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満足度マネジメント

2024.08.20 / 西野亮廣エンタメ研究所



おはようございます。
キングコング西野こと、渡米前にビールを900杯売る男です。

サロン記事の投稿が遅くなってしまってすみません。
ミュージカル『えんとつ町のプペル@NY』のディレクターとの顔合わせが来月になったので、「今回のニューヨークのスケジュールはゆっくりしてます」なハズが、ニューヨークに着いたら着いたで、新たにスケジュールがバンバン追加されてしまい結局連日埋まってしまいました。
#飛行機でゆっくりできたので私は元気です

そんなこんなで今日はファンサービス、コミュニティーサービスをされている事業者さんにとって最も重要と言っても過言ではない『満足度マネジメント』についてお話ししたいと思います。

本題に入る前に、ちょっと余談から。

 

僕が描く「ルビッチ」が描ける人がいた
 

『えんとつ町のプペル』は映画や舞台を含めて本当にたくさんのスタッフで作っているのですが、「西野亮廣が描くルビッチ」が描ける人はなかなか見つからなくて、そんなこともあって『CHIMNEY TOWN カレンダー2025』は全ページ、西野が描くことになりました。

もっとも、あのカレンダーに関しては『AKIHIRO NISHINO SKETCH BOOK カレンダー』というタイトルになっているので、今後も「西野亮廣が全ページを描く」で良いと思うのですが、「今後、CHIMNEY TOWNから出るグッズのイラストを全て西野が担当するのか?」という問題はあって、叶うなら「西野が監修で入る(西野も描くし、協業で他のクリエイターさんも描く)」が僕の理想です。

というのも、僕はファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』を作らなきゃいけないし、『映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』を作らなきゃいけないし、絵本『夢幻鉄道』を作らなきゃいけないし、『ピーターパン』を作らなきゃいけない。
#ちなみにニューヨーク行きの機内ではピーターパンのプロットを書いていました

なので、前々から「西野タッチのプペルやルビッチが描ける人がいないかなぁ」と願っていたのですが、なんと現れたんです。

それも、神戸のビアガーデンに!
#ポートタワービール

炎天下でビールをタコ売りしていたら(※タコ売り=タコ殴りにする勢いで売ること)、ビールを買いに来られたお客さんから「西野さん、これ見てもらえませんか?」とポストカードを出され、見れば、僕が描いた『段ボールに座っているルビッチ』がそのポストカードにプリントされていたんです。

「やっぱ、手描き感が最高だよな」と自画自賛しながら、その絵を眺めていた時に、はたと気がついたのですが、そういえば『段ボールに座っているルビッチ』なんて描いた覚えがないです。

一瞬、頭が混乱しちゃって「あれ? これ、どういうことっすか?」と質問したところ、「これ、私が描いたんです」と。

それは作者が判断できないほどの仕上がりで、かつ、「我が子を愛でるような気持ち」で描かれたことがしっかりと伝わる仕上がりで(#これが最高)、すぐにCHIMNEY TOWNの人間に繋ぎました。

まさかビアガーデンでこんな出会いがあるとは思いもよらず、一方で、ビアガーデン(お客さんとの一対一の千本ノック)でもしないかぎり、こんな出会いも無かったでしょうし、「たかがビアガーデン、されどビアガーデン」でございます。

これからミュージカルやら映画やらが目白押しなので、そのイラストレーターさんを含めたグッズ開発のホットラインを作りたいと思います。

とりいそぎ、個人的にすっごい嬉しい御報告でした。

それでは本題です。

 

満足度マネジメント
 

御存知無い方もいらっしゃると思いますが、今、カジサックがプチ炎上しております。
#いいぞカジサック

理由は一昨日の『毎週キングコング』でお話しした「カジサック6周年祭のライブビューイング」の件です。

※コチラ→https://www.youtube.com/watch?v=ZpCk-8xcnuc

カジサック6周年祭りでは「ライブビューイング」があるそうなのですが、コチラの売れ行きがあまりよろしくないみたいで、『毎週キングコング』の中で相談があったんです。

そこで即興のニシノコンサルが始まったわけですが、西野の答えは、「ライブビューイングに来られた御客様だけが読み取れるQRコードを会場に用意して、ライブビューイングの特典映像として『カジサックチーム&西野のガチンコ座談会 (今後のYouTube戦略)』を出して、カジサックファン以外にもリーチすりゃいいんじゃない?」と提案してみました。

その提案はその場で採用され、勢いそのまま『毎週キングコング』の概要欄に「ライブビューイング」の販売サイトを出したところ、先行販売分は完売したそう。
#一般販売は8月31日らしい
#だったらそこに合わせて相談しなさいよ
#まぁでも売れて良かったね

時系列順にご説明させていただくと、その後、僕はニューヨークに飛ぶわけですが、移動中に吉本興業の方から、「ライブビューイング(映画館)ではなくて、本会場に来られるお客さんから不満が出そうなので(過去に他の芸人さんで炎上したケースがあるので)、本会場に来られるお客さんにも特典映像をつけさせてもらっていいですか?」と相談があり、そこに関しては僕がやっているイベントじゃないので、「お任せします」とお返ししました。

その後、カジサックのYouTubeチャンネルで『重大報告があります』(※YouTuberの重大報告の90%はそんなに重大じゃない)という動画がアップされ、カジサック6周年祭の本会場に来られるお客様にも『カジサックチーム&西野のガチンコ座談会』が特典映像としてつくことが発表され、これによりカジサックチャンネルのコメント欄が荒れに荒れました。
#これぞカジサック

ライブビューイングに特典映像がつけられるところまでは、ものすごく喜ばれていたのですが、「本公演(?)に特典映像がついちゃったら、ライブビューイングとの差はどうなんだ?」だの、「これ、西野さんに確認したの?」だの、アレやコレやと批判コメントの嵐。

これに対して、カジサックが半ギレで「説明動画」を再度アップしたのですが、「いやいや、そういうことじゃねーだろ!」という批判が止みません。

皆さんも御存知の梶原さんの伝統芸「いや、僕は怒ってませんよ」からの目がバキバキ(どう考えてもキレてる)が火に油を注いでいる感は若干ありましたが…なんか、こういうことってありません?

「もう、どれだけ説明しても、どれだけ正論を並べても、お客さんの不満が静まらない」ということって、ありません?

僕自身、何年もコミュニティーを運営してきて、この景色を何度も何度も経験しているので分かるのですが、お客さんのことは本当に大事だけれど、こういう局面でお客さんに寄り添うとロクなことが無いんです。

これがまさに『満足度マネジメント』なのですが、昔からサロンに入ってくださっている方なら、御存知だと思います。

その昔、オンラインサロンの中で「何か不満があれば、遠慮なく言ってください」と発信したことがあったんです。
お客さんの不満を全て解消したいと思って。

最初は、皆さんが前々から抱いていた不満を率直に教えてくれて、改善のための有益なフィードバックを得ることができました。

しかし時間が経つにつれて、不満があまりなかった人々までもが「考えてみると、○○もよくないのではないか?」「自分は何とも思わないけど、△△に不満を持つ人もいるんじゃないの? なんで、その対応をしてないの?」と、【ありもしない不満】を創造し始めたのです。

その結果、当初の目的とは逆に、不満が増えてしまい、コミュニティー全体の不満度が高まるという予期しない事態が発生しました。

「顧客満足度を向上させるための取り組みが、かえって不満を増やす結果につながるという」という話です。

僕はよくドイツの鉄道で喩えるのですが、ドイツの鉄道は日本の鉄道と違って、堂々と胸を張って遅れてくるし、言ったところで聞かないので、次第に「こういうもの。だってドイツだもの」という気持ちになり、不満を持たなくなるんですね。

一方で、日本の鉄道は「話を聞いてくれそうな感」があるので、10分でも遅れると、「どういうことだっ!」とお客さんが怒ってしまう。

お客さんの満足度(不満度を減らす)と考えた時に、どちらが正解なのかは時と場合によるのですが、「ドイツのやり方が絶対に間違ってる」とは言いきれない。

『毎週キングコング』の中でもチョコっと言いましたが、「これ、本公演に来られるお客様には特典をつけなくていいかな?」と梶原さんが言った時に、「それを言った時点でお客さんの不満が始まる」と考えるのが妥当で、少し乱暴ですが、当たり前の顔で「今回はこういうことです!」と言いきるのがお客さんの満足度を下げない方法の一つかなぁと思います。

しかしまぁそれもこれも、不器用で誠実な梶原さんならではのプチ炎上であり、この問題に悪者は一人もいないことだけは皆で握っておきたいです。

長くなりましたが、一言でまとめると、「お客さんに寄り添うことが、お客さんの不満を膨らませることもあるよ」というお話でございました。

現場からは以上です。

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