。
自分の腕一本でのし上がってきた人間は、任せるのが極端にヘタクソです。
自分でやった方が速いし、自分でやった方が仕上がりが良いので。
ですが、あの日、任せていなければ、僕は今、ニューヨークにはいなかったかもしれません。

あの日の小野さんや、あの日の瀬戸口に僕が何を見たのか、今となっては細かく思い出せませんが、彼らから「突破力」が匂ったことは覚えています。

そういう人が自分の目の前に現れたら、思い切って任せてみるといいかもしれません。

明日は「後編」をお届けします。
頭の中を整理する回なので、本日同様、派手さはありませんが、お時間あればお付き合いください。

最後に。。

このたび、瀬戸口が7月10日に「オンライン講演会」(¥500)をするそうです。

今度はウンコみたいな仕上がりにならないと思いますので、お時間あれば是非、見届けてやってください。

現場からは以上です。

【追伸】
https://salon.jp/nishino」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。
宜しくお願いいたします。

https://www.kamofunding.com/projects/setoguchi/rewards/26412

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