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途中でキャラ変はできないぞ

2022.11.07 / 西野亮廣エンタメ研究所

おはようございます。
代々木まで1時間半ジョギングして、2時間フットサルをしてから、今日の仕事を始めるキングコング西野こと『体力人(たいりょくびと)』です。
 
さて。
今日は『途中でキャラ変はできないぞ』というテーマでお話ししたいと思います。
 
具体的な打ち手の話ではなく、大枠(考え方)の話で、新しいプロジェクトをスタートさせる時に僕がすごく大切にしている話です。
 
宜しくどうぞ。
 
 

「あの時のアレ」をお願いされる
 

僕もテレビ畑出身の人間なので、よくよく知っているのですが、「視聴率の高いテレビ番組」と「テレビマンが観ているテレビ番組」というのがあって、都市伝説ですが、「劇団ひとりとキンコン西野の対決シリーズ(@ゴッドタン)のテレビマン(バラエティー班)視聴率は100%」と言われています。
 
東野幸治さんが「収録を見学したい!」と申し出た、あの肛門戦争です。
 
映画公開に合わせて、チョコチョコとテレビに出させていただくのですが、その時、番組さんが用意してくださる台本(仮の流れが書かれたもの)には、この「テレビマンが観ているテレビ番組」で盛り上がったクダリが“ほぼ”そのまま書かれていたりします。
 
「あの番組でやられていた、あのクダリを、うちの番組でも…」といった感じで。
 
こちらの記事に書かれているのは、東野さんや、大吉さんや、品川さんや、おぎやはぎサンや、劇団ひとりサンが『アメトーーク』や『ゴッドタン』で作ってくださったクダリが、「キンコン西野の取り扱い説明書」となり、再生産されたものです。
 
※→https://www.cyzowoman.com/2022/11/post_410117_1.html
 
有名な話がありまして…
 
「キムタクは、何を演じてもキムタク」という悪口を皆さんも一度は聞いたことあるかもしれませんが、それは当たり前の話で、「あのキムタク」に合わせて映画やドラマのチームが組まれ、「あのキムタク」に合わせて脚本が作られるんです。
 
そこで、「あのキムタク」以外のことを木村拓哉さんがやってしまうと、チームはバラバラになっちゃうんですね。
「渋谷のハチ公待ち合わせ」なのに、ハチ公が出掛けていたら、大変じゃないですか?
 
木村拓哉さんの仕事というのは「あのキムタク」をやりきることで(「あのキムタク」から動かないことで)、それをやれる人、それが許されている人が『スター』なんです。
 
ある結果を出せば、必ず「おかわり」を求められます。
「おかわり」を続けていくうちに、その「おかわり」をより魅力的に演出してくれる才能が集まってきて、「おかわり」に特化した環境が出来上がる。
 
そうして、徐々に動きに制限が出てくるわけですが、それこそが『キャラクター』なんですね。
 
この話を、もう少し身近な例に落とし込んでみましょう。
 
 

『伊良コーラ』はどこに向かうのか?
 

昨日、ニシノコンサルが二件ありました。
#二件とも面白かった
 
二件目は『伊良コーラ』さん。
 
ネットサーフィンで怪しすぎる英語サイトに辿り着き、そこで門外不出と言われている「コカ・コーラのシロップのレシピ」を見つけ(怪しい!)、面白半分で「手作りコーラ」を始めたところ、すっかりハマっちゃって、ついには脱サラまでして、コーラ屋さんになっちゃった変な人です。
 
『伊良コーラ』代表の小林さんとは、「パッケージデザイン」の話になり、そこで(今日の記事の前半でお話しした)『キャラクター』と『環境』の話をさせていただきました。
 
一度、キャラクターが出来上がってしまうと(結果を何度か出してしまうと)、それに特化した人が集まり、そのキャラクターを活かせる環境が出来上がってしまいます。
 
つまり、二番手のキャラクターは、二番手の仕事が求められ、そこで結果を出しても「二番手のプロフェッショナル」になるだけで、そこから、一番手に繰り上がることは“ほぼほぼ”無い。
 
謎の欲を発動させて、無理矢理、キャラ変をして「一番手」になろうとすると、一気に人が離れてしまう。
自分の周りには、「二番手の自分」に惚れ、「二番手の自分」を活かせる人が集まっているので。
 
なので、代表の小林さんには、
 
「事業の拡大に合わせて、キャラクターを一新する(キャラ変する)のは“ほぼほぼ”無理で、伊吉コーラさんが業界のメインストリートを歩くことをゴールに設定されているのであれば、最初から、王道のデザイン(メインストリートを歩く洋服)を選んでおいた方がいいと思います」
 
…と、お伝えしました。
 
ダイノジ大谷さんが先日おこなったオンラインライブ『西野亮廣論』でも、ミッシェル・ガン・エレファントやYELLOW MONKEYを例に『ビジュアル』の重要性を説かれていて、メインストリートを歩く人間はメインストリートを歩くビジュアルをしているんです。
 
メインストリートを歩くビジュアルだから、まわり(空気)が、メインストリートを歩かせるように持っていくんです。
 
大谷さんのオンラインライブ『西野亮廣論』(※アーカイブは11月17日まで)、メチャクチャ面白かったので、是非→https://djdnj.thebase.in/items/68646721
 
CHIMNEYTOWNはいつも、『王道(どストレート)のエンターテイメント』を掲げていて、ストーリーから、デザインから何から何まで、「王道」を貫いています。
 
そうすると、世界を相手に「王道」で勝負したい人や、環境が集まってくるし、変化球を投げようものならチーム内で八つ裂きにされます。
 
会社のロゴやカラー、商品パッケージは、そのまま「環境」に繋がるので(そのデザイン相応の環境に僕らを連れていくので)、デザインをされる時は「自分達はどこに向かうんだっけ?」ということを自答してみるのがオススメです。
 
現場からは以上でーす。
 
【追伸】
 
https://salon.jp/nishino」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。
宜しくお願いいたします。
 
https://iyoshicola.com/

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